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2018年10月28日 (日)

●10・20 「3・1(100周年)キャンペーン]第2弾集会の報告

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 来年の31朝鮮独立運動100周年に向けたキャンペーン行動の第2弾集会が1020日、150人の参加のもと東京・文京区民センターで開かれた。これは「朝鮮半島の大転換と日本の針路」をテーマにした集会だが、同時に1023日の明治150年政府式典に対する抗議を込めたものとして取り組まれたもの。

 集会では、渡辺健樹さん(日韓ネット共同代表)が主催者挨拶をおこない、続いて韓国から権赫泰(コン・ヒョクテ)聖公会大学教授、日本側から中野敏男・東京外大名誉教授が講演をおこなった。

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 権教授は、まず「キャンドル行動が韓国の民主主義を作り出しているだけでなく東アジアの『民主空間』をも作り出そうとしている」と指摘し、この間の朝鮮半島をめぐる動向について、「『民主空間』に引っ張り出されたアメリカ」と「『民主空間』を拒み続ける日本政府」という構図を示した。その上で日本の問題として「歴史と核と安全保障を切り離してきた戦後」の問題性を挙げ、①安保のために歴史を殺してきた戦後への異議申し立て、②日本も韓国も間接的な核保有国であることを前提とし、③安倍の「改憲」に「改憲反対」を対峙させるだけでなく、明文改憲がなかったこれまでの戦後にはらまれた朝鮮半島との複雑な関係をどう解きほぐすか-などの視点が求められているのではないかと提起した。

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 中野教授は、現状況を「<ろうそくデモ→政権交代→朝鮮戦争終結へ向かう韓国>と<ヘイトデモ→安倍一強→改憲へ向かう日本>」と指摘。朝鮮戦争終結は両体制の経験を踏まえた国境を越える社会構想・経済設計を模索する可能性をもたらすが、内向化した日本はそれに接続できない。継続する植民地主義に抗し、かつての「第三世界」というプロジェクトをいま想起する必要がある、と指摘した。

  集会は最後に、若者たちを中心とした「ユース・スタディ・ツアー」の取り組みや今後の3・1(100周年)本番に向けた取り組みについての提起を確認し、終了した。

 同キャンペーンは今後、来年の31(100周年)に向けてさまざまな取り組みを計画しており、多くの団体・個人に参加・協力を求めていくことにしている。

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31朝鮮独立運動100周年キャンペーン

【呼びかけ人】 庵逧由香(立命館大学教授)、石橋正夫(日朝協会会長)、内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)、纐纈厚(明治大学特任教授)、高田健(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、俵義文(子どもと教科書全国ネット21代表委員)、外村大(東京大学教授)、中塚明(奈良女子大学名誉教授)、中原道子(「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター[VAWW RAC]共同代表)、野平晋作(ピースボート共同代表)、長谷川和男(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会代表)、飛田雄一(神戸学生青年センター館長)、藤本泰成(フォーラム平和・人権・環境[平和フォーラム]共同代表)、船尾徹(自由法曹団団長)、矢野秀喜(朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長)、山田朗(歴史教育者協議会委員長・明治大学教授)、吉澤文寿(新潟国際情報大学教授)、渡辺健樹(日韓民衆連帯全国ネットワーク共同代表)、渡辺美奈(アクティブミュージアム 女たちの戦争と平和資料館[wam]館長)  (50音順)

【賛同団体⇒個人(50音順) 10/20現在】荒川住民ひろば、研究所テオリア、憲法を生かす会関東連絡会、神戸国際キリスト教会、子どもと教科書全国ネット21、コモンズ編集局、在日韓国民主統一連合、NPO法人 在日コリアン生活支援協力及び国際家庭文化協会、「植民地歴史博物館」と日本をつなぐ会、新社会党東京都本部、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会、朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会、東京朝鮮人強制連行真相調査団、日韓平和連帯(大阪)、日韓民衆連帯全国ネットワーク、日朝協会、日朝国交正常化をすすめる神奈川県民の会、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会、日本製鉄元徴用工裁判を支援する会、日本平和委員会、ノー!ハプサ(ノー!合祀)、反天皇制運動連絡会、ピース・ニュース、ピースボート、ぴ~す・め~る、フォーラム平和・人権・環境、不戦へのネットワーク、平和といのち・イグナチオ9条の会、本郷文化フォーラムワーカーズスクール(HOWS)、許すな!憲法改悪・市民連絡会、Little Hands、秋山淳子(憲法9条世界へ!未来へ!埼玉連絡会)、浅井健治(週刊MOS編集部)、五十嵐政晴(日本共産党荻川支部)、池上仁(学校事務職員労組神奈川執行委員)、岩村義雄(神戸国際キリスト教会牧師)、大江孝子、扇谷道子、大谷猛夫、岡田雅宏、奥津律子、尾澤邦子(日韓ネット・ノレの会)、尾澤孝司(日韓ネット)、小多基実夫(反戦自衛官)、小野信也(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、笠原道子、片山光広、加納実紀代(女性史研究者)、川村肇、木瀬慶子(川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める市民の会)、北村めぐみ、久保井規夫(アジア民衆歴史センター主宰)、児玉一義、佐伯隆、桜井大子(反天皇制運動連絡会)、佐藤大介(ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局長)、島袋マカト陽子、新藤允、高梨晃嘉(共同行動のためのかながわアクション代表世話人)、高橋華枝、高橋晴久(平和と民主主義をめざす全国交歓会)、竹腰英樹(中野協同プロジェクト)、武田隆雄(日本山妙法寺僧侶)、田沼久男、田牧文代、塚本清一(志太・憲法を大切にしよう会)、寺尾浩次、寺尾光身(理系教員)、土松克典(日韓ネット・HOWS)、友田シズエ、奈良本英佑(元教員)、中塚明(奈良女子大学名誉教授[日本近代史専攻])、中村光一、西惇、花輪不二男、原弘篤、原崎敏、番場明子(ぴ~す・め~る)、東英明、広田貞治、平山良平(<ノーモア南京>名古屋の会・事務局)、前田弓枝(平和力フォーラム)、正木峯夫、丸山茂樹(「ソウル宣言の会」コーディネーター)、矢野秀喜(朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長)、山田昭次(歴史研究者)、山本みはぎ(不戦へのネットワーク)、横原由紀夫(東北アジア情報センター[広島]運営委員)、吉田正司、與芝豊、和田成枝、渡辺美奈(wam館長)、渡辺吉男 (匿名希望1)

 

2018年9月22日 (土)

●2018 9・15日朝ピョンヤン宣言16周年集会の報告

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 915日夜、東京・文京区民センターで「日朝ピョンヤン宣言16周年 朝鮮敵視政策を改め日朝国交交渉の再開を!915集会」が開かれた。

 はじめに渡辺健樹さん(日韓ネット共同代表)が主催者挨拶。「南北共同連絡事務所の開設、918南北首脳会談、第2次米朝首脳会談への調整など、朝鮮半島は再び大きく動き出している。こんな中、河野外相は『朝鮮戦争の終戦宣言は時期尚早』などと発言している。日本の南北分断責任や朝鮮戦争に深くかかわってきた歴史を踏まえれば朝鮮戦争を一刻も早く終結させる責任がある。あらためて日朝国交正常化の実現を含め東アジアの平和のため取り組みを強めよう」と提起した。

 

P1010688_998x825_2                           高野孟さん

 朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方 高野孟さんが講演

 続いて高野孟さん(インサイダー編集長、ザ・ジャーナル主幹)が「朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方」と題してメインの講演をおこなった。

 高野さんはパワーポイントを使いながら、まず、6月の米朝首脳会談について「共同声明が短く中身がない」とか「非核化が進んでいない」などとケチをつける人が多いが、これにより「戦争の危険が主、平和の可能性が従という63年に及ぶ関係がついに逆転した」と切り出した。そして政府やメディアの意図的な歪曲も含め、「北朝鮮の非核化」vs.「朝鮮半島の非核化」の基本概念の混乱など、「非核化」についての基本的な誤解が生じているが、国際的にはすべて「朝鮮半島の非核化」とされていること。その上で、①最大の非核化責任は米国にある、②北に核武装を決意させたのは米国、③その後も繰り返し核恫喝を加えてきたことなどを指摘した。

 そして、万が一戦争が起これば膨大な被害が出ることになるが、日本が被爆国でありながら世界最大級の核兵器武装国・米国の傘の下にあり、またプルトニウムを貯め込む潜在的核保有国、米軍の核出撃基地を提供している状況こそ問題視されるべきであり、「東アジア非核地帯」「東アジア安保共同体」の形成をめざすべきだと力説した。

 さらに安倍政権の対朝鮮政策については、圧力一辺倒からトランプが対話に転じると微妙にニュアンスを変え、拉致問題を絡ませて「やっている感」の奇策に走っているだけだと指摘。現実には安倍政権の下では日朝首脳会談など開けないし、安倍政権をさらに追い詰めていく必要があると提起した。【講演の詳細は別掲】

 

 休憩をはさみ、今年811日にソウルで開かれた自主平和統一大行進や南北労働者サッカー大会などに参加した韓青同作成の映像が上映された。

P1010696_1024x768                           朴金優綺さん

朝鮮「制裁」に名を借りた在日朝鮮人への人権侵害の実態 

  -朴金優綺さんが特別報告

 

 続いて「朝鮮『制裁』に名を借りた在日朝鮮人への人権侵害の実態」についての特別報告を朴金優綺さん(パクキム・ウギ、在日本朝鮮人人権協会事務局員)がおこなった。

 朴金さんは、最初に628日に関西空港税関支署が神戸朝鮮高級学校生徒たちの朝鮮への修学旅行のお土産品を没収した事件について報告。税関係官が生徒のカバンをほとんど開けて検査し、お菓子・石鹸・はちみつ・人参茶・クッション・扇子・Tシャツ・化粧水・写真立て・ブックカバー・ポーチ・巾着袋・キーホルダーetc.など没収の生々しい実態を明らかにした。

 その上で、①日本と朝鮮間のヒト・モノ・カネを全面遮断する日本政府の対朝鮮「制裁」の現状、②日本政府による「高校無償化」からの朝鮮学校除外と地方自治体による朝鮮学校への補助金停止などで莫大な被害が及んでおり、事実上の「制裁」としても朝鮮学校差別があると指摘。日本の対朝鮮「制裁」は、①非人道的、②制裁目的との合理的関連性を欠き正当化できない、③旧植民地出身者の永住市民を対象とする点で不必要・不相当、④制裁目的が達成されないまま継続しており異常で、事実上の「制裁」である朝鮮学校差別は、政治的外交的理由に基づき朝鮮学校生徒らの人権を侵害する違法・不当なものだと訴えた。

 そして、非人道的な対朝鮮「制裁」の廃止、国連人種差別撤廃委員会の日本政府への勧告(2018.8.30、人種差別禁止法の制定、ヘイトクライム・ヘイトスピーチなどを撤廃する行動計画策定、朝鮮学校への「高校無償化」適用、朝鮮旅券所持者など一部の在日朝鮮人への再入国許可要件の撤廃etc.)の実現などを目指す必要があることを提起しつつ、最後に、日本政府による対朝鮮「制裁」や朝鮮学校差別は、日本政府自らによる在日朝鮮人へのヘイト行為であること、在日朝鮮人と朝鮮民主主義人民共和国とのつながりを全面的に切ろうとする日本政府に反対する声を共に挙げてくれるよう訴え、報告を締めくくった。

 

 集会は最後に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表の大仲尊さん、許すな!憲法改悪・市民連絡会で総がかり行動共同代表でもある高田健さん、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)共同代表の中原道子さん、在日韓国民主統一連合副議長の宋世一(ソン・セイル)さんから、それぞれの重要な取り組みについてのアピールを受け、「2018 日朝ピョンヤン宣言16周年集会アピール」(下に掲載)を全体で確認して終了した。

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日朝ピョンヤン宣言16周年集会

 

朝鮮半島における平和への流れを確かなものに

 今年に入って始まった朝鮮半島の対話への動きは4月の南北首脳会談、6月の米朝首脳会談へ結実しました。

昨年まで、一触即発の戦争危機さえはらんでいた状況からすれば歓迎すべき大転換です。何より、朝鮮民主主義人民共和国の建国から70年に渡り、砲火を交え銃口を向けあってきた米朝首脳が歴史上初めて対面し、両首脳の名により包括的な目標が示されたことは画期的です。

米政権の一部や日本政府、マスメディアの多くは、もっぱら「北朝鮮の非核化」のみに焦点をあて、一方的にCVID(完全かつ検証可能で後戻りできない非核化)が明記されていないことなどを取り沙汰しています。

しかし、米朝共同声明の4項目は同時的かつ段階的に進められることが必要であり、その信頼醸成があってはじめて「朝鮮半島の完全な非核化」も実現可能です。

後続交渉では、朝鮮戦争の終戦宣言、停戦協定の平和協定への転換、国連軍司令部の解体や在韓米軍の撤収または何らかの地位変更問題なども「まな板」の上にのらざるを得ないでしょう。

私たちは、朝鮮半島の非核化を含む「完全かつ検証可能で後戻りできない平和体制構築」を後押しすべきではないでしょうか。

安倍政権は朝鮮半島の平和への動きを妨害するな

私たちは、この間まったく蚊帳の外で右往左往してきた安倍政権が、拉致問題を政治利用し日朝首脳会談を模索するポーズをとりながら、依然として朝鮮敵視政策をとり続け、これを利用して軍拡の道を走り続けていることを厳しく糾弾します。また「制裁」の名による在日朝鮮人への人権侵害も後を絶ちません。628日には関西空港税関支署が、祖国へ修学旅行した神戸朝鮮高校の生徒たちのお土産品まで没収しています。

安倍首相は、拉致問題を日朝交渉の入り口としてすべての上に置いてきましたが、それ自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題も含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因です。

私たちは、日朝ピョンヤン宣言16周年にあたり、日本政府が、南北・米朝首脳会談で確認された朝鮮半島の平和体制構築と完全な非核化実現のために積極的役割を果たし、日朝ピョンヤン宣言に基づき、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化交渉を速やかに再開することを強く要求します。

 2018915日 日朝ピョンヤン宣言16周年集会 参加者一同

 

  【高野孟さん講演要旨】朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方

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高野孟さんのご了解を得て、9・15日朝ピョンヤン宣言16周年集会の講演のパワーポイントのファイルをそのまま掲載させていただきました(各ファイルをクリックすると拡大します)。

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2018年9月20日 (木)

【資料】「9月ピョンヤン共同宣言」「軍事分野合意書」全文

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9月ピョンヤン共同宣言(韓国側発表文)

 

 大韓民国の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員長は2018年9月18日から20日まで平壌で南北首脳会談を行った。
 
 両首脳は歴史的な板門店宣言以降、南北当局間の緊密な対話と意思疎通、多方面にわたる民間交流と協力が進み、軍事的緊張緩和のための画期的な措置が取られるなど、立派な成果があったと評価した。
 
 両首脳は民族自主と民族自決の原則を再確認し、南北関係を民族的和解と協力、確固とした平和と共同繁栄に向け、一貫して持続的に発展させていくことにし、現在の南北関係発展を統一へとつなげることを願う全同胞の志向と念願を政策として実現するため、努力していくことにした。
 
 両首脳は板門店宣言を徹底して履行し、南北関係を新たな高い段階に進展させていくための全般的問題と実践的対策を虚心坦懐(たんかい)に深く論議し、今回の平壌首脳会談が重要な歴史的転機となるという認識を共にし、次のように宣言した。
 
 1、南北は非武装地帯をはじめとする対峙(たいじ)地域での軍事的敵対関係の終息を、朝鮮半島全地域の実質的な戦争の危険除去と根本的な敵対関係解消につなげていくことにした。
 
 (1)南北は今回の平壌首脳会談を契機に締結した「板門店宣言軍事分野履行合意書」を平壌共同宣言の付属合意書として採択し、これを徹底して順守し、誠実に履行し、朝鮮半島を恒久的な平和地帯とするための実践的措置を積極的に取っていくことにした。
 
 (2)南北は南北軍事共同委員会を早期に稼働させ、軍事分野合意書の履行実態を点検し、偶発的武力衝突を防止するため、常時、意思疎通と緊密な協議を進めることにした。
 
 2、南北は互恵と公利共栄の土台に基づき、交流と協力をさらに増大させ、民族経済を均衡ある形で発展させるための実質的な対策を検討していくことにした。
 
 (1)南北は今年中に、東海線、西海線の鉄道および道路連結のための着工式を行うことにした。
 
 (2)南北は条件が整い次第、開城工業団地と金剛山観光事業をまず正常化し、西海経済共同特区および東海観光共同特区を造成する問題を協議していくことにした。
 
 (3)南北は自然生態系の保護および復元のための南北環境協力を積極推進することにし、優先的に現在進行中の山林分野協力の実践的成果のために努力することにした。
 
 (4)南北は伝染性疾病の流入および拡散防止のための緊急措置をはじめ、防疫および保健・医療分野の協力を強化していくことにした。
 
 3、南北は離散家族問題を根本的に解決するための人道的協力をさらに強化していくことにした。
 
 (1)南北は金剛山地域の離散家族常設面会所を早期に開所することにし、このための面会所施設を速やかに復旧することにした。
 
 (2)南北は赤十字会談を通じ、離散家族の画像による面会と映像による手紙交換問題を優先的に解決することにした。
 
 4、南北は和解と団結の雰囲気を高め、わが民族の気概を内外に誇示するため、多様な分野の協力と交流を積極推進することにした。
 
 (1)南北は文化および芸術分野の交流をさらに増進させていくことにし、優先的に10月中に平壌芸術団のソウル公演を進めることにした。
 
 (2)南北は2020年夏季五輪をはじめとする国際競技に共同で積極的に出場し、32年夏季五輪の共同開催を誘致することで協力することにした。
 
 (3)南北は10・4宣言(07年の南北平和宣言)11周年を意義深く記念する行事を開催し、3・1運動100周年を南北共同で記念し、このための実務的な方策を協議していくことにした。
 
 5、南北は朝鮮半島を核兵器と核脅威がない平和の地にしなければならず、このために必要な実質的な進展を速やかに実現しなければならないということで認識を共にした。
 
 (1)北朝鮮はまず、東倉里のエンジン試験場とミサイル発射台を関係国専門家の立ち会いの下に永久に廃棄することにした。
 
 (2)北朝鮮は米国が6・12朝米共同声明の精神に沿い、相応の措置を取れば、寧辺の核施設の永久的廃棄などの追加措置を引き続き講じる用意があると表明した。
 
 (3)南北は朝鮮半島の完全な非核化を推進していく過程で緊密に協力していくことにした。
 
 6、金委員長は文大統領の招請により、近くソウルを訪問することにした。

2018年9月19日
 
大韓民国大統領 文在寅
 
朝鮮民主主義人民共和国国務委員長 金正恩

    歴史的な板門店宣言履行のための

    軍事分野合意書

 南と北は、朝鮮半島における軍事的緊張態を緩和し信を構築することが恒久的で強固な平和を保障する上で必須という共通認識のもとに、「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言」を軍事的に徹底して履行するために、次の通り包括的に合意した。

 

1. 南と北は、地上と海上、空中をはじめとする全ての空間において、軍事的緊張と衝突の根源となる相手方に対する一切の敵対行為を全面的に中止することとした。
 
 双方は、地上と海上、空中をはじめとする全ての空間において、武力衝突を防止するために様々な対策を講じることとした。   
 
 双方は軍事的衝突を引き起こすこととなる全ての問題を平和的な方法で協議・解決し、いかなる場合にも武力を使わないこととした。   
 
 双方はいかなる手段や方法をしても、相手方の管轄区域に侵入または攻撃、占領する行為を行わないこととした。
 
 双方は相手方を狙った大規模な軍事訓練ならびに武力増強問題、多様な形態の封鎖、遮断や航海の妨害、相手方に対する偵察行為の中止などについて、「南北軍事共同委員会」を稼働させ、協議することとした。
 
 双方は軍事的緊張の解消及び信構築により、段階的軍縮を実現することに合意した板門店宣言を具現するために、これと関連した多様な実行対策を継続して協議することとした。
 
 双方は、2018111日から軍事分界線一帯において、相手方を狙った各種の軍事演習を中止することとした。   
 
地上では、軍事分界線から5km内で、砲兵射撃訓練や連隊級以上の野外機動訓練を全面的に中止することとした。   
 
海上では、西海南側のトクチョク島[徳積島]以北から北側のチョ島[椒島]以南までの水域、東海南側ソクチョ[束草]以北から北側のトンチョン[通川]以南までの水域において、砲撃ならびに海上機動訓練を中止し、海岸砲と艦砲の砲口と砲身へのカバー設置や砲門の閉鎖措置を行うこととした。
 
空中では、軍事分界線の東、西部地域の上空に設定された飛行禁止区域内で、固定翼航空機の空対地誘導武器射撃など、実弾射撃を伴う戦術訓練を禁止することとした。

  双方は、2018111日から軍事分界線上空において、全ての機種の飛行禁止区域を次の通り設定することとした。
 
固定翼航空機は軍事分界線から

 

東部地域(軍事分界線標識物第0646号から第1292号までの区間)40km

 

西部地域(軍事分界線標識物第0001号から第0646号までの区間)20kmを適用

 

、飛行禁止区域設定する
 
回転翼航空機は軍事分界線から10kmに、無人機は東部地域で15km、西部地域で10kmに、気球は25kmとする。
 
但し、山火事の鎮火、地上・海上での遭難救助、患者の搬送、気象観測、営農支援などにより飛行機の運用が必要な場合には、相手側に事前通報を行い飛行できることとする。民間旅客機(貨物機を含む)については、上記の飛行禁止区域を適用しない。
 
 双方は、地上海上、空中を含む全ての空間で、いかなる場合にも偶発的な武力衝突の状況が発生しないよう対策を講じることとした。
 
このため地上海上においては警告放送  2次警告放送 →警告射撃→2次警告射撃  軍事的措置の5段階に、空中においては警告交信ならびに信号→遮断飛行→警告射 軍事的措置の4段階の手順を適用することとした。
 
双方は修正された手順について、2018111日から施行することとした。
 
 双方は、地上と海上、空中をはじめとする全ての空間において、いかなる場合でも偶発的衝突が発生しないよう常時連絡体系を稼働させ、非正常な状況が発生した場合には即時に通報するなど、全ての軍事的問題を平和的に話し合って解決することとした。
 
2. 南と北は、非武装地を平和地帯につくるための実質的な軍事的策を講じることとした。

 双方は、非武装地帯内で監視所(GP)を全部撤収するための試験的措置として、相互1km以内の近接する南北監視所を完全に撤収することとした。   
 
 双方は、板門店共同警備区域を非武装化することとした。
 
 双方は、非武装地帯内において試験的に南北共同で遺骨発掘を行うこととした。
 
 双方は、非武装地帯内の歴史遺跡についての共同調査及び発掘と関連した軍事的保障策を継続協議することとした。
 
3. 南と北は、西海の北方限界線一を平和水域につくり、偶発的な軍事的衝突を防止し、安全な漁労活動を保障するための軍事的策を講じることとした。

 双方は、200464日の第2南北将官級軍事会談で署名した「西海海上での偶発的衝突防止」関連合意を再確認し、全面的に復元・履行することとした。
 
 双方は、西海海上において平和水域と試験的共同漁労区域を設定することとした。
 
 双方は、平和水域と試験的漁労水域に立ち入る人員や船舶に対する安全を徹底して保障することとした。
 
 双方は、平和水域と試験的共同漁労区域内で不法漁労の遮断や南北漁民の安全な漁労活動を保障するために、南北共同の巡視方策を整備、施行することとした。
 
4. 南と北は、交流協力ならびに接触、往来活性化に必要な軍事的保障策を講じることとした。 
 
 双方は南北管理区域における通行、通信、通関(3)を軍事的に保障するための策を備えることとした。

  双方は東、西海線の鉄道、道路連結と現代化のための軍事的保障策を講じることとした。
 
 双方は北側船舶のヘジュ[海州]直行路利用とジェジュ[済州]海峡の通過問題などを南北軍事共同委員会で協議し、策を講じることとした。
 
 双方は、漢江(臨津河)河口の共同利用のための軍事的保障策を講じることとした。   
 
5. 南と北は、相互軍事的信構築のための多様な措置を講じて行くこととした。

 双方は、南北軍事当局者間における直通電話の設置や運営問題について継続協議することとした。
 
 双方は、南北軍事共同委員会の構成ならびに運営と関連した問題を具体的に協議・解決することとした。
 
 双方は、南北軍事当局間で採択した全ての合意を徹底して履行し、その履行態を定期的に点検、評価することとした。
 
6. この合意書は方が署名し、それぞれ発効に必要な手続きを経てその文本を交換した日から効力が発生する。

 合意書は方の合意により修正ならびに補充することが出来る。
 
 合意書は2部作成され、同じ効力を有する。

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大韓民国国防長官 ソン・ヨンム(宋永武)

朝鮮民主主義人民共和国人民武力相 ノ・グァンチョル(努光鉄)

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2018年9月16日 (日)

●第11回東アジア米軍基地問題解決のための国際シンポジウム(ソウル)の報告

毎年行っている韓国、沖縄、日本の米軍基地問題のシンポジウムが今年は9月5日~9日の日程でソウルで開催されました。シンポジウムでは各地の現状が報告され、基地巡りのツアーも行われました。今回はソウルのヨンサン(龍山)基地周辺、仁川市内の富平基地で深刻な環境汚染の実態などについて現地の市民グループから説明がありました。今回、星州や金泉の人たちがソウルまでやってきて大統領府前での集会にも参加。その後、高速鉄道KTXに乗って星州の現地も訪問しました。下記はその写真。シンポジウムの発表資料も添付します。50ページ以降に日本語版が掲載されているので、ご参考になさってください。

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●報告集ファイル(日本語バージョン部分のみ)

  「2018.9 ソウル米軍基地シンポ.pdf」をダウンロード

   写真下、龍山基地周辺の油類汚染について説明を聞いている

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                  写真下、シンポジウムの発表者

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                写真下、シンポジウムの様子

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                写真下、各地から横断幕を持参

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               写真下、終了後に記念写真

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   写真下、大統領府前の集会で発言する沖縄参加者に大きな拍手が

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写真下、高速鉄道に乗って駆けつけた星州、サードミサイル配備の現地を訪問

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写真下、夜には星州のソソン里で行われているろうそく集会に参加

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              写真下、沖縄から持参した横断幕を手渡す

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写真下:プラカード「サード撤去」「米軍は出ていけ」「朝鮮半島は平和な土地だ」

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2018年8月18日 (土)

●【韓国訪問報告①】2018自主統一平和大行進に参加

8千人で「板門店宣言実践815自主統一平和大行進」実施

「終戦宣言・対北制裁解除」の喊声挙げ米国大使館に抗議

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811日、ソウル市庁舎前から光化門の米国大使館に向けた「板門店宣言実践815自主統一平和大行進」が取り組まれ、日本からの訪問団も参加した。

この行動は、毎年815日、日本の植民地支配からの解放(光復)を記念するとともに、同時にもたらされ今なお続く南北分断体制克服をめざす大会として取り組まれているもの。今年は、811日に南北労働者サッカー大会がソウルで開催されるため、それに合わせて日程が前倒しされたものだ。李明博・朴槿恵政権時代にはこうした南北の民間交流さえ弾圧の対象にされており、これも板門店宣言の成果である。

大行進に先立つ市庁舎前の集会では、はじめにパク・ソグン815推進委員会常任代表(韓国進歩連帯常任共同代表)が主催者あいさつ。パク代表は「朝鮮半島の平和と繁栄を約束した板門店宣言の履行の出発点は終戦宣言だ」とし、終戦宣言を後回しにして制裁を繰り返し主張する米国を非難するとともに「今日の自主統一平和大行進は戦争国家アメリカに抵抗し、民族の自主権を獲得する闘争だ」と強調した。

201881116                           パク・ソグン氏

続いて昨年、国会議席2名で新たに発足した民衆党のキム・チャンハン常任代表のあいさつの後、日本からの訪問団と在日韓国青年同盟(韓青)訪問団がそろって登壇。日本訪問団を代表して大阪の西山直宏さんと韓青のキム・スンミン委員長が連帯の挨拶を行った。

20188116                 日本訪問団と韓青同訪問団も一緒に登壇し連帯挨拶

集会は最後に、パク・ヘンドク全国農民会総連盟(全農)会長、チェ・ジンミ全国女性連帯代表、チェ・ヨンチャン貧民解放実践連帯共同代表が共同で大会決議文(下に全文)を読上げ、参加者全体の拍手で確認された。

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集会後、人びとは光化門の米国大使館に向けてデモ行進。大使館前では警察の厚い壁と対峙しながら「米国は612朝米共同声明を履行しろ」「平和協定締結」「在韓米軍の撤収」「韓米同盟の破棄を勝ち取ろう」などのスローガンが次々と叫ばれた。

20188118        光化門広場に面した米国大使館に抗議(左の警察部隊の後ろが米国大使館)

8.15自主統一大行進決議

자주와 평화의 시대, 예속의 적폐를 청산하자!

 自主と平和の時代には、隷属の積弊を清算しよう!

 

한반도에 깊이 뿌리내린 미국의 패권정책은 평화와 자주통일을 향한 우리 민족의 투쟁에 의해 결정적으로 무너지고 있다.(朝鮮)半島に深く根ざした、米国の覇権政策は、平和と自主統一に向けた私たちの民族の闘争によって決定的に崩壊している。

이제 예속과 분단의 낡은 틀을 모두 청산하고, 평화와 통일의  시대를 맞이하자.今隷属と分断の古い枠をすべて清算し、平和と統一の新時代を迎えよう。

남과 , 북과 미국이 새로운 관계를 선언한 조건에 주한미군은 누구를 위해 필요한가.南と北、北(朝鮮)と米国が新たな関係を宣言した条件に在韓米軍は誰のために必要なのか。

전쟁의 군대 주한미군을 이대로 두고 평화의  시대를   없다.戦争の軍隊・在韓米軍をこのまま残して、平和の新しい時代を開くことはできない。

70 낡아빠진 종속적, 반민족적 한미동맹을 이대로 두고서는 주권도 번영도 통일도 이룰  없다.70年もの古ぼけた従属と反民族的韓米同盟をこのまま置いては主権も繁栄も統一も実現することができない。

판문점 선언 정신에 따라, 민족자주의 기치에 따라 평화의  시대를 우리 힘으로 열어젖히자!板門店宣言の精神に基づいて、民族自主の旗に基づいて平和の新しい時代を私たちの力で開いていこう!

평화협정 체결하라!平和協定を締結せよ! 주한미군 떠나라!在韓米軍は去れ! 従属の종속적 한미동맹 폐기하라!韓米同盟を破棄せよ!

 적폐 청산하자! 分断積弊清算しよう!

촛불항쟁, 그리고 판문점선언과 북미정상선언으로 분단적폐 청산의 결정적 기회를 맞이하고 있다.キャンドル抗争、そして板門店宣言と北・米首脳宣言で分断積弊清算の決定的チャンスを迎えている。

일시적 우여곡절 속에서도 남북관계는 우리의 상상을 넘어 빛의 속도로 발전할 것이며, 4.27통일시대는  현실이  것이다.一時紆余曲折の中でも、南北関係は、私たちの想像を超えて、光の速度で発展するものであり、4.27統一時代はすぐに現実のものとなるだろう。

남북관계의 전면적 발전과 자주통일이 실현되는 시대에, 민족을 적으로 규정하는 낡은 법과 제도부터 하루빨리 청산해야 한다.南北関係の全面的発展と自主統一が実現されている時代に、民族を敵に規定する古い法と制度から一日も早く清算しなければならない。

분단에 기생해 민주주의를 억압해  국가보안법을 비롯하여, 상호 불신과 대결을 조장하는 낡은 법과 제도를 하루빨리 폐지해야 한다.分断に寄生して民主主義を抑圧してきた国家保安法をはじめ、相互不信と対決を助長する古い法と制度を一日も早く廃止しなければならない。

또한 분단 적폐세력에 핍박받은 모든 양심수를 즉각 석방해야 한다.また、分断積弊勢力に迫害されたすべての良心囚を即時釈放しなければならない。

분단적폐 청산하여 4.27통일시대를 활짝 열어나가자.分断積弊を清算して4.27統一時代を大きく開いていこう。

분단적폐 청산하자!分断積弊を清算しよう! 국가보안법 폐지하라!国家保安法を廃止せよ! 양심수를 석방하라!良心囚を釈放せよ!

6.12 북미정상선언 이행 않는 미국을 규탄한다. 6.12北・米首脳宣言を履行しない米国を糾弾する。

4.27 판문점선언 이행 가로막는 미국을 규탄한다.4.27板門店宣言の履行に立ちはだかる米国を糾弾する。

남북정상은 역사적인 4.27 판문점선언을 통해 '전면적인 남북관계 발전' '종전선언, 평화체제 구축을 위한 노력' 7천만 겨레 앞에 엄숙히 선언하였다.南北首脳は、歴史的な4.27板門店宣言を通じて「全面的な南北関係の発展」と「終戦宣言、平和体制構築のための努力」を7千万同胞の前に厳粛に宣言した。

북미정상은 6.12북미정상회담을 통해 적대관계를 끝내고 평화와 신뢰의 관계로 전환하기로  세계 앞에 약속하였다.北・米は6.12北・米首脳会談を通じて敵対関係を終わらせ、平和と信頼の関係に転換することに世界の前に約束した。

그런데 불과 100일이 지난 지금, 미국은 대북제재 해제, 종전선언  합의를 제대로 이행하지 않고 있다.ところが、わずか100日が過ぎた今、アメリカは対北制裁解除、終戦宣言などの合意をきちんと履行していない。

나아가 제재니 압박이니 하면서 남북관계 발전을 위한 판문점 선언 이행까지 난폭하게 가로막고 있다さらに制裁という圧迫で、南北関係の発展のための板門店宣言の履行まで乱暴に立ちはだかっている

평화의 대세는 확정적이나 판문점 선언, 북미정상선언 이행은 저절로 이루어지지 않는다.平和の大勢は確定的だが板門店宣言、北・米首脳宣言の履行は、自然に行われない。

民族自主の旗のもと、民族全員が汗と努力をささげよう。

판문점 선언을 따라 거족적인 자주통일대행진을 만들어 가자.板門店宣言に沿って民族挙げての自主統一大行進を作っていこう。

판문점선언 이행하자!板門店宣言を履行しよう! 대북제재 해제하라!対北制裁解除せよ! 종전을 선언하라!終戦を宣言せよ!

●【韓国訪問報告②】感動の南北労働者サッカー大会観戦

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               韓国労総チーム(青)と朝鮮職総建設労働者チーム(赤)の熱戦

811日午後4時から、ソウルのワールドカップスタジアムで南北労働者のサッカー大会が開かれ、日本訪問団も観戦した。

これは板門店宣言を受けて、南北の民間交流の一環として開かれたもので南の韓国側の二つの労働組合ナショナルセンター、民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)vs.北の朝鮮職業総同盟の二つのチームの交流試合として実現したもの。李明博・朴槿恵政権時代にはこうした民間交流自体が厳しい規制と弾圧の対象とされており、これも板門店宣言の一つの成果でありその実践でもある。

スタジアムの壁には巨大な統一旗とともに「南北労働者の団結した力で歴史的な板門店宣言を履行して自主統一の新時代を開いていこう!」、「わが民族同士力を合わせ、自主統一、平和繁栄の新時代を開いていこう!」などの垂れ幕が掲げられた。

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               民主労総チーム(赤)と朝鮮職総軽工業チーム(白)の記念撮影

開会式で、民主労総のキム・ミョンファン委員長は、「一触即発の戦争の危機と対決情勢を打ち破った4.27板門店宣言のしっかりとした履行のために南北の労働者がまず会った」とし、「民主労総は板門店宣言の履行のために誰よりも先頭に立って実践していく」と高らかに宣言した。

 

朝鮮職業総同盟(職総)のシュ・ヨンギル委員長は、「南の労働者とソウル市民、各界に北の労働者を代表して、同胞愛的挨拶」を送りながら、「今、世界は北と南のわが民族が祖国統一と平和繁栄の新しい歴史をどのように書いていくかを、高い関心を持って注視している」とし「私たちは、世界の前に朝鮮民族が一つ」であり、「この地の上に必ず平和繁栄している統一された強国を建設立てるだろうということをはっきり示さなければならない」と述べた。

 

韓国労総のキム・ジュヨン委員長は、「自主的平和な労働者の生活のために南北労働者の連帯と団結をさらに強化しなければならない。단결된 힘으로 판문점선언을 이행한다면 비로소 노동자가 존경받는 새로운 통일의 시대가 열릴 것이다라고 말했다.団結した力で板門店宣言を履行すれば、初めて労働者が尊敬される新しい統一の時代が開かれるだろう」그는분단은 결코 우리 민족의 선택이 아니며 냉전시대에 의해 강요된 위법적 산물이었다 지적했다.「分断は決して私たちの民族の選択ではなく、冷戦時代によって強要された産物だった」として、역사적인 판문점선언의 중단 없는 이행을 위해 노동자가 누구보다  앞장서야  이고, “축구를 통한 남북 노동자의 단결로 전민족 대단결을 힘있게 추동하자면서 길에 한국노총 모든 조합원과 함께 하겠다 다짐했다.「歴史的な板門店宣言の中断のない履行のために、南北労働者の団結で全民族大団結を力強く推進しよう。その道に韓国労総すべての組合員と一緒にする」と宣言した。

201881118左からキム・ジュヨン韓国労総委員長、朴元淳ソウル市長、シュ・ヨンギル朝鮮職総委員長、キム・ミョンファン民主労総委員長

開会式ではさらに615共同宣言実践南側委員会のイ・チャンボク常任代表議長、615共同宣言実践北側委員会のヤン・チョルシク副委員長、ソウル市長の朴元淳(パク・ウォンスン)さんがあいさつをおこなった。

朴元淳ソウル市長は、「平和の気持ちをいっぱいに込めて、分断の境界線を越えてソウルに来られた朝鮮職総関係者の皆さんと北側代表団、選手団の皆さんにソウル市民を代表して熱い歓迎の挨拶を送る」としながら、「427日の歴史的な板門店宣言は、民族の和解と団結、平和と統一に進む門を再び開いた。しかし皆が一つの気持ち、同じ意向で平和を守るために努力しなければ、平和の時計が止まり、出会いが断絶する胸の痛い時間が再び訪れかねない」「私たちが経験した歴史的教訓を再確認し、再びこのような歴史の後退が繰り返されないよう多様な分野で連帯と協力を強化していかなければならない」と強調した。

20188119                         統一旗を掲げた応援団
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                           統一先鋒隊も陣取った

3万人の観客の中には、平和統一を願う応援団、全国キャラバンを繰り広げ自主統一平和大行進を終えたばかりの「統一先鋒隊」も陣取った。応援もワールドカップなどでよく聞く「テーハミング(大韓民国)」などではなく、「ウリヌン・ハナダ(我らは一つ)」などだった。途中から615合唱団を中心とした500人の大合唱団も観客席を埋め、北の歌や統一を願う歌などで南北両チームにエールを送った。

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さて試合は、第一試合が南の韓国労総チームvs.朝鮮職総建設労働者チーム、第二試合は南の民主労総vs.朝鮮職総軽工業チームの対戦。それぞれ熱戦が繰り広げられたが結果は第一試合が13、第二試合が02でいずれも北側が勝利した。

 

201881113                    南北の3つの労総委員長も熱戦に沸いた

경기를 마친 남북의 선수들은 악수를 나눈  포옹하고 서로를 격려했다.試合を終えた南北の選手たちは握手を交わした後、抱擁して、お互いを励ました。

남북의 선수들은 함께 운동장을 한바퀴 돌며 관객들에게 인사했고, 마지막까지 자리를 지킨 관객들은 함성으로 선수들을 맞았다.南北の選手たちは一緒に運動場を一周回って観客に挨拶し、最後まで席を守った観客は歓声で選手たちを迎えた。民主労総チームのミッドフィルダー、起亜自動車ミン・テイル選手は「私たちもそれなりの多くの準備をしたが、北朝鮮側の選手たちは本当に体力が良いようだ」と話した。 그는시합이 끝나고서 서로 손잡고 껴안는 와중에 가슴이 찡한, 뭉클한 마음들이 있었다면서통일이 된다면 정말 서로  헤쳐서 이겨나갈  있는  나라가 되지 않을까 그런 생각을 다시한번 했다 밝혔다.彼は「試合が終わって、互いに手を取り合って抱き締めるなか胸がジーンとした」「統一になれば、本当にお互いによく乗り越えて勝っていくことができる国ではないだろうか、そのような考えをもう一度した」(統一ニュース)と明らかにした。

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남북 노동자 3단체는 북측 대표단 숙소인 서울 광진구 그랜드워커힐호텔로 이동해 환송만찬을 열었다.南北労働者3団体は、北側代表団宿舎のグランドウォーカーヒルホテルに移動して歓送晩餐を開いた。

북측 대표단은 12 오전 전태일 열사와 이소선 여사, 문익환 목사가 잠들어 있는 경기도 남양주시 마석모란공원을 참배한다.北側代表団は12日午前、韓国民主労働運動の発火点となった全泰壱(チョン・テイル)氏と李小仙(イ・ソソン)オモニ、かつて統一を願い単独訪北した文益煥(ムニッカン)牧師が眠っている京畿道南楊州市の牡丹公園を参拝し、남측 양대 노총과 노동 3단체 사업협의 이후 오후 2 숙소를 떠나 북녘으로 향한다.南側二大労総と労働3団体間の今後の事業協議の後、北への帰途に就いた。

●【韓国訪問報告③】コリア国際平和フォーラム(シンポ)開く

427板門店宣言と612米朝首脳会談

大転換期のコリア 東北アジアの平和と繁栄、統一への道

        関連記事「民プラス(原文) http://www.minplus.or.kr/news/articleView.html?idxno=5776

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810日午後4時、ソウル市議会別館大会議室で第6回コリア国際平和フォーラムが開かれた。今年は427板門店宣言、612米朝共同声明後に初めて開催されるフォーラム(シンポジウム)であり、「大転換期のコリア 東北アジアの平和と繁栄、統一への道」がテーマとなった。

 

主催: 公州大学・ソウル大学・成均館民主同窓会、キム・ジョンフン議員室、独立有功者遺族会、民家協良心囚後援会、民衆党、民プラス、四月革命会、ソウル進歩連帯、(社)私たち同胞ひとつに運動本部(キョレハナ)、ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会、全国民主労働組合総連盟、(社)統一の道、韓国戦争前後民間人犠牲者全国遺族会、韓国進歩連帯、Action One Korea4.9統一平和財団

主管:(社)コリア国際平和フォーラム、8.15自主統一大行進推進委員会

後援: 6.15共同宣言実践南側委員会と現場言論「民プラス」4.27 판문점선언과 6.12 조미정상회담, “대전환기 코리아·동북아 평화와 번영, 통일로 가는 이라는 주제로 열린 이날 포럼에서는 손정목 4.27시대연구원 국제분과팀장이대전환기 코리아·동북아 평화와 번영, 통일로 가는  - 비동맹 중립화 연합연방제 통일로 가는 이라는 제목으로 기조발제를 하였고, 와타나베 겐쥬 일한민중연대전국네트워크 공동대표가판문점선언, 조미공동성명과 일본의 과제라는 제목으로, 야마모토 카즈히데 일한평화연대 대표가한국전쟁 휴전 65주년, 동아시아에 평화를!

 

当初は815自主統一平和大会に連動して開催予定だったが、自主統一平和大行進が南北労働者サッカー大会に合わせて811日に変更になったのに伴い10日の開催となったもの。急な日程の変更のため、昨年は日本のほかカナダや中国からもパネリストが参加したが、今回は日韓共同シンポジウムとなった。

【昨年の610コリア国際平和フォーラム報告はこちら】

    http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/610-ccd0.html

フォーラムでは日韓双方から以下の発題がなされた。

【韓国側基調報告】

 非同盟中立の連合連邦制統一への道

   ソン・ジョンモク「427時代研究院」国際分科チーム長

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-b445.html 

20188111                           ソン・ジョンモク氏

【日本側発題①】

 板門店宣言・朝米共同声明と日本の課題

   渡辺健樹・日韓民衆連帯全国ネットワーク共同代表

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-dee6.html

【日本側発題②】

 朝鮮戦争休戦65周年、東アジアに平和を!727キャンドル行動

   山本一英・日韓平和連帯(大阪)共同代表

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-08cb.html

【特別報告①】

 朝鮮学校不屈の闘い

   森本孝子・「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会事務局

   http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-09d3.html

【特別報告②】

 大阪における朝鮮学校への「高校無償化」差別との闘い

   大村和子・朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪

 

討論では、612朝米共同声明後の米国の動向と平和体制構築の展望をどのように見ていくか、また南北・朝米対話と歴史的転換期の中で日本が取り残されている状況などについて活発な質疑討論が行われ、連帯を確認し合った。

20188114                      韓国側スタッフらと記念撮影

 韓国側基調報告 ソン・ジョンモク

非同盟中立の連合連邦制統一へと進む道

                 ソン・ジョンモク(孫政睦)

4.27時代研究院」国際分科長

現場言論『民プラス』企画委員

 

 

1. 不可逆的な南北、米朝首脳会談

 

 「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言(以下、板門店宣言)」は、“朝鮮半島にもうこれ以上の戦争はあり得ず平和の新時代が開けたことを知らせる終戦宣言であり、南北が力を合わせて自主統一の新たな歴史を拓くことを民族と世界に知らしめた布告である。板門店宣言は2回の南北首脳会談の成果を継承しつつ、時代と民族の切迫した要求である朝鮮半島の平和体制と統一を成し遂げる具体的経路と方案を提示したという点で、歴史上で最高水準の合意だと言えよう。

 

 板門店宣言がこれまでの共同宣言よりも確固たる理由は、その合意事項が米朝首脳会談により下支えされたためである。歴史上、初の米朝首脳によるシンガポール共同声明は、これまで行われた米朝会談の性格とは根本的に異なる核保有国同士の会談であり、首脳同士の合意を先行させることにより不可逆的意味をもたせている。シンガポール共同声明は、新たな米朝関係樹立はもとより、朝鮮半島の平和体制と朝鮮半島における完全な非核化のための共同の努力を世界に明らかにすることにより、朝鮮半島の平和と統一の実現を担保し、新しいアジアの秩序を立てて進むべき道を開けた転換の契機になるだろう。

 

 

2. 自主統一原則と統一方案の合意

 

1) 南北首脳同士の随時交流と南北共同連絡事務所

 板門店宣言の最も大きな意義は「自主統一」という朝鮮半島統一の性格を明確にし、その実現のための具体的措置を打ち出したということである。自主統一とは、宣言文の通り、「わが民族の運命はわれわれ自身が決めるという民族自主の原則」に基づき、外国勢力の干渉を排除し、わが民族自らが成し遂げる統一である。宣言文では、この実現のために首脳同士の定期的会談とホットラインの設置、高位級会談をはじめ分野別対話、南北当局者が常駐する南北共同連絡事務所の設置、各界各層の多様な協力と交流、接触の活性化を明示した。中でも注目すべきは、連絡事務所を南北双方ではなく、ケソン(開城)一か所のみに設置することである。これは一部で主張されているような南北関係正常化のための前段階的措置ではなく、予想される全方位的交流協力を南北が共同で管理していこうとする機構である。板門店宣言が6.15共同宣言を継承する際、共同連絡事務所は連合連邦制(連邦連合制)統一方案で提示された「民族統一機構」へと進む前段階の措置だとみるべきだろう。

 

2) 南北が合意した唯一の統一方案~連合連邦制

 周知のように6.15共同宣言の第2項は、南北が合意した唯一の統一方案である。「南側の連合制と北側の低い段階の連邦制に共通性があることを認め、その方向で統一を推進」することとした統一方案の合意は、歴代どの政府も否定することは出来なかった。北側は20147月共和国政府声明において、これを「連邦連合制」統一方案として正式化した。南側政府ではこれを公式に命名した訳ではないが、市民社会団体、進歩的な政党や学会では、これを「連合連邦制」または、「連邦型連合制」としている。

 

 連合連邦制とは、南北の地域政府が軍事権と外交権など主権をそれぞれ保有し、中央では統一志向の南北共同機構(民族統一機構)を設置し、漸次的、段階的に統一を完成していく独創的な統一方案である。連合連邦制は91南北基本合意書において、南北は「国と国との関係ではない統一を志向する過程で暫定的に形成される特殊関係」という合意に基づく。そのため、南側の「連合制」は統一志向を前提とした南北連合という点で、一般的な国家連合とは異なる。南側は統一実現のための機構として南北首脳会議、南北閣僚会議、南北評議会など、共同機構の設立を提示した。北側の「低い段階の連邦制」では、主権を中央政府がもつという一般的な連邦国家でなく、中核的な主権は各地域政府がもつものの、統一実現のための民族共同事業には地域政府でなく民族統一機構が推進するという、よりゆるやかな連邦制である。

 

 このようにみたとき、南側の「連合制」と北側の「低い段階の連邦制」の共通性は次の通りである。南北は相互に現行の理念と体制、制度と政府を尊重する。南北政府はそれぞれ、政治、 軍事、外交権をもつ2体制2政府を維持しつつ、統一を実現するための共同機構をもつ。南側は共同機構として南北首脳会議、南北閣僚会議、南北評議会などを、北側は民族統一機構を提案した。南北は漸進的、段階的に統一を完成していく。連合連邦制(連邦連合制)は初期には全民族が同意できる低いレベルから統一を実現していくという点で、現段階の実現可能な唯一の統一形態である。さらに、完成された形態の統一ではなく、漸進的、段階的に高い段階の統一へと完成させていくという点で、過渡的な性格をもつ統一方案である。

 

 南側の学者の一部にはその過渡的性格を理由に、これは統一方案ではないと主張し、6.15共同宣言の第2項は方向性を合意したのみで統一について合意した訳ではないとして、その合意精神を歪曲しようとしている。しかし、過渡的性格とは、統一か否かという問題ではなく、統一を完成するための水準と段階の問題である。即ち、国号は1つにして、少しずつ中央政府の地位と役割を高めて行こうとするものである。これは南北が長期間の分断により生まれた体制と文化、生活方式などの差異を少しずつ克服していこうとする過程でもある。この[過渡的]期間は南北間で共存共栄の和解協力の過程で、長くかかることも比較的短くて済むこともあり得るだろう。南北が合意した連合連邦制以外に、平和的に統一する方案はない。

 

このように板門店宣言の「定期的な南北首脳会談」と「南北共同連絡事務所」は、連合連邦制の統一実現のための前段階措置として決定的な意義をもつ。

 

 

3. 朝鮮半島平和体制の実現

 

1) 自主統一と朝鮮半島の平和体制

 朝鮮半島の自主統一は、朝鮮半島平和体制によって担保される。広義の意味において朝鮮半島平和体制は、朝鮮半島自主統一の実現と東北アジアの確固とした平和を担保する共同安保機構の設立などで完成されると言えようが、当面は狭義の意味で朝鮮半島平和体制は、米朝間の長い敵対関係の清算を中心とする終戦宣言と、朝鮮半島の平和協定により実現される。この過程において朝鮮半島の核戦争危険の解消を意味する朝鮮半島の非核化は平和体制実現の基盤となるだろう。

 

 朝鮮半島の平和体制は、板門店宣言第3項にある朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制構築と、シンガポール宣言第2項にある朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制構築、第3項にある朝鮮半島の完全な非核化がほとんど同時に、密接に結合しながら展開されて実現される。これは朝鮮半島平和体制が南北、米朝間の共同努力によってのみ成し遂げられることを意味している。

 

 板門店宣言第3項の朝鮮半島平和体制構築のための相互不可侵合意の再確認、段階的軍縮、▲3者または4者間での終戦宣言と平和協定、朝鮮半島の完全な非核化は、米朝間の合意にもそのまま適用される。即ち、米朝間の不可侵合意と段階的軍縮、終戦宣言と平和協定、朝鮮半島の完全な非核化実現がシンガポール共同声明にも、そのまま溶け込んでいるということである。これは、今後展開される朝鮮半島平和体制の実現が板門店宣言とシンガポール共同声明の合意事項が鋸の歯のように噛み合わさって展開することを予告するものである。

 

 米朝間でのシンガポール共同声明が板門店宣言と異なり、原則的、包括的合意のみで具体的実行策が含まれていないのは、全ての過程が朝鮮半島をはじめとする東北アジア、米国、全てに全面的で破格の影響を与えうるためである。また、依然として強固に存在する国内外の北への敵対勢力が反トランプ陣営に結集し、ことごとくイチャモンを付け妨害しようとしているためでもある。首脳同士で大きな構図とその方向性を合意し、段階的実践により信頼を形成しながら合意を実現する有利な政治環境を作ろうとする意図が、シンガポール共同宣言に含まれている。

 

2) 朝鮮半島平和体制の初期の措置―終戦宣言 

 現在、米朝首脳会談履行の最大の争点は終戦宣言である。先月、共同声明履行のため開催された米朝高位級会談の決裂の背景は、米国が一方的に北の非核化と遺骨返還問題のみを取り上げ、終戦宣言など平和体制の問題は話合いそのものを忌避したためである。これに対し北のリ・ヨンホ外相は、今回のアセアン地域フォーラム(ARF)で、「信頼造成を先行させつつ、共同声明の全ての条項を均衡に、同時に、段階的に履行していく新たな方法のみが成功させる唯一現実的な方法」だとして、米国の一方的に非核化のみを先行させる要求を批判した。

 

 実際、米国がこれを知らないはずはない。それにも関わらず、このように自分たちが先に提起した終戦宣言を送らせようとする理由は、米国の広く蔓延している北への敵対勢力の反発と反対のためでもあるが、何よりもその発表がもたらす朝鮮半島の政治軍事的地殻変動に対する憂慮と準備不足のためのようである。

 

 最近、米国の反トランプ勢力は、ロシアとの和解をはじめ中東情勢の解決を図ったプーチン大統領との首脳会談について、トランプ大統領を「反逆者」とまで激しく非難し、ロシアとの関係改善と米朝共同声明履行をいちいち妨害している。実際にトランプ政府の北韓(朝鮮)とロシアとの関係転換は2か国のみの問題ではなく、これまでの米国中心の覇権秩序における転換と直接関連している。

 

彼らは先月のポンペイオ長官の訪朝を前に「濃縮ウランの生産」を報道したのに続き、先月末のワシントンポスト(WP)は、米軍の遺骨55体が返還された後にもその善意を知らせるのはおろか、北の「ICBM追加生産」情報を報道し、まるで北が非核化をしないと言わんばかりにちらつかせている。一言で北韓(朝鮮)が共同宣言を違反し、米国を騙しているということである。ひいては北に対し、非核化を先行させた後に安全保障を行うというような主張を行いつつ、シンガポール合意を正面から否定している。それでも不安だったのか[米国]上下院の反トランプ、北への敵対議員らは、はなからトランプ政府の足を引っ張るため駐韓米軍の兵力を22千人以下に減らせないように制限し、相当規模の撤退は北韓(朝鮮)非核化関連の交渉が不可能な対象とした「2019会計年度国防権限法案(NDAA)」を通過させた。このように彼らは絶え間なく、あらゆる虚偽の情報と法的装置を動員して、朝鮮半島平和体制の実現を妨害しようとしている。

 

彼らのこのような妨害は北との和解を送らせようとする意図もあるが、まずはトランプを退陣させようとするのにその目的がある。トランプ政権の外交的成果を妨害し、当面11月の中間選挙で勝利しようとするものである。しかし、大勢となった朝鮮半島平和体制の流れは、たとえ彼らが今後政権を取ったにせよ妨害出来ないだろう。それは何よりもシンガポール共同声明がこれまでの米朝間合意と質的に異なる核保有国同士の合意のためである。トランプ大統領が米朝首脳会談を終え帰国した第一声が「これ以上北韓(朝鮮)から核の脅威はない」「今晩はぐっすり寝よう!」としたことからも知られる。このようにシンガポール合意は核保有国同士の互いの核攻撃の脅威を除去するための対話と談判の性格をもつ。だからこそ北が戦略国家として核武力の完成を宣言し、米国本土の攻撃能力を立証した条件で進められた米朝首脳会談の合意は決して一方的に破棄することは出来ない。それは、直ちに直接米本土が深刻な危険にさらされることを意味するためである。

 さらに、北の国家宣言は中国やロシアとの関係を再定立させた。何よりもこれまで米朝の間で慌てていた中国がしっかり北と手を握り、「1つの参謀部で緊密に連携して協力する」とまでに合意したのは、米国の立場をさらに苦しくさせた。中ロはすぐに独自の範囲で制裁を事実上解除し、国連安保理にも制裁解除を要求している。中ロが対北制裁で実際に手を引けば、米国主導の制裁は時が過ぎるにつれ無力化するだろう。また、中国は終戦宣言と平和協定にも積極的に乗り出してきている。米国は中国との貿易戦争をより強め、ロシア銀行に対する制裁まで発表したが、3つの核保有国同士の協力はより強まることだろう。これは朝中ロの3か国が朝鮮半島問題の解決は当然のこと、予見される新たな世界秩序の形成に緊密に協力していくことを意味するものである。

 

 何よりも朝鮮半島の終戦宣言は、これまでの朝鮮半島秩序に巨大な地殻変動を呼び起こすだろう。終戦宣言の発表は直ちに、朝鮮戦争に国連軍の参戦を決議した国連安保理第83号、第84号の終了につながるためである。国連安保理決議の第83号は、北韓軍(人民軍)撃退に必要な援助を国連の会員国が国に提供せよという勧告であり、第84号は北韓軍(人民軍)撃退作戦を行う統合部隊が国連旗を使い、米国がその司令部を構成するという決議となっている。終戦宣言が発表されれば、南北どちらであっても朝鮮戦争で国連軍の参戦を決めた「安保理決議第83、第84号」の終了決議を国連安保理に提起するだろう。米国を含め国連安保理は拒否権を行使出来ない。このように「安保理決議第83号、第84号」の終了が決議されれば、朝鮮半島に存在する国連軍司令部と国連軍の解体と撤収は避けられない。当然、駐韓米軍は韓米相互防衛条約に基づき、国連軍とは別途に政府の要請により駐留していると主張するだろうが、北との対関係を清算し、国連軍の活動が終了を宣言する以上、駐留し続ける名分はなくなる。残るのは時間の問題だけだ。

 

 朝鮮半島の終戦宣言はまた、駐日米軍の地位にも重大な影響を与えることになる。米国は19507安保理決議第84号により日本の東京に国連司令部を設置し、国連司令部の名で「日本国内の国連軍基地については、日本政府の事前許可なく使える駐留軍地位協定(SOFA)を締結」した。国連軍司令部がソウルに移転した後、米国は日本に国連軍後方司令部を設置し、地位協定により日本各地に7か所の大規模な軍事基地を設置、運営してきたばかりか、今でも国連軍の名で英国、オーストラリア、フランスなど9か国の多国籍軍を参加させている。もはや、安保理決議の終了が宣言されれば、駐日米軍の地位もまた地殻変動を起こし、これ以上多国籍軍は動員できなくなる。

 

このように終戦宣言は、駐韓米軍のみならず駐日米軍の運命に大きな影響を与える。これこそ、米国が国連司令部の解体問題とつながる終戦宣言の発表を遅らせている最も大きな理由である。そうなれば米国内の反トランプ陣営は蜂の巣をつついたように騒ぎ立てるのは目に見えている。これを阻止し、終戦宣言とその後の政治的過程を円滑に進めるためには、米朝首脳同士の協力と決断が必須となろう。

 

 

4. 先行的非核化措置と親書外交

 

 北韓(朝鮮)が米国と終戦宣言の日程に対する合意もなく先行的にICBM出力発動機(エンジン)実験場の閉鎖と西海岸の衛星発射場の解体、そして米軍遺骨の一部返還を行ったのは、終戦宣言を実行するための事前措置とみられる。特に、西海岸の衛星発射場の解体は公開されていない約束の履行で、米国を驚かせた。西海岸の衛星発射場は北の立場からすると、この20年間で最も重要な国策事業として推進されてきた国家宇宙開発事業の象徴のような場所である。これを解体するというのは北韓(朝鮮)略的に強力に推進してきた宇宙開発事業を中断することである。また、北に批判的な38ノース(north)がやむなく認めた通り、液体燃料のICBM開発中断の意義もある。実際において、このような措置はキムジョンウン(金正恩)委員長の朝鮮半島平和体制実現のための決断がなければ不可能なことである。

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 現在まで北が取った非核化措置は、核とミサイル実験の中止、核実験場の閉鎖、ICBMエンジン発射の実験場の閉鎖、西海岸の衛星発射場の解体などである。反面、これに応じた米国が取った措置としては、韓米合同軍事演習の中断しかない。誰が見ても北の取った措置は非核化の実質的措置であり、もしも復旧させるとすれば多額の費用と時間がかかるのだが、米国はいつでも合同軍事演習を再開できる程度の措置しか取っていない。もはや、米国が答える番である。

 

 北韓(朝鮮)はトランプ大統領の決断を引き出すために、反トランプの北対陣営さえも認めるほどの破格の措置を取ると同時に、3回目の親書を送った。米国のハイテン略司令官でさえも北の潜在的非核化が「肯定的な方向」に動くのは「何者にも否定できない」と述べたように、北の先行的で果敢な非核化措置は、米国議会内外の懐疑的世論を静めている。さらに、普通であれば終戦後に実現されるような遺骨返還を一部行い、親書まで送っている。北は実務レベルで解決出来ない問題を首脳が直接動いて解決しようとする親書外交を効果的に行い、米国を宣言履行に引っ張り出している。

 

トランプ大統領が金正恩委員長の親書に対し、「あなたの“良い書簡(nice letter)”に感謝する」「再開を楽しみにしている」と北に返事を送ることにより、2回目の米朝首脳会談が日程にのぼっているようである。終戦宣言は板門店宣言で発表したように、南北と米国、または南北と米中の34か国の首脳が集まって発表されることだろう。元々、米朝間では北の外務省発表のように、終戦宣言を先月727日の停戦協定の日に発表する話合いが行われていたようである。既に北が米国の憂慮事項を減らした条件で、近い時期に34か国の首脳が一同に介する契機は、北の9.9節[建国記念日]70周年行事と国連総会である。

 

 

5. 非同盟中立化の統一

 

 朝鮮半島の平和体制が米朝間の係正常化と平和共存を実現する政治的条件をつくるものであるならば、朝鮮半島の非核化は米朝間の相互核攻撃の脅威を除去する軍事的条件をつくるものである。両者は互いに密接に関連しつつも区別されるものである。北の先行的非核化措置が終戦宣言という平和体制の初期措置の実行条件を作るように、朝鮮半島非核化の過程は朝鮮半島の平和体制実現の条件となる。逆に言えば、平和協定など朝鮮半島平和体制の実現は朝鮮半島非核化を妥結させる政治的基盤となろう。

 

 共同声明は北による朝鮮半島の完全な非核化と、米国による安全保障を明記している。しかし、安全保障はリビアの事例にあるように、平和協定や国交正常化のような政治的書簡で担保し得ないものである。必ず、それ相応の軍事的、物理的担保となる措置が追加されねばならない。言い換えれば、北の非核化が米国に対する核攻撃能力の除去だとすれば、これに相応した米国の北に対する核攻撃能力の除去もまた実行されねばならない。しかし、米国の北に対する核攻撃は、南側だけで可能なのではなく日本やグアム、米国本土からも可能になっている。現在のように核技術が極超音速[ハイパーソニック・hypersonic speed]と高度化した条件では、地理的条件は大きな問題ではない。実際北の立場からしてみれば、南側の駐韓米軍関連の非核化のみで、米国の日本やグアム、米国本土からの核攻撃能力はそのままにする状態で、自らの全ての核やミサイルを廃棄するということはあり得ないことである。だからと言って米国が北の非核化に応じて、日本や米国本土の核廃棄を行うことも、今すぐには不可能である。したがって米朝間では朝鮮半島の完全な非核化と安全保障の範ちゅうをどのように調整して妥結するのかということがキーポイントとなろう。

 

 これについてはトランプ大統領も理解しているようである。彼は米朝首脳会談後の単独記者会見の場で、北の20%非核化と駐韓米軍撤退の希望を表明した。トランプは北の20%非核化を「臨界点に達すれば逆戻りできない非核化措置」だと説明し、これに相応の米国の安全保障措置として、事実上の駐韓米軍撤退を示したのである。これは事実上、朝鮮半島の完全な非核化の意味を定義づけしたものである。即ち、米国が考える「合意可能な朝鮮半島の完全な非核化」とそれ相応の物理的安全保障の範ちゅうを提示した。北韓(朝鮮)もやはり“合意可能な非核化の範ちゅう”を提示するであろう。この合意の結果が主要な平和協定の内容となろう。

 

 このようにシンガポール共同声明の履行とは、米朝間の朝鮮半島領域で当面の核と軍事問題を平和体制実現と同時に、段階的に解決しつつ信頼を高め、係正常化を通じて平和共存を実現することである。

 

 予想される南北と米中の朝鮮半島平和協定は、駐韓米軍の撤退、駐日米軍の地位変更など、東アジアの秩序に大きな地殻変動を起こすものであろう。駐韓米軍の撤退は、ついに朝鮮半島が外国勢力の影響から脱して、自力で統一できる絶好のチャンスが開かれることである。一部には、もし駐韓米軍が撤退すれば朝鮮半島は過去のように中国の影響圏に属し、それを米国も憂慮していると主張する向きもある。しかし、多くの先覚者が示したように、統一された朝鮮半島は、いかなる大国、どんな同盟にも属さない非同盟中立国と位置付けられるだろう。米国もまた、統一した朝鮮半島が米国と対立する可能性を遮断させる中立化こそが利害に合致すると考えている。昨年3月に、米国反トランプ系列の政治専門雑誌フォーリンポリシー(FP)さえも、「米中は統一コリア政策を必要としている(China and America Need a One-Korea Policy)」というタイトルで、南北が米中と締結した同盟条約を破棄した前提で、朝鮮半島の非同盟中立化統一方案を示している。

 

 最近の2か月間、人類は世界秩序を揺るがす3つの事件を目撃した。米朝首脳会談とG7そしてNATO首脳会談、さらに米ロ首脳会談である。トランプ政府は戦後、世界秩序を主導してきたヨーロッパの同盟と激しく衝突し、長い対関係にあった北韓(朝鮮)やロシアとは和解を図っている。これは、戦後に大西洋同盟に代表された米国中心の覇権秩序がもはや限界に達したことを知らせる警鐘であり、新たな多極化秩序への移行を知らせる一大事件となる。米朝首脳会談は北の核武力完成による結果でもあるが、一方では米国衰退のやむなき選択でもある。したがって、板門店宣言も以前のように逆戻りはあり得ない。当然とも言えるが歴史はまっすぐ直線に進む訳ではない。常に反動は存在するし、紆余曲折は必然であるが、世界史的転換というこの大きな流れは、これ以上戻れない。もはや分裂と対立を乗り越え、予見される平和と繁栄、統一を迎える活動に邁進する時期に来ている。さらに、親善と互恵の新たなアジアの秩序を打ち立てていかなければならない。

 

 日本側発題① 渡辺健樹

板門店宣言・朝米共同声明と日本の課題

           渡辺健樹(日韓民衆連帯全国ネットワーク共同代表)

 

 南北首脳による427板門店宣言と、史上初となる612朝米首脳会談・朝米共同声明は、朝鮮半島の恒久的平和体制構築と非核化への歴史的転機をもたらした。

何よりも、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)建国から70年にわたり、砲火を交え銃口を向けあってきた朝米首脳が歴史上初めて対面し、両首脳の名により包括的な目標が示されたことは画期的である。

 朝米首脳会談が成立した最大の理由は、朝鮮側が「制裁圧力」に屈したということではなく、米国側が朝鮮のICBM完成(あるいはその目前)を無視できなくなったからである。

 しかし、目標を実現していくためにはいくつもの紆余曲折が存在している。

朝米首脳会談後では初となる76日のポンペオ米国務長官の訪朝・後続交渉で、さっそく米国側は「朝鮮半島危機」の根源である朝鮮戦争の終戦宣言の問題は後回しにし、一方的に朝鮮側に非核化要求を迫った。またポンペオ長官は、共同声明にCVIDが明記されなかったことで、こんどはFFVD(最終的[Final]で最大限[Fully]の検証可能な[Verifiable]非核化[Denuclearization])なる新用語を持ち出しているが本質は変わらないだろう。さらにこの間、米政権側からは「完全な非核化まで制裁を維持する」ことが繰り返し語られている。

これらは612朝米共同声明に背く姿勢である。

612朝米共同声明は、「新たな朝米関係の確立が朝鮮半島および世界の平和と繁栄に貢献すると確信するとともに、相互の信頼醸成によって朝鮮半島の非核化を促進できる」との認識の上に、①朝米は新たな関係の確立に全力を挙げる、②朝米は朝鮮半島の平和体制構築に向けともに努力する、③朝鮮は427板門店宣言を再確認し、朝鮮半島の非核化に全力で取り組む、④朝米は戦争捕虜・行方不明米兵の遺骨収集と返還を進める-の4項目を宣言した。

この4項目は、同時的かつ段階的に進められることが必要であり、それによる信頼醸成があって初めて「朝鮮半島の完全な非核化」も可能となる。

朝鮮側は、ポンペオ長官との会談において、「朝米関係改善のための多面的な交流を実現する問題と朝鮮半島での平和体制構築のためにまず朝鮮停戦協定締結65周年を契機に終戦宣言を発表する問題、非核化措置の一環としてICBMの生産中断を物理的に実証するために大出力エンジン試験場を廃棄する問題、米軍遺骨発掘のための実務協商を早急に始める問題など、広範囲な行動措置を各々同時に取る問題を討議することを提起した」という(7/8朝鮮外務省報道官談話)

そして、現在すでに東倉里のミサイル関連施設の解体、米兵の遺骨送還などを実施している。一刻も早く朝鮮戦争の終戦宣言を行うことは急務である。この点では、ボールは米国側に投げられている。

ここで重要なことは、南北首脳による427板門店宣言で、「停戦協定から65年にあたる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換」するため南北と米国の3者または南北と米中の4者会談の開催を積極的に推進することが明記されていることである。

これを履行することは、南北が主導し米国にそれを求めて行くかつてない構図となっている。そして、これを着実に推し進めていく力は朝鮮半島の主人である南・北・海外の民衆、とりわけキャンドル革命により政権交代を実現した韓国民衆の平和と統一への闘いにある。

後続交渉では、国連軍司令部の解体や在韓米軍の撤収または何らかの地位変更問題などもまな板の上にのらざるを得ないと思われるが、私たち日本の民衆は、そのことが日米安保体制に与える影響をはじめ、日本と東アジアの平和にとってきわめて大きな意味を持つものであることを確認しつつ、皆さんの闘いを支持し、連帯していくものである。

 

朝鮮半島の歴史的転換と安倍政権

 

 南北首脳会談と朝米首脳会談、さらに朝中首脳会談など今年に入って以降の朝鮮半島問題をめぐる対話局面の中で一人蚊帳の外に置かれてきたのが日本の安倍政権である。

安倍政権は、昨年までの朝鮮半島をめぐる「戦争危機」の高まりの中で、トランプ米政権が唱えていた軍事力行使を含む「すべての選択肢」をいち早く支持し、朝鮮に対する「最大限の圧力」を一つ覚えのように繰り返しながら、朝鮮半島の緊張を煽り、それを最大限に利用して「戦争のできる国」作りを推し進めてきた。

安保法制(戦争法)に基づき自衛隊の米軍への戦争協力拡大、韓米-日米がリンクした事実上の日韓米合同軍事演習の推進、ミサイル発射装置と用地取得費別で2基で4,600億余円もの陸上配備型イージスミサイルシステム(イージスアショア)の導入推進、先制攻撃のための「敵基地攻撃能力(長距離巡航ミサイルなど)」の導入など米国からの高額兵器購入をはじめとした大軍拡政策、さらに「共謀罪」の強行成立などによる治安管理体制の強化を推し進め、憲法9条の改悪にまで手を付けようとしている。さらに「北朝鮮の脅威」を煽りながら、全国の自治体を巻き込み戦時動員さながらのミサイル防空演習に人びとを動員するなどしてきた。

また「北朝鮮制裁」の名のもとに、高校無償化から唯一朝鮮学校を排除するなどの差別排外主義政策を推し進め、そのことがヘイトスピーチなどを拡散する温床となっている。

 今年に入り平昌冬季オリンピックを契機とした対話局面に入っても、「微笑外交に騙されるな」「最大限の圧力を」と唱え続け、韓米合同軍事演習が延期となるや「これまで通りの規模で再開すべき」などと内政干渉発言すら行い、対話局面に冷水を浴びせることに躍起となってきた。

 427南北首脳会談、612朝米首脳会談が実現の見通しとなると、日本人拉致問題を政治利用し、文在寅大統領、トランプ大統領に「口利き」を依頼して回った。だが、それは自ら何らの方策も持たず、他国頼みの姿勢が明らかになっただけである。

いよいよ朝米首脳会談が実現すると、こんどは一転して日朝首脳会談を模索するポーズをとりはじめたが、依然として朝鮮敵視政策に変わりはない。

それを端的に示しているのが、朝米首脳会談が行われている最中の612日午後120分に種子島宇宙センターから対朝鮮を主目的とした軍事偵察衛星を打ち上げていることである。またイージスアショアの配備予定地とされる秋田・山口への説明も6月に入って行ない、朝米首脳会談後の6月末、小野寺防衛相が現地に出向く熱心さである。また平和の流れに逆行し、沖縄辺野古への米軍新基地建設で8月には埋立てのための土砂投入を予定し、さらにオスプレイの全国的配備まで行おうとしている。どこまでも軍拡と「戦争のできる国」をめざしているのである。

628日には、関西空港税関支署が修学旅行で祖国・朝鮮訪問を行った神戸朝鮮学校生徒のお土産品のほとんどを没収するという暴挙も行っている(これに抗議する緊急抗議署名は約1週間で7,600余の団体・個人に及んだ)

 

朝鮮半島の平和への動きと日朝国交正常化問題

 

安倍政権は、これまで拉致問題を日朝交渉の入口としてすべての上に置き、①拉致問題は日本の最重要課題、②拉致問題の解決なくして国交正常化なし、③拉致被害者全員が生きて帰ってくること-などを掲げてきた。そして、これが朝鮮敵視政策を包み込む世論の厚い壁を生み出してきたことも事実である。今回、安倍政権が「日朝首脳会談」を模索するポーズ取り始めているものの、「拉致問題解決に資する」のが前提だとしている。

しかし、そのこと自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題を含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因である。

日朝国交正常化の基本は、いうまでもなくかつて日本が朝鮮侵略・植民地支配をおこなった加害の歴史に対する反省の上に、これを誠意をもって清算することである。そもそも朝鮮半島の南北分断にかこつけて朝鮮への過去清算を避け、国交すら持ってこなかったこと自体が異常なことである。

拉致問題について言うなら、朝鮮側は、20029月の小泉首相の訪朝時に金正日国防委員長が謝罪し、当時日本政府が認定していた拉致被害者13名のうち4人生存、8人死亡、1人未入国と回答、認定外の1人の生存を通知し、生存者5人の帰国が実現した経過がある。その後、2014年の日朝ストックホルム合意を受け、朝鮮側が拉致を含む包括的な在留日本人の調査を実施、拉致関連ではほぼ2002年時点と変わらない調査結果から、日本側が報告の受取りを事実上拒否しているという(朝日国交正常化交渉担当大使・宋日昊氏)。 

「死亡」とされた人の家族が「生きて返せ」という感情を持つことは分からないではないが、政府が家族感情に乗っかり繰り返すのは外交ではなく、家族を利用したパフォーマンス、政権浮揚のための政治利用以外の何ものでもない。日朝国交正常化を進める中でこそ拉致問題の解決も見出せるのであり、拉致被害者家族に応えることでもあるのだ。

私たちは、427板門店宣言と612朝米共同声明で確認された朝鮮半島の平和体制構築と完全な非核化の道を支持し、日本政府が、「北朝鮮の脅威」を口実に進めてきた軍拡政策を直ちに中止すること。今こそ日朝ピョンヤン宣言を基礎として、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化交渉を速やかに再開することを強く要求して闘っていくものである。

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