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2012年3月 2日 (金)

【書庫】資料 10・4南北首脳宣言(2007年)

南北関係の発展と平和繁栄のための宣言(全文)

                 [いわゆる104南北首脳宣言]

 大韓民国の盧武鉉大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日国防委員長間の合意に従い、盧武鉉大統領が2007年10月2日から4日まで平壌を訪問した。

 訪問期間中、歴史的な出会いと会談があった。

 出会いと会談では、6・15共同宣言の精神を再確認し、南北関係の発展と韓半島の平和、民族共同の繁栄と統一を実現するための諸般の問題を虚心坦懐に協議した。

 双方は、わが民族同士、意思と力をあわせれば、民族繁栄の時代、自主統一の新時代を開いていくことができるという確信を表明し、6・15共同宣言に基づいて南北関係を拡大、発展させていくために次のように宣言する。

 1、南北は、6・15共同宣言を固守し、積極的に実現していく。

 南北は、わが民族同士の精神に従って統一問題を自主的に解決しながら、民族の尊厳と利益を中心として、すべてのことを、これに向かわせていくことにした。

 南北は、6・15共同宣言を引き続き履行していこうとする意思を反映して、6月15日を記念する方案を講究していくことにした。

 2、南北は、思想と制度の差を超越して、南北関係を相互尊重と信頼の関係に確実に転換させていくことにした。

 南北は、内部問題に干渉せず、南北関係の問題を和解と協力、統一に合致するように解決していくことにした。

 南北は、南北関係を統一指向的に発展させていくため、それぞれ法律的、制度的な装置を整備していくことにした。

 南北は、南北関係の拡大と発展のための諸問題を、民族の念願に合致するように解決するため、双方の議会など、各分野の対話と接触を積極的に推進していくことにした。

 3、南北は、軍事的な敵対関係を終結させ、韓半島における緊張緩和と平和を保障するために緊密に協力していくことにした。

 南北は、互いに敵対視せず、軍事的な緊張を緩和し、紛争問題を対話と交渉を通して解決していくことにした。

 南北は、韓半島において如何なる戦争にも反対し、不可侵の義務を確固として遵守することにした。

 南北は、西海での偶発的な衝突防止のため、共同漁業水域を指定し、この水域を平和水域とするための方案と、各種の協力事業に対する軍事的な保障措置問題など、軍事的な信頼構築措置を協議するため、南側の国防相と北側の人民武力相の間の会談を今年11月中に平壌で開催することにした。

 4、南北は、現休戦体制を終結させ、恒久的な平和体制を構築していかなければならないということで認識を同じくし、直接関連する3カ国または、4カ国の首脳が、韓半島地域で会談し、終戦を宣言する問題を推進していくために協力していくことにした。

 南北は、韓半島の核問題を解決するために、6カ国協議の「9・19共同声明」と「2・13合意」が順調に履行されるよう、共同で努力することにした。

 5、南北は、民族経済の均衡的な発展と共同の繁栄のために、経済協力事業を共利共栄と有無相通の原則で、積極的に活性化し、持続的に拡大発展させていくことにした。

 南北は、経済協力のための投資を奨励し、基盤施設の拡充と資源開発を積極推進し、民族内部協力事業の特殊性に合わせて各種の優遇条件と特恵を優先的に付与することにした。

 南北は、海州地域と周辺海域を包括する「西海平和協力特別地帯」を設置し、共同漁業区域と平和水域の設定、経済特別区建設と海州港の活用、民間船舶の海州直航路通過、漢江河口の共同利用などを積極的に推進していくことにした。

 南北は、開城工業地区の1段階建設を早い時期に完工して2段階開発に着手し、汶山鳳東間の鉄道貨物輸送をはじめ、通行、通信、通関問題をはじめとする諸般の制度的な保証措置を早急に完備していくことにした。

 南北は、開城新義州鉄道と開城ー平壌高速道路を共同で利用するため、改補修問題を協議・推進していくことにした。

 南北は、安辺と南浦に造船協力団地を建設し、農業、保健医療、環境保護など、さまざまな分野での協力事業を進めていくことにした。

 南北は、南北経済協力事業の円滑な推進のため、現在の「南北経済協力推進委員会」を副首相レベルの「南北経済協力共同委員会」に格上げすることにした。

 6、南北は、民族の悠久な歴史と優秀な文化を輝かせるため、歴史、言語、教育、科学技術、文化芸術、体育など、社会文化分野の交流と協力を発展させていくことにした。南北は、白頭山観光を実施し、このため白頭山ソウル直航路を開設することにした。

 南北は、2008年北京オリンピック大会に南北応援団が京義線列車を初めて利用して参加するようにした。

 7、南北は、人道主義協力事業を積極推進していくことにした。

 南北は、離散家族・親族の再会を拡大し、ビデオ手紙の交換事業を推進していくことにした。

 このため、金剛山面会所が完工するに従って、双方の代表を常駐させ、離散家族・親族の再会を常時進めていくことにした。

 南北は、自然災害をはじめとして災難が発生する場合、同胞愛と人道主義、相互扶助の原則に従って積極的に協力していくことにした。

 8、南北は、国際舞台において、民族の利益と海外同胞の権利と利益のための協力を強化していくことにした。

 南北は、この宣言の履行のため、南北首相会談を開催することとし、第一回会議を今年11月中にソウルで行うことにした。

 南北は、南北関係の発展のため、首脳が随時会談して懸案問題を協議していくことにした。

 2007年10月4日  ピョンヤン

 大韓民国大統領 盧武鉉    朝鮮民主主義人民共和国国防委員長  金正日

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