緊急抗議文 辺野古の海底ボーリング調査・ブイ設置をやめろ
辺野古でブイの設置が始まったことに対して、8月15日、辺野古への基地建設に反対する実行委員会は、防衛省への緊急抗議行動を行い各団体から抗議・申し入れがなされました。日韓ネットの抗議文を紹介します。
抗 議 文
安倍晋三 内閣総理大臣 様
小野寺五典 防衛大臣 様
2014年8月15日 日韓民衆連帯全国ネットワーク
防衛省は、多くの反対にもかかわらず、8月14日から辺野古での海底ボーリング調査のためのブイ設置作業を開始した。
我々は、このブイ設置作業に怒りをもって抗議し、その中止を強く要求する。
海上保安庁は、カヌーに乗ったブイ設置に反対する市民たちを、「危険だから」と多数の海保ゴムボートで取り囲み、拘束し港へ連行する暴挙を行った。そこは安倍政権が勝手に設定した臨時制限水域外で、何の法的根拠もない違法行為だ。この臨時制限水域は、本来の趣旨に反して、安倍政権が、市民の正当な抗議行動を弾圧する目的だけに拡張して設定した違法な措置だ。海上保安庁はいつから防衛省の下請けになったのか!海の安全や海難救助などを目的とする海上保安庁として恥かしくないのか!
またキャンプ・シュワブゲート前でも、防衛省は、道路法の占用許可も取らずに、危険な山形敷鉄板や仮設ゲートを設置するという違法行為を犯している。この山形敷鉄板は、「泥落とし装置」という理由であるが、泥落としには何の役にも立たず、倒れたら怪我をするしろもので、ただゲート前での座り込みを防ごうとする目的のみで設置された、極めて危険で不当なものだ。
このような防衛省や海上保安庁の行為は、ブイの設置や工事の中止を求める憲法に保障された市民の正当な抵抗権の行使や表現の自由を踏みにじる違法な暴挙であり、断じて許すことはできない。
また更に海底ボーリング調査に当たっては、海上自衛艦を投入するという報道もある。自衛隊の投入は、治安出動化か外敵との戦争のためである。沖縄はただ治安弾圧の対象だけなのか!日本ではないのか!沖縄の人々の正当な抗議行動をこのように見るのは、まさに戦前から続き、戦後一貫した沖縄差別だ。
そもそも辺野古新基地建設に反対する民意は、1月の名護市長選挙で稲嶺さんが再選されたことや、世論調査でも、常に7割以上の人々が基地建設に反対を選択することによって示されている。安倍政権が沖縄の民意を全く無視して新基地建設を推進することは、民主主義の根本を否定する暴挙である。
防衛省が、辺野古新基地建設を強行する根拠にしているのは、仲井真知事が公約を破り県民を裏切って埋め立て承認したことにある。しかしそもそも仲井真知事による埋め立て許可は、基準を満たしているというが、埋め立てによって取り返しの出来ない環境破壊になるという環境アセスの評価書に対する知事意見書に反するものであり、何ら正当性のないものである。
事実この間辺野古沿岸でジュゴンによる海草の食み跡が何回も確認されている。このこと一つとっても、でたらめなアセス調査による埋め立ては環境破壊であり、正当性のないものである。
安倍政権は、この間秘密保護法、解釈改憲による集団的自衛権の容認の強行や、与那国島など先島諸島への自衛隊配備など、米軍と一体となっての戦争のできる国作りに突っ走っている。辺野古への新基地建設の強行はこうした危険な流れと軌を一にするものである。こうした流れはアジアの緊張をより一層高め、沖縄を再び戦場とするものである。軍隊は決して住民を守らないし、平和を作らないという沖縄戦の教訓を決して忘れてはならない。
我々は、このような点から、ボーリング調査に断固反対し、ブイ設置の中止を強く求めるとともに、普天間基地の即時閉鎖・返還と辺野古新基地建設の白紙撤回を強く要求する。
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