●辺野古への浮桟橋設置強行に防衛省へ抗議申し入れ
政府・防衛省は〝基地建設NO!〟の沖縄県民の総意を無視し、辺野古基地建設のための工事再開を強行、浮桟橋の設置を始めました。シュワブゲート前では24時間体制で資材搬入に抗議する県民を、これまでにない数の機動隊の暴力を使って排除し、けが人まで出ています。海では抗議するカヌー隊を海上保安庁が多数拘束しています。翁長新知事の3回の上京にも面会せず、民意を無視して工事を強行したのです。このような日本政府・防衛省に対し工事を中止するよう、抗議の声を上げましょう。
沖縄現地の闘いに呼応して東京でも防衛省への抗議行動が13日に続き、浮桟橋設置が開始された16日にも取り組まれ、私ども日韓ネットも緊急の抗議申し入れ文を防衛省に提出しました。
抗 議 文
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
防衛大臣 中谷 元 様
2015年1月16日 日韓民衆連帯全国ネットワーク
1月15日、安倍政権―防衛省は、ボーリング調査再開のために、市民の正当な抗議活動を弾圧して、辺野古の海岸に浮桟橋とフロートを設置したことを、まず満腔の怒りを込めて抗議する。
防衛省は11日以来、埋め立て工事―ボーリング調査再開のために、多数の機動隊を配置し、埋め立てに反対する市民が手薄になった深夜や早朝に、正当な抗議活動をする市民に対して、機動隊が暴力を振るい、力でもって抗議する市民たちを排除し、ミキサー車や重機、資材を強行搬入した。この過程で、11日には抗議する市民を一人全く不当にも逮捕し、15日には80歳代の女性が倒され、頭部を強打して救急車で病院に搬送されるという事態があった。また海上では、海上保安庁が法的根拠もないのに抗議するカヌー隊の19名を一時拘束した。防衛省のこのような暴挙は、実に姑息で沖縄の民意に反する卑劣な弾圧だ。
沖縄では、昨年一年間だけでも、名護市長選での稲嶺市長の当選、名護市議会選挙での基地反対候補の過半数の当選、県知事選での翁長知事の当選、衆議院沖縄選挙区での基地反対候補の全員の当選と4回も新基地反対の明確な民意が示された。にもかかわれず、このような民意に背きそれと全く反対に工事を強行することは、民主主義を破壊することだ。
安倍政権の卑劣なやり方はそればかりではない。この間翁長知事が新基地反対の沖縄の民意を伝えようと首相に面会を求めても3回も会おうとしていない。また本来翁長知事と会わなければならない沖縄基地負担軽減担当相を兼務する菅義偉官房長や山口俊一沖縄担当相も同様に会おうとしない。更に基地と無関係なサトウキビ関連交付金の問題でも農水大臣が面会を拒否するという常軌を逸した対応している。
安倍首相や菅官房長官は、ことあるごとに「沖縄に寄り添う」「丁寧に説明する」と言ってきた。これが全くの嘘であることが暴露された。
更に仲井真知事の時には要求以上の予算を付けた沖縄振興予算は減額し、一方で辺野古建設工事の予算には昨年度の倍の予算を付けるというとんでもないやり方だ。ムチとニンジンで兵糧攻めにしようという魂胆だ。
かつてこれほどの露骨な沖縄差別があっただろうか。政府全体で沖縄の民意を押しつぶそうとしている。
安倍政権は、辺野古への新基地建設は沖縄の負担軽減のためといっている。しかし、新基地には軍港機能や弾薬搭載区域も整備される計画である。また米国防総省は報告書で普天間代替施設について「運用年数は40年、耐用年数は200年の施設として設計されるべきだ」と記している。これがどうして負担軽減なのか。基地機能の強化であり、負担増加である。2世紀に亘って過重な軍事的負担を負わせようというのか。
また安倍政権は、普天間の固定化はあってはならないといっている。しかし報道によれば、少女強姦事件が起きた時、普天間基地の返還交渉の中で、アメリカ側が、海兵隊の撤退も視野に検討していたが、日本側が拒否し、県内移設を前提に交渉を進めていたことが明らかになっている。沖縄への米軍基地の押しつけの責任はまさに日本政府にある。
我々は、新たな人殺しの拠点となり、朝鮮半島を始めとするアジアの緊張を高める新基地を、許すことはできない。
安倍政権が、姑息で卑劣な方法でまた暴力で基地建設を進めようとすれば、沖縄の人々の怒りと抵抗はますます強くなる。我々はこれに連帯し、安倍政権が新基地建設を断念するまで闘う決意である。
以上の点から次のことを要求し抗議文とする。
1、防衛省、沖縄県警、海上保安庁は、基地建設に反対する市民の正当な抗議を弾圧するな。
2、基地建設のためのボーリング調査を中止しろ
3、辺野古新基地建設を設断念しろ
4、普天間基地を即時閉鎖、返還しろ
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