●韓国民主労総への弾圧に対する抗議文
関連報道 ハンギョレ新聞日本語版より
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http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22503.html
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22575.html
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22723.html
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22837.html
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大韓民国 朴槿恵大統領 殿
駐日大韓民国大使 柳興洙(ユ・フンス)殿
抗 議 文
12月10日、朴槿恵政権が、民主労総のハン・サンギュン委員長を、全く不当にも逮捕したことを強く抗議する。
朴槿恵政権は、ハン・サンギュン委員長が11月14日の民衆総決起大会はじめ4月以降の一連の街頭行動を指導したとして、全斗煥軍事政権後に初めての騒擾罪を適用した。
これは、労働法制の改悪を強行する朴槿恵政権に対してゼネストで対決している民主労総への弾圧であると共に、民主主義を破壊し、民衆の生活を破壊している朴槿恵政権の退陣を求めている韓国の民衆運動そのものを圧殺しようとする弾圧である。
12月16日、民主労総は、政府推計でも現代、起亜、韓国GMの自動車メーカーを含めた7万4千人が参加するゼネストを成功させた。しかし朴槿恵政権は、労働者の生死を決する労働法制の改悪に反対するゼネストに対して違法ストとして今後更に弾圧を行うことを明らかにしている。
朴槿恵政権は、11月14日の民衆総決起大会を不法暴力デモと非難した。
しかしその根本的原因は、光化門と大統領府近くに申告した集会をすべて禁止し、その周辺一帯を巨大な車の壁を設置して、交通を遮断し源泉封鎖したことだ。それによって民衆総決起大会はもちろん、市民の通行さえ妨害した。更にこれに抗議する集会参加者には、無差別にカプサイシンの入った高圧の放水銃を、長時間膨大な量を乱射し、多くのけが人を出した。これにより500名以上の市民が水泡など重大な皮膚炎などを発症している。また50名の市民が連行されている。
集会とデモの自由は韓国でも憲法で保障されている市民の権利だ。憲法裁判所は警察の設置した車の壁は違憲であると判決している。
この過程で、カトリック農民会のペク・ナムギさんが集会現場にただ素手で立っていただけなのに、高圧の放水銃で至近距離から直撃され転倒し、今も昏睡状態である。至近距離からの直撃は、放水銃の取り扱い規則に違反する違法なものである。放水銃の威力を知りながら無抵抗の一人の農民を危篤に陥らせたのだから未必故意による殺人未遂だ。
また、集会後警察は、公企業と民間企業に公文を送り集会参加者の情報収集をはかり、1531名を捜査対象に上げ、そのうち現在までに731名を捜査している。
また、民主労総本部事務室と産別地域組織事務室など8か所を押収捜索して、デモと関連のない物品をあたかもデモで使われた物品だとして展示公開し世論の歪曲をしている。
更に朴槿恵政権与党セヌリ党は、催涙液を防ごうと一部集会参加者がマスクや覆面をしていることを捉えて、デモ参加者を「テロリスト」に例え、テロ関連法案と絡めてIS(イスラム国)のように顔を隠す覆面デモをできないよう、に覆面デモ禁止法を作らなければならないと主張している。これではまるで軍事独裁政権時代にもどったようだ。
我々は、労働者の国際連帯の立場から、民主労総を始めとする韓国民衆への弾圧に強く反対し、ゼネストをはじめとする民主労総の闘いを断固支持するものである。
以上の立場から、重ねて民主労総を始めとする韓国民衆運動への弾圧に強く抗議し、下記のことを強く求める。
1、民主労総への弾圧を中止し、ハン・サンギュン委員長を釈放すること
1、放水銃の直撃で重体に陥っているペク・ナムギさんの事態に対して、真相を究明し、謝罪すること。責任者
を処罰し、再発防止を約束すること
2015年12月25日
賛同団体:(2015年12月23日現在)
全国労働組合連絡協議会
国鉄労働組合
全統一労働組合
中小労組政策ネットワーク
全国一般労働組合全国協議会
APFS労働組合
アジア共同行動日本連絡会議
レイバーネット国際部
ATTAC
Japan(首都圏)
戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委員会
沖縄文化講座
NO-VOX持たざる者の国際連帯行動
三里塚に緑の大地を・労働者市民の会
豊島文化社
日韓民衆連帯委員会
韓国良心囚を支援する会全国会議
日韓民衆連帯全国ネットワーク
本郷文化フォーラムワーカーズスクール(HOWS)
連絡先:東京都港区新橋6-7-1 川口ビル6F
全国労働組合連絡協議会