●ハン・サンギュン民主労総委員長への重刑判決に抗議する- 民主労総の抗議声明
昨年11月14日にソウルで開かれた民衆総決起大会など13件の集会で「不法行為を主導した」として逮捕・起訴されていたハン・サンギュン民主労総委員長に、ソウル地裁は7月4日「特殊公務執行妨害致死傷罪」などを適用し懲役5年と罰金50万ウォンの判決を下した。全斗煥軍事独裁政権を打倒した1987年6月民衆抗争・労働者大闘争以降で、大規模集会主催者に加えられたもっとも重い刑である。
11・14民衆総決起大会は、朴槿恵政権による反民衆・強権政治に反対し13万人もの人々が結集した。これに対して警察は「不法集会」として警察車両と放水車で車壁を作り、参加者へ高圧放水を容赦なく注いだ。この過程でカトリック農民会のペク・ナムギさんが集会現場にただ素手で立っていただけなのに、高圧の放水銃で至近距離から直撃され転倒し、今も昏睡状態のままである。
私たちは、ハン・サンギュン民主労総委員長にかけられた重刑攻撃に国際的な抗議と韓国労働者・民衆の闘いに連帯を表明する。 (日韓ネット事務局)
http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-b2bc.html
昨年の8・15ソウル国際平和討論会で挨拶するハン・サンギュン委員長
権力に屈服した公安判決、重刑宣告を糾弾する
ハン・サンギュン委員長とすべての拘束者を直ちに釈放せよ
2016年7月4日 全国民主労働組合総連盟
今日ソウル地方法院がハン・サンギュン委員長に懲役5年を宣告した。政権の常軌を逸した剣の舞いを止める一筋の司法の正義に期待したが、無駄な期待となった。司法府までが大統領府の掌から一歩も抜け出せないことを見せ付けた判決だった。今日の判決は政権に平れ伏して、民主と人権、労働を踏みにじった判決として記録されるだろう。自ら権力の物陰から抜け出せず、司法の独立を語ることこそ言語道断だ。
国民が付与した公権力が権力の私兵になったとすれば、それはもう公権力ではない。三重の車壁と数万人の警察兵力、降り注ぐ水大砲は、13万の民心を踏みにじっても大統領府のへの道を守るという、いわゆる『ディフェンスゾーン』死守のための公権力であり、不法な国家暴力だった。保護されなければならないのは、権力の私兵になった公権力ではない。不法な車壁を乗り越えて平和的な行進をする権利、抵抗し、要求する権利こそが保護され、保障されなければならない権利だ。法廷に立たなければならないのはハン・サンギュン委員長ではなく、ペク・ナムギ農民に生死の境を彷徨わせている暴力的公権力とその責任者でなければならない。
権力を私有化した朴槿恵独裁政権の凶悪行為が続いている。父母連合の官製デモ動員とセオウル号の真実糾明妨害のための特調委の強制終了、新手の報道指針、政経癒着の密室非公式長官協議体など、どれ一つをとっても尋常ではない。労働改悪と大量解雇リストラで労働者は苦しみ、民生は破綻しているのに、財閥資本に降り注ぐ特典は続いている。
国内政治だけが問題でない。南と北は対話と交流が全面的に中断、封鎖され、韓半島周辺を戦争の危機に追い遣るTHAAD配置を強行するなど、緊張と対決に駆け上がっている。残酷な大韓民国だ。
民主と民生、平和と人権を踏みにじる独裁が、むしろ労働者・民衆を断罪しようとする世の中を終わらせよう。民主労総は今日のハン・サンギュン委員長に対する政治報復・公安弾圧の有罪判決を認めない。権力の圧迫に屈することなく釈放判決を出すことができる司法の正義を要求する闘いと、公安弾圧、労働弾圧に抗して集会デモの自由、完全な労働三権を勝ち取るための闘いも止まることはないだろう。更に、朴槿恵政権の暴圧に抗して労働改悪廃棄、最低賃金1万ウォンなど、5大要求を勝ち取るための7・20ゼネスト総力闘争、9月の二次ゼネスト、11月の20万民衆の総決起によって、さまよう政権の最後の基盤を押し倒す闘いの最前線に立つことを、ここに明らかにする。トゥジェン!
(翻訳・日韓民主労働者連帯)
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