【2016 8・15ソウル行動報告②】8・15自主平和統一大会
翌8月15日、ソウル・大学路で開催された「光復71周年-朝鮮半島の平和と自主統一のための8・15民族大会」に参加した。会場に到着するとすでに民主労総や青年・学生らの前段集会が開かれていた。
6・15共同宣言実践南側委員会の李昌馥(イ・チャンボク)常任代表議長は大会辞で、一方では南北の交流窓口である開城(ケソン)工業団地を閉鎖し、他方では日韓「慰安婦」問題合意と米軍サード配備という現政権の政策を取り上げ、「これらすべてのもの『北朝鮮圧迫のため』としているが、同族を抹殺するために外勢を引き込んで、国の主権と平和を捨てるということは有り得ないこと」と強く批判した。
そして、率先して「朝鮮戦争を終わらせる平和協定締結のために積極的に努力しよう」としながら「サードを配備するのでなく関係正常化で平和協定締結に進むべきだ」と強調した。
また、「最近数年間民族共同行事がまともに成し遂げられずにいる」としながら、ソウル8.15民族共同行事と南北労働者統一サッカー大会が政府の民間交流不許可措置で失敗に終わったことに触れ、「政府の対北政策は明らかに失敗した」と語り、対話と交流、出会いの場を復元するためにより積極的に活動すると述べた。
大会ではまた、キム・ヨンジュン韓国キリスト教教会協議会総務、日本訪問団からフォーラム平和・人権・環境の藤本泰成共同代表、韓国挺身隊問題対策協議会の尹美香(ユン・ミヒャン)常任代表らが発言した。
また韓国民主化運動の最長老の一人である白基玩(ペク・キワン)さんも特別発言を行った。
藤本さんは、「日帝植民支配とその後の民族分断の歴史に対して日本人として責任を痛感し、心より謝罪申し上げる」としながら、「安倍政権が憲法改悪を通じて『戦争をすることができる普通の国』を目指し自民党内でも強硬派で知られる稲田朋美を防衛相に任命するなど歴史わい曲と国家主義を強めようとしている」と批判し、これらに反対していく決意を表明した。
ユン・ミヒャンさんは、「これまでの真実糾明を要求した日本軍慰安婦被害者ハルモニたちの声を冷遇し、韓国政府が10億円で日本政府と『最終的かつ不可逆的』な終結を推進している」と糾弾し、いまは「財団を設立した後日本政府の10億円が入ってくる日だけを待っている局面」としながら、「公式謝罪、法的賠償と歴史教科書収録、追悼碑建設、責任者処罰など正当な要求を解決するために国民と共に闘い抜く」と明らかにした。
終了後、平和統一大行進が行われ、私たち訪問団一行も横断幕を掲げて行進した。
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