無料ブログはココログ

«  【3・1韓国ゲスト報告詳細】 ハンチュンモクさんのレジュメから | トップページ | ●3・1独立運動99周年 止めよう!安倍政権が煽る米朝戦争の危機 2・24集会の報告 »

2018年3月 2日 (金)

 【3・1講演詳細】半田滋さんの講演レジュメから

P1010488_1024x768

2018年2月24日

31朝鮮独立運動99周年集会

 

東京新聞論説兼編集委員

獨協・法政大非常勤講師

半田滋

 

 

安倍政権があおる米朝の危機

 

 

第1章 自衛隊の現状

 

1 「軍事大国とならないこと」のウソ

 2013年版防衛白書には「他国に脅威を与えるような強大な軍事力を保持しない」として、「たとえば、大陸間弾道ミサイル(ICBMIntercontinental Ballistic Missile)、長距離戦略爆撃機、攻撃型空母の保有は許されないと考えている」との記述があったが、この3種の例示は2014年以降の防衛白書から消えている。

 2019年度防衛予算案には「敵基地攻撃」が可能な巡航ミサイルと島嶼防衛用高速滑空弾が登場。護衛艦「いずも」の空母化計画も浮上した。

 もともと自衛隊は戦闘機の航続距離を延ばす空中給油機、敵地上空で管制ができる空中警戒管制機(AWACS)、対地・対艦攻撃ができるF2、F35戦闘機などを揃え、着々と敵基地攻撃能力を磨いてきた。

 

2 世界でも先端の装備品

 ①イージス護衛艦、そうりゅう型潜水艦、90式戦車、IT化された陸上部隊など

 ②防衛費は10年連続してマイナスだったが、第二次安倍政権の2013年度以降、プラスに転じ、来年度を含めれば6年連続のプラスとなり、5兆円を突破する。

 

3 活発化する海外活動

 ① 国連平和維持活動(PKO、1992年より継続)

 ② ソマリア沖の海賊対処(2009年より継続)

 ③ 特別措置法によるインド洋派遣(2001年~10年)、イラク派遣(2003~09年)

 ④ 海外緊急援助隊(92年より継続。丸腰で行う災害救援活動)

 

 

第2章 安全保障関連法の制定

(2015年9月成立、16年3月施行)

 

1 集団的自衛権の行使とは

 「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにも関わらず、実力をもって阻止する国際法上の権利」

 ↑↑↑↑

 国連憲章で具体化

※現実には大国が他国を侵略するための口実にされてきた事実

1956年 ソ連のハンガリー動乱への介入

1965年 米国のベトナム戦争参戦

1968年 ソ連のチェコスロバキアへの介入(「プラハの春」への介入)

1978年 ソ連のアフガニスタン侵攻

 

※日本政府の見解

「集団的自衛権の行使は、自衛権発動の第一要件(我が国に対する急迫不正の侵害があること)を満たしておらず、自衛のための必要最小限度の範囲を超える」

 

2 安保法で容認された集団的自衛権行使(存立危機事態という事態の誕生)

 前記の「武力行使の3要件」に合致すれば、可能。

 ↓↓↓↓

 集団的自衛権、集団安全保障(閣議決定なし)に限定されない

 (例・ホルムズ海峡の機雷除、邦人輸送中の米艦艇防護)

 

3 可能になった他国の軍隊への後方支援

  日本の平和と安全に重要な影響(重要影響事態法)

 国際の平和と安定を目的(国際平和支援法=恒久法)例・イラク特措法

  国連決議または関連する国連決議がある場合

※①②でやることは同じ。世界のどこでも、どんな他国軍も後方支援可能に

 

4 PKOの拡大と国際的な平和協力活動(国際平和共同対処事態法=PKO協力法)

 PKOでも治安維持を担当、さらに国連が統轄しない人道復興支援活動や安全確保活動、例・イラク特措法

※大義名分なき海外派遣を可能に

 

 前提・受入国の同意があれば、「国家に準じる組織」は敵対する存在として現れない(2014年7月1日集団的自衛権行使を容認した閣議決定)

 ↑↑↑↑

 カンボジアPKOのポルポト派は?イラク派遣のフセイン残党は?

※任務遂行のための武器使用を容認

 

 任務の拡大、人道復興支援、安全確保活動

 ↑↑↑↑

※日本のPKO、世界のPKOの現実を無視!

 日本の得意分野は後方支援、安全確保は発展途上国の分野

 5 武力攻撃に至らない侵害(自衛隊法)

 弾道ミサイル警戒監視中、共同訓練中の米軍などの防護

※米軍などは日本防衛のために活動しているとは限らないのだが…

 

 前提・自衛隊法95条「武器等防護のための武器使用」

 ↓↓↓↓

 現場の自衛官が判断する

※他国軍の防護は「集団的自衛権の行使」と同じ。それを現場の自衛官に丸投げすることの恐ろしさ

 6 国会承認は「原則事前」

※派遣内容は特定秘密とされ、「事後」では意味不明になりかねない

※法制化により、もはや憲法改正なしに自衛隊は事実上、軍隊に

 

 

第3章 安保法施行で自衛隊に起きたこと

(軍隊化への道をたどり始めた)

 

1 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の変化

 「駆け付け警護」の開始

 「宿営地の共同防衛」の実施

 ※治安悪化により、日本人70人のうち大使館員など20人弱を残し脱出。

  ↑↑↑↑

 ※「駆け付け警護」の可能性は限りなく小さかった

 ※蓋然性が高いのは治安情勢の極端な悪化により、「宿営地の共同防衛」。他国軍防衛のための武器使用=集団的自衛権の行使に限りなく近い武力行使 

  ↑↑↑↑

 2016年7月、自衛隊の宿営地を挟んで政府軍と武装勢力との間で撃ち合いが発生。戦車まで登場した

 

(南スーダンPKO情勢をめぐり、国連と食い違う日本政府の見解)

1 治安状況をめぐる見解の相違 

 【日本政府】  

 「比較的、落ち着いている」(2016年10月8日、稲田朋美防衛相)

※この結果、翌11月15日閣議決定で第11次隊に新任務を付与 

 

 【国連】

 情勢報告書(2016年8月12日~10月25日)

「『volatile(不安定な、流動的な)』状態が続いている。国全体の治安は悪化しており、とりわけ政府軍が反政府勢力の追跡を続けている中央エクアトリア州の悪化が著しい」(同州にはジュバが含まれる)

 

② 国連人権理事会の専門家グループ(2016年12月1日)

「複数の地域で集団レイプや村の焼きうちといった民族浄化が確実に進行している」「ルワンダで起きたことが繰り返されようとしている段階だ。国際社会はこれを阻止する義務がある」

 

③ 国連安保理提出の機密文書(2月14日AFP報道)

「各地で治安が悪化し続け、長引く紛争と暴力の影響が市民とって壊滅的な規模に達している」「この傾向が続けば、いかなる政府も統制が及ばなくなる上程がこの先何年も続くおそれがある」

 

 国連人道問題調整事務所(16年11 月16日報告)

「昨年の同時期より100万人多い、推定370万人が深刻な食糧危機に直面している。食糧不足が今ほど悪化したことはなく、さらに悪化する情勢にある」

 

2 南スーダンめぐる国連決議採択で日本は棄権

16年12月25日、武器輸出の禁止や内戦当事者の資産凍結などを定めた制裁決議案の採決。米国主導で提案された決議案は、理事国15カ国のうち、米英仏など7カ国が賛成。日本、中国など8カ国が棄権に回り、否決。

 

【岡村善文国連次席大使】

「生産的でない」(自衛隊に理解を示し、友好的な態度をとっているキール大統領を追い込むべきではないとの政府判断)

【米国のパワー国連大使】

「棄権した国々の決定にたいして歴史は厳しい判断を下すだろう」

※自衛隊派遣を維持することが最優先され、南スーダン和平の道を閉ざした

 

2 北朝鮮情勢をめぐるトランプ・安倍の二人三脚

 ① 北朝鮮の核・ミサイル問題でトランプ政権が重大な関心

 国連総会でトランプ大統領が「米国には大きな強さと忍耐があるが、もし米国や同盟国を守ることを強いられたら北朝鮮を完全に壊滅するしかない。ロケットマン(金正恩委員長)は自殺行為を続けている」

 翌日の国連総会で安倍首相が「対話による問題解決の試みは無に帰した」「必要なのは対話ではない。圧力なのです」と全面的にトランプ氏に同調

  ↓↓↓↓

 ※衆院解散の理由に「来年になれば選挙どころではない」との見方。米国による北朝鮮攻撃か。

  ↓↓↓↓

※北朝鮮の弾道ミサイルを防ぐことは不可能。原発はどうなる

 

3 小野寺五典防衛相のトンデモ発言

 北朝鮮の弾道ミサイルがグアム島を直撃した場合

「日本の安全保障にとって米側の抑止力、打撃力が欠如するということは、これは日本の存立の危機に当たる可能性がないとは言えない」(8月10日、衆院安全保障委員会)と存立危機事態にあたり得ると答弁。

  ↓↓↓↓

※「存立危機事態」の認定。間もなく日本有事に発展へ

 

4 始まった「米艦防護」「米軍の航空機防護」と「米艦への洋上補給」

 5月に護衛艦「いずも」による米艦艇の防護。5月より月1回のペースで日本海に展開する米イージス艦への洋上補給を実施。

  ↑↑↑↑

※ともに非公表。国会および報道機関によるチェック不能

※「知る権利」などどこ吹く風の安倍政権だったが…

  ↓↓↓↓

 安倍首相は1月22日の施政方針演説の中で「北朝鮮情勢が緊迫する中、自衛隊は初めて米艦艇と航空機の防護の任務に当たりました」と初めて公表。

 しかし、詳細な中身は1年分の活動を国家安全保障会議(NSC)への報告後。国民への公表はさらにその後。一年以上も前に行った米軍防護を知る結果に。←←←後の祭りというやつ?国会承認も、国会報告も不要なので時の政権のやりたい放題に。

 

5 防衛費の増加、自衛隊の増強

 専守防衛の建前が崩れ、自衛隊は肥大化

 ↓↓↓↓

 防衛費は10年連続減少、これを安倍政権が6年連続で増加へ。この路線に安保法が上乗せされ、さらなる防衛費の増加へ(18年度は5兆1911億円の見込み)。海外における武力行使とあいまって周辺国に日本への警戒感。東アジアで日本を起点とする軍拡競争の時代

 ① 長距離の巡航ミサイル3種を導入へ

 ② 空母保有も浮上

 ↑↑↑↑

 従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めてまいります」(1月22日施政方針演説)←←←安倍首相のお墨付き?

 

 

第4章 安倍首相による第9条3項加憲

 

※これまで見てきた通り、現行憲法下の活動であっても国内外のニーズに応える一方、憲法解釈上、際どい活動も増えている

※このうえ憲法に「自衛隊」を書き込む意味は、憲法解釈を変更した閣議決定および安全保障関連法で踏み切った集団的自衛権の行使をフルスペックとすることか

※すると、憲法9条2項は死文化し、憲法そのものの役割が薄れる

↓↓↓↓

それこそが安倍政権の究極の目標か。すなわち憲法を実質的に空文化して、「時の政権」の思い通りに日本を変える。米国との戦争にためらいなく参加する

↓↓↓↓

安倍政権の森友問題、加計問題で見られる通り、政権の私物化

戦前のような国家主義的国家への復帰、「日本を取り戻す」「美しい国へ」の現実化

↓↓↓↓

日本の平和や国民の幸福を目指すのではなく、自分の空想する国家、そして国家のために生命を捧げる国民による独裁国家への回帰を目指すのか?

 

以上

«  【3・1韓国ゲスト報告詳細】 ハンチュンモクさんのレジュメから | トップページ | ●3・1独立運動99周年 止めよう!安倍政権が煽る米朝戦争の危機 2・24集会の報告 »

3・1独立運動記念集会報告」カテゴリの記事

集会・行動の報告」カテゴリの記事