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2018年8月

2018年8月18日 (土)

●【韓国訪問報告①】2018自主統一平和大行進に参加

8千人で「板門店宣言実践815自主統一平和大行進」実施

「終戦宣言・対北制裁解除」の喊声挙げ米国大使館に抗議

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811日、ソウル市庁舎前から光化門の米国大使館に向けた「板門店宣言実践815自主統一平和大行進」が取り組まれ、日本からの訪問団も参加した。

この行動は、毎年815日、日本の植民地支配からの解放(光復)を記念するとともに、同時にもたらされ今なお続く南北分断体制克服をめざす大会として取り組まれているもの。今年は、811日に南北労働者サッカー大会がソウルで開催されるため、それに合わせて日程が前倒しされたものだ。李明博・朴槿恵政権時代にはこうした南北の民間交流さえ弾圧の対象にされており、これも板門店宣言の成果である。

大行進に先立つ市庁舎前の集会では、はじめにパク・ソグン815推進委員会常任代表(韓国進歩連帯常任共同代表)が主催者あいさつ。パク代表は「朝鮮半島の平和と繁栄を約束した板門店宣言の履行の出発点は終戦宣言だ」とし、終戦宣言を後回しにして制裁を繰り返し主張する米国を非難するとともに「今日の自主統一平和大行進は戦争国家アメリカに抵抗し、民族の自主権を獲得する闘争だ」と強調した。

201881116                           パク・ソグン氏

続いて昨年、国会議席2名で新たに発足した民衆党のキム・チャンハン常任代表のあいさつの後、日本からの訪問団と在日韓国青年同盟(韓青)訪問団がそろって登壇。日本訪問団を代表して大阪の西山直宏さんと韓青のキム・スンミン委員長が連帯の挨拶を行った。

20188116                 日本訪問団と韓青同訪問団も一緒に登壇し連帯挨拶

集会は最後に、パク・ヘンドク全国農民会総連盟(全農)会長、チェ・ジンミ全国女性連帯代表、チェ・ヨンチャン貧民解放実践連帯共同代表が共同で大会決議文(下に全文)を読上げ、参加者全体の拍手で確認された。

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集会後、人びとは光化門の米国大使館に向けてデモ行進。大使館前では警察の厚い壁と対峙しながら「米国は612朝米共同声明を履行しろ」「平和協定締結」「在韓米軍の撤収」「韓米同盟の破棄を勝ち取ろう」などのスローガンが次々と叫ばれた。

20188118        光化門広場に面した米国大使館に抗議(左の警察部隊の後ろが米国大使館)

8.15自主統一大行進決議

자주와 평화의 시대, 예속의 적폐를 청산하자!

 自主と平和の時代には、隷属の積弊を清算しよう!

 

한반도에 깊이 뿌리내린 미국의 패권정책은 평화와 자주통일을 향한 우리 민족의 투쟁에 의해 결정적으로 무너지고 있다.(朝鮮)半島に深く根ざした、米国の覇権政策は、平和と自主統一に向けた私たちの民族の闘争によって決定的に崩壊している。

이제 예속과 분단의 낡은 틀을 모두 청산하고, 평화와 통일의  시대를 맞이하자.今隷属と分断の古い枠をすべて清算し、平和と統一の新時代を迎えよう。

남과 , 북과 미국이 새로운 관계를 선언한 조건에 주한미군은 누구를 위해 필요한가.南と北、北(朝鮮)と米国が新たな関係を宣言した条件に在韓米軍は誰のために必要なのか。

전쟁의 군대 주한미군을 이대로 두고 평화의  시대를   없다.戦争の軍隊・在韓米軍をこのまま残して、平和の新しい時代を開くことはできない。

70 낡아빠진 종속적, 반민족적 한미동맹을 이대로 두고서는 주권도 번영도 통일도 이룰  없다.70年もの古ぼけた従属と反民族的韓米同盟をこのまま置いては主権も繁栄も統一も実現することができない。

판문점 선언 정신에 따라, 민족자주의 기치에 따라 평화의  시대를 우리 힘으로 열어젖히자!板門店宣言の精神に基づいて、民族自主の旗に基づいて平和の新しい時代を私たちの力で開いていこう!

평화협정 체결하라!平和協定を締結せよ! 주한미군 떠나라!在韓米軍は去れ! 従属の종속적 한미동맹 폐기하라!韓米同盟を破棄せよ!

 적폐 청산하자! 分断積弊清算しよう!

촛불항쟁, 그리고 판문점선언과 북미정상선언으로 분단적폐 청산의 결정적 기회를 맞이하고 있다.キャンドル抗争、そして板門店宣言と北・米首脳宣言で分断積弊清算の決定的チャンスを迎えている。

일시적 우여곡절 속에서도 남북관계는 우리의 상상을 넘어 빛의 속도로 발전할 것이며, 4.27통일시대는  현실이  것이다.一時紆余曲折の中でも、南北関係は、私たちの想像を超えて、光の速度で発展するものであり、4.27統一時代はすぐに現実のものとなるだろう。

남북관계의 전면적 발전과 자주통일이 실현되는 시대에, 민족을 적으로 규정하는 낡은 법과 제도부터 하루빨리 청산해야 한다.南北関係の全面的発展と自主統一が実現されている時代に、民族を敵に規定する古い法と制度から一日も早く清算しなければならない。

분단에 기생해 민주주의를 억압해  국가보안법을 비롯하여, 상호 불신과 대결을 조장하는 낡은 법과 제도를 하루빨리 폐지해야 한다.分断に寄生して民主主義を抑圧してきた国家保安法をはじめ、相互不信と対決を助長する古い法と制度を一日も早く廃止しなければならない。

또한 분단 적폐세력에 핍박받은 모든 양심수를 즉각 석방해야 한다.また、分断積弊勢力に迫害されたすべての良心囚を即時釈放しなければならない。

분단적폐 청산하여 4.27통일시대를 활짝 열어나가자.分断積弊を清算して4.27統一時代を大きく開いていこう。

분단적폐 청산하자!分断積弊を清算しよう! 국가보안법 폐지하라!国家保安法を廃止せよ! 양심수를 석방하라!良心囚を釈放せよ!

6.12 북미정상선언 이행 않는 미국을 규탄한다. 6.12北・米首脳宣言を履行しない米国を糾弾する。

4.27 판문점선언 이행 가로막는 미국을 규탄한다.4.27板門店宣言の履行に立ちはだかる米国を糾弾する。

남북정상은 역사적인 4.27 판문점선언을 통해 '전면적인 남북관계 발전' '종전선언, 평화체제 구축을 위한 노력' 7천만 겨레 앞에 엄숙히 선언하였다.南北首脳は、歴史的な4.27板門店宣言を通じて「全面的な南北関係の発展」と「終戦宣言、平和体制構築のための努力」を7千万同胞の前に厳粛に宣言した。

북미정상은 6.12북미정상회담을 통해 적대관계를 끝내고 평화와 신뢰의 관계로 전환하기로  세계 앞에 약속하였다.北・米は6.12北・米首脳会談を通じて敵対関係を終わらせ、平和と信頼の関係に転換することに世界の前に約束した。

그런데 불과 100일이 지난 지금, 미국은 대북제재 해제, 종전선언  합의를 제대로 이행하지 않고 있다.ところが、わずか100日が過ぎた今、アメリカは対北制裁解除、終戦宣言などの合意をきちんと履行していない。

나아가 제재니 압박이니 하면서 남북관계 발전을 위한 판문점 선언 이행까지 난폭하게 가로막고 있다さらに制裁という圧迫で、南北関係の発展のための板門店宣言の履行まで乱暴に立ちはだかっている

평화의 대세는 확정적이나 판문점 선언, 북미정상선언 이행은 저절로 이루어지지 않는다.平和の大勢は確定的だが板門店宣言、北・米首脳宣言の履行は、自然に行われない。

民族自主の旗のもと、民族全員が汗と努力をささげよう。

판문점 선언을 따라 거족적인 자주통일대행진을 만들어 가자.板門店宣言に沿って民族挙げての自主統一大行進を作っていこう。

판문점선언 이행하자!板門店宣言を履行しよう! 대북제재 해제하라!対北制裁解除せよ! 종전을 선언하라!終戦を宣言せよ!

●【韓国訪問報告②】感動の南北労働者サッカー大会観戦

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               韓国労総チーム(青)と朝鮮職総建設労働者チーム(赤)の熱戦

811日午後4時から、ソウルのワールドカップスタジアムで南北労働者のサッカー大会が開かれ、日本訪問団も観戦した。

これは板門店宣言を受けて、南北の民間交流の一環として開かれたもので南の韓国側の二つの労働組合ナショナルセンター、民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)vs.北の朝鮮職業総同盟の二つのチームの交流試合として実現したもの。李明博・朴槿恵政権時代にはこうした民間交流自体が厳しい規制と弾圧の対象とされており、これも板門店宣言の一つの成果でありその実践でもある。

スタジアムの壁には巨大な統一旗とともに「南北労働者の団結した力で歴史的な板門店宣言を履行して自主統一の新時代を開いていこう!」、「わが民族同士力を合わせ、自主統一、平和繁栄の新時代を開いていこう!」などの垂れ幕が掲げられた。

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               民主労総チーム(赤)と朝鮮職総軽工業チーム(白)の記念撮影

開会式で、民主労総のキム・ミョンファン委員長は、「一触即発の戦争の危機と対決情勢を打ち破った4.27板門店宣言のしっかりとした履行のために南北の労働者がまず会った」とし、「民主労総は板門店宣言の履行のために誰よりも先頭に立って実践していく」と高らかに宣言した。

 

朝鮮職業総同盟(職総)のシュ・ヨンギル委員長は、「南の労働者とソウル市民、各界に北の労働者を代表して、同胞愛的挨拶」を送りながら、「今、世界は北と南のわが民族が祖国統一と平和繁栄の新しい歴史をどのように書いていくかを、高い関心を持って注視している」とし「私たちは、世界の前に朝鮮民族が一つ」であり、「この地の上に必ず平和繁栄している統一された強国を建設立てるだろうということをはっきり示さなければならない」と述べた。

 

韓国労総のキム・ジュヨン委員長は、「自主的平和な労働者の生活のために南北労働者の連帯と団結をさらに強化しなければならない。단결된 힘으로 판문점선언을 이행한다면 비로소 노동자가 존경받는 새로운 통일의 시대가 열릴 것이다라고 말했다.団結した力で板門店宣言を履行すれば、初めて労働者が尊敬される新しい統一の時代が開かれるだろう」그는분단은 결코 우리 민족의 선택이 아니며 냉전시대에 의해 강요된 위법적 산물이었다 지적했다.「分断は決して私たちの民族の選択ではなく、冷戦時代によって強要された産物だった」として、역사적인 판문점선언의 중단 없는 이행을 위해 노동자가 누구보다  앞장서야  이고, “축구를 통한 남북 노동자의 단결로 전민족 대단결을 힘있게 추동하자면서 길에 한국노총 모든 조합원과 함께 하겠다 다짐했다.「歴史的な板門店宣言の中断のない履行のために、南北労働者の団結で全民族大団結を力強く推進しよう。その道に韓国労総すべての組合員と一緒にする」と宣言した。

201881118左からキム・ジュヨン韓国労総委員長、朴元淳ソウル市長、シュ・ヨンギル朝鮮職総委員長、キム・ミョンファン民主労総委員長

開会式ではさらに615共同宣言実践南側委員会のイ・チャンボク常任代表議長、615共同宣言実践北側委員会のヤン・チョルシク副委員長、ソウル市長の朴元淳(パク・ウォンスン)さんがあいさつをおこなった。

朴元淳ソウル市長は、「平和の気持ちをいっぱいに込めて、分断の境界線を越えてソウルに来られた朝鮮職総関係者の皆さんと北側代表団、選手団の皆さんにソウル市民を代表して熱い歓迎の挨拶を送る」としながら、「427日の歴史的な板門店宣言は、民族の和解と団結、平和と統一に進む門を再び開いた。しかし皆が一つの気持ち、同じ意向で平和を守るために努力しなければ、平和の時計が止まり、出会いが断絶する胸の痛い時間が再び訪れかねない」「私たちが経験した歴史的教訓を再確認し、再びこのような歴史の後退が繰り返されないよう多様な分野で連帯と協力を強化していかなければならない」と強調した。

20188119                         統一旗を掲げた応援団
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                           統一先鋒隊も陣取った

3万人の観客の中には、平和統一を願う応援団、全国キャラバンを繰り広げ自主統一平和大行進を終えたばかりの「統一先鋒隊」も陣取った。応援もワールドカップなどでよく聞く「テーハミング(大韓民国)」などではなく、「ウリヌン・ハナダ(我らは一つ)」などだった。途中から615合唱団を中心とした500人の大合唱団も観客席を埋め、北の歌や統一を願う歌などで南北両チームにエールを送った。

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さて試合は、第一試合が南の韓国労総チームvs.朝鮮職総建設労働者チーム、第二試合は南の民主労総vs.朝鮮職総軽工業チームの対戦。それぞれ熱戦が繰り広げられたが結果は第一試合が13、第二試合が02でいずれも北側が勝利した。

 

201881113                    南北の3つの労総委員長も熱戦に沸いた

경기를 마친 남북의 선수들은 악수를 나눈  포옹하고 서로를 격려했다.試合を終えた南北の選手たちは握手を交わした後、抱擁して、お互いを励ました。

남북의 선수들은 함께 운동장을 한바퀴 돌며 관객들에게 인사했고, 마지막까지 자리를 지킨 관객들은 함성으로 선수들을 맞았다.南北の選手たちは一緒に運動場を一周回って観客に挨拶し、最後まで席を守った観客は歓声で選手たちを迎えた。民主労総チームのミッドフィルダー、起亜自動車ミン・テイル選手は「私たちもそれなりの多くの準備をしたが、北朝鮮側の選手たちは本当に体力が良いようだ」と話した。 그는시합이 끝나고서 서로 손잡고 껴안는 와중에 가슴이 찡한, 뭉클한 마음들이 있었다면서통일이 된다면 정말 서로  헤쳐서 이겨나갈  있는  나라가 되지 않을까 그런 생각을 다시한번 했다 밝혔다.彼は「試合が終わって、互いに手を取り合って抱き締めるなか胸がジーンとした」「統一になれば、本当にお互いによく乗り越えて勝っていくことができる国ではないだろうか、そのような考えをもう一度した」(統一ニュース)と明らかにした。

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남북 노동자 3단체는 북측 대표단 숙소인 서울 광진구 그랜드워커힐호텔로 이동해 환송만찬을 열었다.南北労働者3団体は、北側代表団宿舎のグランドウォーカーヒルホテルに移動して歓送晩餐を開いた。

북측 대표단은 12 오전 전태일 열사와 이소선 여사, 문익환 목사가 잠들어 있는 경기도 남양주시 마석모란공원을 참배한다.北側代表団は12日午前、韓国民主労働運動の発火点となった全泰壱(チョン・テイル)氏と李小仙(イ・ソソン)オモニ、かつて統一を願い単独訪北した文益煥(ムニッカン)牧師が眠っている京畿道南楊州市の牡丹公園を参拝し、남측 양대 노총과 노동 3단체 사업협의 이후 오후 2 숙소를 떠나 북녘으로 향한다.南側二大労総と労働3団体間の今後の事業協議の後、北への帰途に就いた。

●【韓国訪問報告③】コリア国際平和フォーラム(シンポ)開く

427板門店宣言と612米朝首脳会談

大転換期のコリア 東北アジアの平和と繁栄、統一への道

        関連記事「民プラス(原文) http://www.minplus.or.kr/news/articleView.html?idxno=5776

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810日午後4時、ソウル市議会別館大会議室で第6回コリア国際平和フォーラムが開かれた。今年は427板門店宣言、612米朝共同声明後に初めて開催されるフォーラム(シンポジウム)であり、「大転換期のコリア 東北アジアの平和と繁栄、統一への道」がテーマとなった。

 

主催: 公州大学・ソウル大学・成均館民主同窓会、キム・ジョンフン議員室、独立有功者遺族会、民家協良心囚後援会、民衆党、民プラス、四月革命会、ソウル進歩連帯、(社)私たち同胞ひとつに運動本部(キョレハナ)、ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会、全国民主労働組合総連盟、(社)統一の道、韓国戦争前後民間人犠牲者全国遺族会、韓国進歩連帯、Action One Korea4.9統一平和財団

主管:(社)コリア国際平和フォーラム、8.15自主統一大行進推進委員会

後援: 6.15共同宣言実践南側委員会と現場言論「民プラス」4.27 판문점선언과 6.12 조미정상회담, “대전환기 코리아·동북아 평화와 번영, 통일로 가는 이라는 주제로 열린 이날 포럼에서는 손정목 4.27시대연구원 국제분과팀장이대전환기 코리아·동북아 평화와 번영, 통일로 가는  - 비동맹 중립화 연합연방제 통일로 가는 이라는 제목으로 기조발제를 하였고, 와타나베 겐쥬 일한민중연대전국네트워크 공동대표가판문점선언, 조미공동성명과 일본의 과제라는 제목으로, 야마모토 카즈히데 일한평화연대 대표가한국전쟁 휴전 65주년, 동아시아에 평화를!

 

当初は815自主統一平和大会に連動して開催予定だったが、自主統一平和大行進が南北労働者サッカー大会に合わせて811日に変更になったのに伴い10日の開催となったもの。急な日程の変更のため、昨年は日本のほかカナダや中国からもパネリストが参加したが、今回は日韓共同シンポジウムとなった。

【昨年の610コリア国際平和フォーラム報告はこちら】

    http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/610-ccd0.html

フォーラムでは日韓双方から以下の発題がなされた。

【韓国側基調報告】

 非同盟中立の連合連邦制統一への道

   ソン・ジョンモク「427時代研究院」国際分科チーム長

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-b445.html 

20188111                           ソン・ジョンモク氏

【日本側発題①】

 板門店宣言・朝米共同声明と日本の課題

   渡辺健樹・日韓民衆連帯全国ネットワーク共同代表

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-dee6.html

【日本側発題②】

 朝鮮戦争休戦65周年、東アジアに平和を!727キャンドル行動

   山本一英・日韓平和連帯(大阪)共同代表

  http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-08cb.html

【特別報告①】

 朝鮮学校不屈の闘い

   森本孝子・「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会事務局

   http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-09d3.html

【特別報告②】

 大阪における朝鮮学校への「高校無償化」差別との闘い

   大村和子・朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪

 

討論では、612朝米共同声明後の米国の動向と平和体制構築の展望をどのように見ていくか、また南北・朝米対話と歴史的転換期の中で日本が取り残されている状況などについて活発な質疑討論が行われ、連帯を確認し合った。

20188114                      韓国側スタッフらと記念撮影

 韓国側基調報告 ソン・ジョンモク

非同盟中立の連合連邦制統一へと進む道

                 ソン・ジョンモク(孫政睦)

4.27時代研究院」国際分科長

現場言論『民プラス』企画委員

 

 

1. 不可逆的な南北、米朝首脳会談

 

 「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言(以下、板門店宣言)」は、“朝鮮半島にもうこれ以上の戦争はあり得ず平和の新時代が開けたことを知らせる終戦宣言であり、南北が力を合わせて自主統一の新たな歴史を拓くことを民族と世界に知らしめた布告である。板門店宣言は2回の南北首脳会談の成果を継承しつつ、時代と民族の切迫した要求である朝鮮半島の平和体制と統一を成し遂げる具体的経路と方案を提示したという点で、歴史上で最高水準の合意だと言えよう。

 

 板門店宣言がこれまでの共同宣言よりも確固たる理由は、その合意事項が米朝首脳会談により下支えされたためである。歴史上、初の米朝首脳によるシンガポール共同声明は、これまで行われた米朝会談の性格とは根本的に異なる核保有国同士の会談であり、首脳同士の合意を先行させることにより不可逆的意味をもたせている。シンガポール共同声明は、新たな米朝関係樹立はもとより、朝鮮半島の平和体制と朝鮮半島における完全な非核化のための共同の努力を世界に明らかにすることにより、朝鮮半島の平和と統一の実現を担保し、新しいアジアの秩序を立てて進むべき道を開けた転換の契機になるだろう。

 

 

2. 自主統一原則と統一方案の合意

 

1) 南北首脳同士の随時交流と南北共同連絡事務所

 板門店宣言の最も大きな意義は「自主統一」という朝鮮半島統一の性格を明確にし、その実現のための具体的措置を打ち出したということである。自主統一とは、宣言文の通り、「わが民族の運命はわれわれ自身が決めるという民族自主の原則」に基づき、外国勢力の干渉を排除し、わが民族自らが成し遂げる統一である。宣言文では、この実現のために首脳同士の定期的会談とホットラインの設置、高位級会談をはじめ分野別対話、南北当局者が常駐する南北共同連絡事務所の設置、各界各層の多様な協力と交流、接触の活性化を明示した。中でも注目すべきは、連絡事務所を南北双方ではなく、ケソン(開城)一か所のみに設置することである。これは一部で主張されているような南北関係正常化のための前段階的措置ではなく、予想される全方位的交流協力を南北が共同で管理していこうとする機構である。板門店宣言が6.15共同宣言を継承する際、共同連絡事務所は連合連邦制(連邦連合制)統一方案で提示された「民族統一機構」へと進む前段階の措置だとみるべきだろう。

 

2) 南北が合意した唯一の統一方案~連合連邦制

 周知のように6.15共同宣言の第2項は、南北が合意した唯一の統一方案である。「南側の連合制と北側の低い段階の連邦制に共通性があることを認め、その方向で統一を推進」することとした統一方案の合意は、歴代どの政府も否定することは出来なかった。北側は20147月共和国政府声明において、これを「連邦連合制」統一方案として正式化した。南側政府ではこれを公式に命名した訳ではないが、市民社会団体、進歩的な政党や学会では、これを「連合連邦制」または、「連邦型連合制」としている。

 

 連合連邦制とは、南北の地域政府が軍事権と外交権など主権をそれぞれ保有し、中央では統一志向の南北共同機構(民族統一機構)を設置し、漸次的、段階的に統一を完成していく独創的な統一方案である。連合連邦制は91南北基本合意書において、南北は「国と国との関係ではない統一を志向する過程で暫定的に形成される特殊関係」という合意に基づく。そのため、南側の「連合制」は統一志向を前提とした南北連合という点で、一般的な国家連合とは異なる。南側は統一実現のための機構として南北首脳会議、南北閣僚会議、南北評議会など、共同機構の設立を提示した。北側の「低い段階の連邦制」では、主権を中央政府がもつという一般的な連邦国家でなく、中核的な主権は各地域政府がもつものの、統一実現のための民族共同事業には地域政府でなく民族統一機構が推進するという、よりゆるやかな連邦制である。

 

 このようにみたとき、南側の「連合制」と北側の「低い段階の連邦制」の共通性は次の通りである。南北は相互に現行の理念と体制、制度と政府を尊重する。南北政府はそれぞれ、政治、 軍事、外交権をもつ2体制2政府を維持しつつ、統一を実現するための共同機構をもつ。南側は共同機構として南北首脳会議、南北閣僚会議、南北評議会などを、北側は民族統一機構を提案した。南北は漸進的、段階的に統一を完成していく。連合連邦制(連邦連合制)は初期には全民族が同意できる低いレベルから統一を実現していくという点で、現段階の実現可能な唯一の統一形態である。さらに、完成された形態の統一ではなく、漸進的、段階的に高い段階の統一へと完成させていくという点で、過渡的な性格をもつ統一方案である。

 

 南側の学者の一部にはその過渡的性格を理由に、これは統一方案ではないと主張し、6.15共同宣言の第2項は方向性を合意したのみで統一について合意した訳ではないとして、その合意精神を歪曲しようとしている。しかし、過渡的性格とは、統一か否かという問題ではなく、統一を完成するための水準と段階の問題である。即ち、国号は1つにして、少しずつ中央政府の地位と役割を高めて行こうとするものである。これは南北が長期間の分断により生まれた体制と文化、生活方式などの差異を少しずつ克服していこうとする過程でもある。この[過渡的]期間は南北間で共存共栄の和解協力の過程で、長くかかることも比較的短くて済むこともあり得るだろう。南北が合意した連合連邦制以外に、平和的に統一する方案はない。

 

このように板門店宣言の「定期的な南北首脳会談」と「南北共同連絡事務所」は、連合連邦制の統一実現のための前段階措置として決定的な意義をもつ。

 

 

3. 朝鮮半島平和体制の実現

 

1) 自主統一と朝鮮半島の平和体制

 朝鮮半島の自主統一は、朝鮮半島平和体制によって担保される。広義の意味において朝鮮半島平和体制は、朝鮮半島自主統一の実現と東北アジアの確固とした平和を担保する共同安保機構の設立などで完成されると言えようが、当面は狭義の意味で朝鮮半島平和体制は、米朝間の長い敵対関係の清算を中心とする終戦宣言と、朝鮮半島の平和協定により実現される。この過程において朝鮮半島の核戦争危険の解消を意味する朝鮮半島の非核化は平和体制実現の基盤となるだろう。

 

 朝鮮半島の平和体制は、板門店宣言第3項にある朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制構築と、シンガポール宣言第2項にある朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制構築、第3項にある朝鮮半島の完全な非核化がほとんど同時に、密接に結合しながら展開されて実現される。これは朝鮮半島平和体制が南北、米朝間の共同努力によってのみ成し遂げられることを意味している。

 

 板門店宣言第3項の朝鮮半島平和体制構築のための相互不可侵合意の再確認、段階的軍縮、▲3者または4者間での終戦宣言と平和協定、朝鮮半島の完全な非核化は、米朝間の合意にもそのまま適用される。即ち、米朝間の不可侵合意と段階的軍縮、終戦宣言と平和協定、朝鮮半島の完全な非核化実現がシンガポール共同声明にも、そのまま溶け込んでいるということである。これは、今後展開される朝鮮半島平和体制の実現が板門店宣言とシンガポール共同声明の合意事項が鋸の歯のように噛み合わさって展開することを予告するものである。

 

 米朝間でのシンガポール共同声明が板門店宣言と異なり、原則的、包括的合意のみで具体的実行策が含まれていないのは、全ての過程が朝鮮半島をはじめとする東北アジア、米国、全てに全面的で破格の影響を与えうるためである。また、依然として強固に存在する国内外の北への敵対勢力が反トランプ陣営に結集し、ことごとくイチャモンを付け妨害しようとしているためでもある。首脳同士で大きな構図とその方向性を合意し、段階的実践により信頼を形成しながら合意を実現する有利な政治環境を作ろうとする意図が、シンガポール共同宣言に含まれている。

 

2) 朝鮮半島平和体制の初期の措置―終戦宣言 

 現在、米朝首脳会談履行の最大の争点は終戦宣言である。先月、共同声明履行のため開催された米朝高位級会談の決裂の背景は、米国が一方的に北の非核化と遺骨返還問題のみを取り上げ、終戦宣言など平和体制の問題は話合いそのものを忌避したためである。これに対し北のリ・ヨンホ外相は、今回のアセアン地域フォーラム(ARF)で、「信頼造成を先行させつつ、共同声明の全ての条項を均衡に、同時に、段階的に履行していく新たな方法のみが成功させる唯一現実的な方法」だとして、米国の一方的に非核化のみを先行させる要求を批判した。

 

 実際、米国がこれを知らないはずはない。それにも関わらず、このように自分たちが先に提起した終戦宣言を送らせようとする理由は、米国の広く蔓延している北への敵対勢力の反発と反対のためでもあるが、何よりもその発表がもたらす朝鮮半島の政治軍事的地殻変動に対する憂慮と準備不足のためのようである。

 

 最近、米国の反トランプ勢力は、ロシアとの和解をはじめ中東情勢の解決を図ったプーチン大統領との首脳会談について、トランプ大統領を「反逆者」とまで激しく非難し、ロシアとの関係改善と米朝共同声明履行をいちいち妨害している。実際にトランプ政府の北韓(朝鮮)とロシアとの関係転換は2か国のみの問題ではなく、これまでの米国中心の覇権秩序における転換と直接関連している。

 

彼らは先月のポンペイオ長官の訪朝を前に「濃縮ウランの生産」を報道したのに続き、先月末のワシントンポスト(WP)は、米軍の遺骨55体が返還された後にもその善意を知らせるのはおろか、北の「ICBM追加生産」情報を報道し、まるで北が非核化をしないと言わんばかりにちらつかせている。一言で北韓(朝鮮)が共同宣言を違反し、米国を騙しているということである。ひいては北に対し、非核化を先行させた後に安全保障を行うというような主張を行いつつ、シンガポール合意を正面から否定している。それでも不安だったのか[米国]上下院の反トランプ、北への敵対議員らは、はなからトランプ政府の足を引っ張るため駐韓米軍の兵力を22千人以下に減らせないように制限し、相当規模の撤退は北韓(朝鮮)非核化関連の交渉が不可能な対象とした「2019会計年度国防権限法案(NDAA)」を通過させた。このように彼らは絶え間なく、あらゆる虚偽の情報と法的装置を動員して、朝鮮半島平和体制の実現を妨害しようとしている。

 

彼らのこのような妨害は北との和解を送らせようとする意図もあるが、まずはトランプを退陣させようとするのにその目的がある。トランプ政権の外交的成果を妨害し、当面11月の中間選挙で勝利しようとするものである。しかし、大勢となった朝鮮半島平和体制の流れは、たとえ彼らが今後政権を取ったにせよ妨害出来ないだろう。それは何よりもシンガポール共同声明がこれまでの米朝間合意と質的に異なる核保有国同士の合意のためである。トランプ大統領が米朝首脳会談を終え帰国した第一声が「これ以上北韓(朝鮮)から核の脅威はない」「今晩はぐっすり寝よう!」としたことからも知られる。このようにシンガポール合意は核保有国同士の互いの核攻撃の脅威を除去するための対話と談判の性格をもつ。だからこそ北が戦略国家として核武力の完成を宣言し、米国本土の攻撃能力を立証した条件で進められた米朝首脳会談の合意は決して一方的に破棄することは出来ない。それは、直ちに直接米本土が深刻な危険にさらされることを意味するためである。

 さらに、北の国家宣言は中国やロシアとの関係を再定立させた。何よりもこれまで米朝の間で慌てていた中国がしっかり北と手を握り、「1つの参謀部で緊密に連携して協力する」とまでに合意したのは、米国の立場をさらに苦しくさせた。中ロはすぐに独自の範囲で制裁を事実上解除し、国連安保理にも制裁解除を要求している。中ロが対北制裁で実際に手を引けば、米国主導の制裁は時が過ぎるにつれ無力化するだろう。また、中国は終戦宣言と平和協定にも積極的に乗り出してきている。米国は中国との貿易戦争をより強め、ロシア銀行に対する制裁まで発表したが、3つの核保有国同士の協力はより強まることだろう。これは朝中ロの3か国が朝鮮半島問題の解決は当然のこと、予見される新たな世界秩序の形成に緊密に協力していくことを意味するものである。

 

 何よりも朝鮮半島の終戦宣言は、これまでの朝鮮半島秩序に巨大な地殻変動を呼び起こすだろう。終戦宣言の発表は直ちに、朝鮮戦争に国連軍の参戦を決議した国連安保理第83号、第84号の終了につながるためである。国連安保理決議の第83号は、北韓軍(人民軍)撃退に必要な援助を国連の会員国が国に提供せよという勧告であり、第84号は北韓軍(人民軍)撃退作戦を行う統合部隊が国連旗を使い、米国がその司令部を構成するという決議となっている。終戦宣言が発表されれば、南北どちらであっても朝鮮戦争で国連軍の参戦を決めた「安保理決議第83、第84号」の終了決議を国連安保理に提起するだろう。米国を含め国連安保理は拒否権を行使出来ない。このように「安保理決議第83号、第84号」の終了が決議されれば、朝鮮半島に存在する国連軍司令部と国連軍の解体と撤収は避けられない。当然、駐韓米軍は韓米相互防衛条約に基づき、国連軍とは別途に政府の要請により駐留していると主張するだろうが、北との対関係を清算し、国連軍の活動が終了を宣言する以上、駐留し続ける名分はなくなる。残るのは時間の問題だけだ。

 

 朝鮮半島の終戦宣言はまた、駐日米軍の地位にも重大な影響を与えることになる。米国は19507安保理決議第84号により日本の東京に国連司令部を設置し、国連司令部の名で「日本国内の国連軍基地については、日本政府の事前許可なく使える駐留軍地位協定(SOFA)を締結」した。国連軍司令部がソウルに移転した後、米国は日本に国連軍後方司令部を設置し、地位協定により日本各地に7か所の大規模な軍事基地を設置、運営してきたばかりか、今でも国連軍の名で英国、オーストラリア、フランスなど9か国の多国籍軍を参加させている。もはや、安保理決議の終了が宣言されれば、駐日米軍の地位もまた地殻変動を起こし、これ以上多国籍軍は動員できなくなる。

 

このように終戦宣言は、駐韓米軍のみならず駐日米軍の運命に大きな影響を与える。これこそ、米国が国連司令部の解体問題とつながる終戦宣言の発表を遅らせている最も大きな理由である。そうなれば米国内の反トランプ陣営は蜂の巣をつついたように騒ぎ立てるのは目に見えている。これを阻止し、終戦宣言とその後の政治的過程を円滑に進めるためには、米朝首脳同士の協力と決断が必須となろう。

 

 

4. 先行的非核化措置と親書外交

 

 北韓(朝鮮)が米国と終戦宣言の日程に対する合意もなく先行的にICBM出力発動機(エンジン)実験場の閉鎖と西海岸の衛星発射場の解体、そして米軍遺骨の一部返還を行ったのは、終戦宣言を実行するための事前措置とみられる。特に、西海岸の衛星発射場の解体は公開されていない約束の履行で、米国を驚かせた。西海岸の衛星発射場は北の立場からすると、この20年間で最も重要な国策事業として推進されてきた国家宇宙開発事業の象徴のような場所である。これを解体するというのは北韓(朝鮮)略的に強力に推進してきた宇宙開発事業を中断することである。また、北に批判的な38ノース(north)がやむなく認めた通り、液体燃料のICBM開発中断の意義もある。実際において、このような措置はキムジョンウン(金正恩)委員長の朝鮮半島平和体制実現のための決断がなければ不可能なことである。

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 現在まで北が取った非核化措置は、核とミサイル実験の中止、核実験場の閉鎖、ICBMエンジン発射の実験場の閉鎖、西海岸の衛星発射場の解体などである。反面、これに応じた米国が取った措置としては、韓米合同軍事演習の中断しかない。誰が見ても北の取った措置は非核化の実質的措置であり、もしも復旧させるとすれば多額の費用と時間がかかるのだが、米国はいつでも合同軍事演習を再開できる程度の措置しか取っていない。もはや、米国が答える番である。

 

 北韓(朝鮮)はトランプ大統領の決断を引き出すために、反トランプの北対陣営さえも認めるほどの破格の措置を取ると同時に、3回目の親書を送った。米国のハイテン略司令官でさえも北の潜在的非核化が「肯定的な方向」に動くのは「何者にも否定できない」と述べたように、北の先行的で果敢な非核化措置は、米国議会内外の懐疑的世論を静めている。さらに、普通であれば終戦後に実現されるような遺骨返還を一部行い、親書まで送っている。北は実務レベルで解決出来ない問題を首脳が直接動いて解決しようとする親書外交を効果的に行い、米国を宣言履行に引っ張り出している。

 

トランプ大統領が金正恩委員長の親書に対し、「あなたの“良い書簡(nice letter)”に感謝する」「再開を楽しみにしている」と北に返事を送ることにより、2回目の米朝首脳会談が日程にのぼっているようである。終戦宣言は板門店宣言で発表したように、南北と米国、または南北と米中の34か国の首脳が集まって発表されることだろう。元々、米朝間では北の外務省発表のように、終戦宣言を先月727日の停戦協定の日に発表する話合いが行われていたようである。既に北が米国の憂慮事項を減らした条件で、近い時期に34か国の首脳が一同に介する契機は、北の9.9節[建国記念日]70周年行事と国連総会である。

 

 

5. 非同盟中立化の統一

 

 朝鮮半島の平和体制が米朝間の係正常化と平和共存を実現する政治的条件をつくるものであるならば、朝鮮半島の非核化は米朝間の相互核攻撃の脅威を除去する軍事的条件をつくるものである。両者は互いに密接に関連しつつも区別されるものである。北の先行的非核化措置が終戦宣言という平和体制の初期措置の実行条件を作るように、朝鮮半島非核化の過程は朝鮮半島の平和体制実現の条件となる。逆に言えば、平和協定など朝鮮半島平和体制の実現は朝鮮半島非核化を妥結させる政治的基盤となろう。

 

 共同声明は北による朝鮮半島の完全な非核化と、米国による安全保障を明記している。しかし、安全保障はリビアの事例にあるように、平和協定や国交正常化のような政治的書簡で担保し得ないものである。必ず、それ相応の軍事的、物理的担保となる措置が追加されねばならない。言い換えれば、北の非核化が米国に対する核攻撃能力の除去だとすれば、これに相応した米国の北に対する核攻撃能力の除去もまた実行されねばならない。しかし、米国の北に対する核攻撃は、南側だけで可能なのではなく日本やグアム、米国本土からも可能になっている。現在のように核技術が極超音速[ハイパーソニック・hypersonic speed]と高度化した条件では、地理的条件は大きな問題ではない。実際北の立場からしてみれば、南側の駐韓米軍関連の非核化のみで、米国の日本やグアム、米国本土からの核攻撃能力はそのままにする状態で、自らの全ての核やミサイルを廃棄するということはあり得ないことである。だからと言って米国が北の非核化に応じて、日本や米国本土の核廃棄を行うことも、今すぐには不可能である。したがって米朝間では朝鮮半島の完全な非核化と安全保障の範ちゅうをどのように調整して妥結するのかということがキーポイントとなろう。

 

 これについてはトランプ大統領も理解しているようである。彼は米朝首脳会談後の単独記者会見の場で、北の20%非核化と駐韓米軍撤退の希望を表明した。トランプは北の20%非核化を「臨界点に達すれば逆戻りできない非核化措置」だと説明し、これに相応の米国の安全保障措置として、事実上の駐韓米軍撤退を示したのである。これは事実上、朝鮮半島の完全な非核化の意味を定義づけしたものである。即ち、米国が考える「合意可能な朝鮮半島の完全な非核化」とそれ相応の物理的安全保障の範ちゅうを提示した。北韓(朝鮮)もやはり“合意可能な非核化の範ちゅう”を提示するであろう。この合意の結果が主要な平和協定の内容となろう。

 

 このようにシンガポール共同声明の履行とは、米朝間の朝鮮半島領域で当面の核と軍事問題を平和体制実現と同時に、段階的に解決しつつ信頼を高め、係正常化を通じて平和共存を実現することである。

 

 予想される南北と米中の朝鮮半島平和協定は、駐韓米軍の撤退、駐日米軍の地位変更など、東アジアの秩序に大きな地殻変動を起こすものであろう。駐韓米軍の撤退は、ついに朝鮮半島が外国勢力の影響から脱して、自力で統一できる絶好のチャンスが開かれることである。一部には、もし駐韓米軍が撤退すれば朝鮮半島は過去のように中国の影響圏に属し、それを米国も憂慮していると主張する向きもある。しかし、多くの先覚者が示したように、統一された朝鮮半島は、いかなる大国、どんな同盟にも属さない非同盟中立国と位置付けられるだろう。米国もまた、統一した朝鮮半島が米国と対立する可能性を遮断させる中立化こそが利害に合致すると考えている。昨年3月に、米国反トランプ系列の政治専門雑誌フォーリンポリシー(FP)さえも、「米中は統一コリア政策を必要としている(China and America Need a One-Korea Policy)」というタイトルで、南北が米中と締結した同盟条約を破棄した前提で、朝鮮半島の非同盟中立化統一方案を示している。

 

 最近の2か月間、人類は世界秩序を揺るがす3つの事件を目撃した。米朝首脳会談とG7そしてNATO首脳会談、さらに米ロ首脳会談である。トランプ政府は戦後、世界秩序を主導してきたヨーロッパの同盟と激しく衝突し、長い対関係にあった北韓(朝鮮)やロシアとは和解を図っている。これは、戦後に大西洋同盟に代表された米国中心の覇権秩序がもはや限界に達したことを知らせる警鐘であり、新たな多極化秩序への移行を知らせる一大事件となる。米朝首脳会談は北の核武力完成による結果でもあるが、一方では米国衰退のやむなき選択でもある。したがって、板門店宣言も以前のように逆戻りはあり得ない。当然とも言えるが歴史はまっすぐ直線に進む訳ではない。常に反動は存在するし、紆余曲折は必然であるが、世界史的転換というこの大きな流れは、これ以上戻れない。もはや分裂と対立を乗り越え、予見される平和と繁栄、統一を迎える活動に邁進する時期に来ている。さらに、親善と互恵の新たなアジアの秩序を打ち立てていかなければならない。

 

 日本側発題① 渡辺健樹

板門店宣言・朝米共同声明と日本の課題

           渡辺健樹(日韓民衆連帯全国ネットワーク共同代表)

 

 南北首脳による427板門店宣言と、史上初となる612朝米首脳会談・朝米共同声明は、朝鮮半島の恒久的平和体制構築と非核化への歴史的転機をもたらした。

何よりも、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)建国から70年にわたり、砲火を交え銃口を向けあってきた朝米首脳が歴史上初めて対面し、両首脳の名により包括的な目標が示されたことは画期的である。

 朝米首脳会談が成立した最大の理由は、朝鮮側が「制裁圧力」に屈したということではなく、米国側が朝鮮のICBM完成(あるいはその目前)を無視できなくなったからである。

 しかし、目標を実現していくためにはいくつもの紆余曲折が存在している。

朝米首脳会談後では初となる76日のポンペオ米国務長官の訪朝・後続交渉で、さっそく米国側は「朝鮮半島危機」の根源である朝鮮戦争の終戦宣言の問題は後回しにし、一方的に朝鮮側に非核化要求を迫った。またポンペオ長官は、共同声明にCVIDが明記されなかったことで、こんどはFFVD(最終的[Final]で最大限[Fully]の検証可能な[Verifiable]非核化[Denuclearization])なる新用語を持ち出しているが本質は変わらないだろう。さらにこの間、米政権側からは「完全な非核化まで制裁を維持する」ことが繰り返し語られている。

これらは612朝米共同声明に背く姿勢である。

612朝米共同声明は、「新たな朝米関係の確立が朝鮮半島および世界の平和と繁栄に貢献すると確信するとともに、相互の信頼醸成によって朝鮮半島の非核化を促進できる」との認識の上に、①朝米は新たな関係の確立に全力を挙げる、②朝米は朝鮮半島の平和体制構築に向けともに努力する、③朝鮮は427板門店宣言を再確認し、朝鮮半島の非核化に全力で取り組む、④朝米は戦争捕虜・行方不明米兵の遺骨収集と返還を進める-の4項目を宣言した。

この4項目は、同時的かつ段階的に進められることが必要であり、それによる信頼醸成があって初めて「朝鮮半島の完全な非核化」も可能となる。

朝鮮側は、ポンペオ長官との会談において、「朝米関係改善のための多面的な交流を実現する問題と朝鮮半島での平和体制構築のためにまず朝鮮停戦協定締結65周年を契機に終戦宣言を発表する問題、非核化措置の一環としてICBMの生産中断を物理的に実証するために大出力エンジン試験場を廃棄する問題、米軍遺骨発掘のための実務協商を早急に始める問題など、広範囲な行動措置を各々同時に取る問題を討議することを提起した」という(7/8朝鮮外務省報道官談話)

そして、現在すでに東倉里のミサイル関連施設の解体、米兵の遺骨送還などを実施している。一刻も早く朝鮮戦争の終戦宣言を行うことは急務である。この点では、ボールは米国側に投げられている。

ここで重要なことは、南北首脳による427板門店宣言で、「停戦協定から65年にあたる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換」するため南北と米国の3者または南北と米中の4者会談の開催を積極的に推進することが明記されていることである。

これを履行することは、南北が主導し米国にそれを求めて行くかつてない構図となっている。そして、これを着実に推し進めていく力は朝鮮半島の主人である南・北・海外の民衆、とりわけキャンドル革命により政権交代を実現した韓国民衆の平和と統一への闘いにある。

後続交渉では、国連軍司令部の解体や在韓米軍の撤収または何らかの地位変更問題などもまな板の上にのらざるを得ないと思われるが、私たち日本の民衆は、そのことが日米安保体制に与える影響をはじめ、日本と東アジアの平和にとってきわめて大きな意味を持つものであることを確認しつつ、皆さんの闘いを支持し、連帯していくものである。

 

朝鮮半島の歴史的転換と安倍政権

 

 南北首脳会談と朝米首脳会談、さらに朝中首脳会談など今年に入って以降の朝鮮半島問題をめぐる対話局面の中で一人蚊帳の外に置かれてきたのが日本の安倍政権である。

安倍政権は、昨年までの朝鮮半島をめぐる「戦争危機」の高まりの中で、トランプ米政権が唱えていた軍事力行使を含む「すべての選択肢」をいち早く支持し、朝鮮に対する「最大限の圧力」を一つ覚えのように繰り返しながら、朝鮮半島の緊張を煽り、それを最大限に利用して「戦争のできる国」作りを推し進めてきた。

安保法制(戦争法)に基づき自衛隊の米軍への戦争協力拡大、韓米-日米がリンクした事実上の日韓米合同軍事演習の推進、ミサイル発射装置と用地取得費別で2基で4,600億余円もの陸上配備型イージスミサイルシステム(イージスアショア)の導入推進、先制攻撃のための「敵基地攻撃能力(長距離巡航ミサイルなど)」の導入など米国からの高額兵器購入をはじめとした大軍拡政策、さらに「共謀罪」の強行成立などによる治安管理体制の強化を推し進め、憲法9条の改悪にまで手を付けようとしている。さらに「北朝鮮の脅威」を煽りながら、全国の自治体を巻き込み戦時動員さながらのミサイル防空演習に人びとを動員するなどしてきた。

また「北朝鮮制裁」の名のもとに、高校無償化から唯一朝鮮学校を排除するなどの差別排外主義政策を推し進め、そのことがヘイトスピーチなどを拡散する温床となっている。

 今年に入り平昌冬季オリンピックを契機とした対話局面に入っても、「微笑外交に騙されるな」「最大限の圧力を」と唱え続け、韓米合同軍事演習が延期となるや「これまで通りの規模で再開すべき」などと内政干渉発言すら行い、対話局面に冷水を浴びせることに躍起となってきた。

 427南北首脳会談、612朝米首脳会談が実現の見通しとなると、日本人拉致問題を政治利用し、文在寅大統領、トランプ大統領に「口利き」を依頼して回った。だが、それは自ら何らの方策も持たず、他国頼みの姿勢が明らかになっただけである。

いよいよ朝米首脳会談が実現すると、こんどは一転して日朝首脳会談を模索するポーズをとりはじめたが、依然として朝鮮敵視政策に変わりはない。

それを端的に示しているのが、朝米首脳会談が行われている最中の612日午後120分に種子島宇宙センターから対朝鮮を主目的とした軍事偵察衛星を打ち上げていることである。またイージスアショアの配備予定地とされる秋田・山口への説明も6月に入って行ない、朝米首脳会談後の6月末、小野寺防衛相が現地に出向く熱心さである。また平和の流れに逆行し、沖縄辺野古への米軍新基地建設で8月には埋立てのための土砂投入を予定し、さらにオスプレイの全国的配備まで行おうとしている。どこまでも軍拡と「戦争のできる国」をめざしているのである。

628日には、関西空港税関支署が修学旅行で祖国・朝鮮訪問を行った神戸朝鮮学校生徒のお土産品のほとんどを没収するという暴挙も行っている(これに抗議する緊急抗議署名は約1週間で7,600余の団体・個人に及んだ)

 

朝鮮半島の平和への動きと日朝国交正常化問題

 

安倍政権は、これまで拉致問題を日朝交渉の入口としてすべての上に置き、①拉致問題は日本の最重要課題、②拉致問題の解決なくして国交正常化なし、③拉致被害者全員が生きて帰ってくること-などを掲げてきた。そして、これが朝鮮敵視政策を包み込む世論の厚い壁を生み出してきたことも事実である。今回、安倍政権が「日朝首脳会談」を模索するポーズ取り始めているものの、「拉致問題解決に資する」のが前提だとしている。

しかし、そのこと自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題を含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因である。

日朝国交正常化の基本は、いうまでもなくかつて日本が朝鮮侵略・植民地支配をおこなった加害の歴史に対する反省の上に、これを誠意をもって清算することである。そもそも朝鮮半島の南北分断にかこつけて朝鮮への過去清算を避け、国交すら持ってこなかったこと自体が異常なことである。

拉致問題について言うなら、朝鮮側は、20029月の小泉首相の訪朝時に金正日国防委員長が謝罪し、当時日本政府が認定していた拉致被害者13名のうち4人生存、8人死亡、1人未入国と回答、認定外の1人の生存を通知し、生存者5人の帰国が実現した経過がある。その後、2014年の日朝ストックホルム合意を受け、朝鮮側が拉致を含む包括的な在留日本人の調査を実施、拉致関連ではほぼ2002年時点と変わらない調査結果から、日本側が報告の受取りを事実上拒否しているという(朝日国交正常化交渉担当大使・宋日昊氏)。 

「死亡」とされた人の家族が「生きて返せ」という感情を持つことは分からないではないが、政府が家族感情に乗っかり繰り返すのは外交ではなく、家族を利用したパフォーマンス、政権浮揚のための政治利用以外の何ものでもない。日朝国交正常化を進める中でこそ拉致問題の解決も見出せるのであり、拉致被害者家族に応えることでもあるのだ。

私たちは、427板門店宣言と612朝米共同声明で確認された朝鮮半島の平和体制構築と完全な非核化の道を支持し、日本政府が、「北朝鮮の脅威」を口実に進めてきた軍拡政策を直ちに中止すること。今こそ日朝ピョンヤン宣言を基礎として、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化交渉を速やかに再開することを強く要求して闘っていくものである。

 日本側発題② 山元一英

朝鮮戦争休戦65周年・東アジアに平和を!7・27キャンドル行動

                   山元一英・日韓平和連帯共同代表

1. 4月27日南北首脳会談、6月12日米朝首脳会談の意義。

 

米ソの冷戦体制が崩壊し、最後の冷戦構造にあった朝鮮半島の南北分断、新たな戦争の脅威であった米朝対立が解消し、東アジアに平和体制が構築される情勢が生まれようとしています。南北分断から南北の平和統一へ、朝鮮戦争・休戦協定から戦争終結・平和協定へと平和の流れが、戦後世界史の大転換を期する出来事として、今私たちの前で起こっているのです。

この様な大きな成果をもたらせたのは、日本では朝鮮への制裁・圧力が功を奏したとの評価がなされていますが、決してそうではありません。一昨年の韓国におけるキャンドル革命は、朝鮮敵視政策を進める朴槿恵大統領を弾劾し、南北融和・「太陽政策」をとる文ジェイン大統領を誕生させました。そして今年に入り、平昌冬季オリンピックでの南北融和の前進、4・27南北首脳会談の成功を経て、6・12米朝首脳会談の開催へとつなげました。韓国キャンドル革命を成し遂げた民衆及び文ジェイン政権が果たした役割こそが、評価されなければなりません。

4・27「板門店宣言」では、朝鮮半島の非核化、朝鮮戦争の終結、南北相互訪問、共同連絡事務所の開設、離散家族対面の再開、敵対行為の中止等で合意されました。同じ民族の分断に終止符を打つべく、南北の平和統一の道が切り開かれました。とりわけ東北アジアの平和勢力にとっては、朝鮮戦争の終結と軍事的緊張の根源となる敵対行為(米韓合同軍事演習)の全面中止は、戦争ではなく平和を築くうえでの大きな合意事項といえます。

そして、史上初の6・12米朝首脳会談が開催され、「共同声明」が発せられました。「共同声明」では、敵対関係を克服(米韓軍事演習の中止)し、新たな米朝関係の確立、持続的で安定した平和体制(朝鮮戦争の終結と平和協定締結)を築く努力、板門店宣言を再確認し、朝鮮半島における完全非核化の努力、米軍兵士の遺骨の収集の四点で合意されました。

その後、南北では6月14日「南北将軍級軍事会談」、16日「南北体育会談」、22日「南北赤十字会談」が持たれ、民族の和解と団結、平和と統一に向けた取り組みが進められています。また、米国は6月19日「8月米韓合同軍事演習」の中止を決定、トランプ大統領は20日「朝鮮戦争戦死者遺骨200体の返還を受けた」ことを明らかにしました。また同日朝鮮は、「西海衛星発射場(ミサイルエンジン試験場)」を廃棄することを表明しました。このように、南北、米朝間の対話は着実に進展しており、日本での報道が皆無なのが心配の種です。

 

2. これからの、日本と朝鮮半島との関係をどうするのか。

 

  中国、朝鮮・韓国、日本は、紀元前の時代からの歴史を刻み、相互の文化・交流を行ってきました。しかし、近代日本は、世界の帝国主義陣営に組し、アジア諸国を植民地化とする軍国日本となりました。朝鮮、台湾を植民地化し、中国に満州国をでっちあげ、皇国臣民を強制し、悲惨な戦争に駆り出しました。この戦争での犠牲者は、アジアでは2000万人以上、日本人も320万人といわれています。敗戦後日本の民主化は、米国の反共政策に従い、朝鮮戦争を契機に自衛隊の発足、憲法・民主主義の形骸化が促され、現在でも、日本軍慰安婦問題、朝鮮学校無償化排除問題、外国人の参政権問題等、民族差別、排外主義を克服すべき課題が山積しています。これらの課題を無視し、朝鮮の核・ミサイルの脅威をあおり、国家間・民族間の不信を助長していては、共生、共存の国際関係を造ることは不可能です。朝鮮による「日本人拉致問題」は大きな問題ですが、2002年の金正日氏と小泉首相との間で交わされた「日朝平壌宣言」に立ち返り、植民地支配の清算、戦後補償と拉致問題の包括的解決に向け、日朝の国交正常化の再開を開始すべきです。

 

3. 今回の会談が日本の労働運動、平和運動に及ぼす影響は?

 

これまで安倍政権や保守勢力は、被爆国日本の「核軍縮の素朴な願い」を利用して、核・ミサイル開発をすすめる朝鮮を「独裁国家」「テロ国家」と宣伝し、多くの国民に「北朝鮮」脅威論を流布してきました。そして、朝鮮の核・ミサイル攻撃から日本を守ると称して、米軍再編強化、自衛隊軍事装備の増強、集団的自衛権行使が出来る戦争法の制定、9条改憲等、日米軍事一体化を推し進めてきました。しかし、「北朝鮮」からすれば、朝鮮戦争から65年経た現在も戦争終結がなされず、朝鮮の国家体制転覆を意図する米韓合同軍事演習が恒例のように続けられ、昨年末には東北アジアでの新たな米朝戦争の危機が、極度に高まりました。今回の南北・米朝首脳会談の成功は、朝鮮戦争の終結と休戦協定を平和協定へと転換させ、世界最後の冷戦体制である朝鮮半島に平和をもたらす可能性を切り開きました。私たちは、米朝首脳会談の共同声明に述べられた「米国と朝鮮の新たな関係樹立や朝鮮半島の持続的で強固な平和体制の構築」を断固支持し、東北アジアの平和構築に奮闘することが、日本の平和にとって重要であることを自覚しなければなりません。

ところで日本では、南北・米朝会談での「朝鮮半島の非核化」を「北朝鮮の非核化」に矮小化し、平和構築に水を差す論調が多くみられます。世界から核兵器を根絶する課題は、すべての核保有国に課せられた課題です。朝鮮半島の非核化は、当然にも最大の核保有国である米国の核兵器削減や、韓国に配備されている中距離弾道ミサイル問題にも波及するものです。日本のプルトニュウム保有問題も、無関係とは言えません。朝鮮半島の非核化問題を、米国、中国、ロシアの核軍縮へと波及させなければなりません。

この様に、南北関係の平和統一の前進、米朝関係の改善による朝鮮戦争の終結は、また米韓合同軍事演習の完全なる廃止が実現するならば、沖縄の在日米軍基地強化の必要性も、日米軍事同盟と化した安保条約も、その存在理由の根拠を弱体化するに違いありません。日本における反戦平和運動の前進にとっても、朝鮮半島の平和構築と日朝国交正常化の取り組みは重要な課題となっています。

 

4.このような認識に立ち私たちは7月27日、「朝鮮戦争休戦65周年、東アジアに平和を!7・27キャンドル行動」を、大阪靭公園に1500名が結集し、平和「PEACE」の人文字を完成させ御堂筋デモを行い、街行く人々に朝鮮戦争の終結、平和協定締結を訴えました。9月18日には、日朝国交正常化と9条改憲阻止を掲げ、安倍政権打倒に向けた集会を準備する予定です。今こそ「コリア国際平和フォーラム」国際連帯が重要な時はありません。ともに東アジアの平和体制確立に向け頑張ろう!

 特別報告 森本孝子

朝鮮学校差別に抗して

森本孝子・「高校無償化」からの朝鮮学校排除な反対する連絡会事務局

(1) 朝鮮学校創設からの不屈の闘い

 日本の植民地支配から解放され、朝鮮に帰ることを期待して、在日コリアンたちは各地に朝鮮語を学ぶ国語教習所を設立した。長い間の日本での生活で、母国語を話せない子どもたちに母国に帰って困らないように言葉を教える目的で建てられたものが、やがて学校として整って行ったのが朝鮮学校だ。私が住んでいる荒川区には東京で最も大きな朝鮮第1幼初中級学校がある。その正門の所にある松の木の杭は、学校創設時の1世たちの思いがこもったものだ。当時は「金のあるものは金を、知恵のあるものは知恵を、力のあるものは力を」とそれぞれが持っているものを出しあいながら、子どもたちに学びの場を手作りで作っていった。大きな道具がない中で、校舎が地震などの災害にあった時でも揺るがないようにと、地中深く、松の木の杭が打ち込まれた。この杭は第1回目の校舎建て替えの時には出てこなかったほど、深く深く、その愛の深さを象徴するように打ち込まれていた。しかし、各地に数々の朝鮮学校が作られていく中で、1948年、朝鮮学校に「閉鎖令」が出されるようになった。この閉鎖令によって、各地域では朝鮮学校を守るための闘いが展開された。西日本では兵庫や大阪を中心にした非暴力の大きな運動が展開されたが、その中で日本では戦後初めて「戒厳令」が発せられ、アメリカ軍と日本政府による弾圧の中で、一人の少年が射殺されると言う4・24事件が起きている。ちょうどこの年には、韓国済州島で4・3事件が起きていた。

東京では、「東京都立朝鮮人学校」が設立され、朝鮮学校は東京都の管轄下に入った。この学校には日本人教師が派遣され、朝鮮人生徒たちを教えた。その中に、給料が良くなるからと言う理由で赴任した、梶井陟がいた。梶井は生徒たちから朝鮮語の生徒名が読めないと嘲笑され、生徒と心を通わせるために朝鮮語を学び、やがては朝鮮語の辞典も編むほど、朝鮮の子どもたちの教育に打ち込んだ。梶井の書いた経験談が本になり、一時絶版になったが、田中宏先生は今こそこの本が必要だと出版元の岩波書店にかけあい、再出版となった。

 朝鮮学校が学校として認められるために、長い間の闘いが展開された。通学用の定期券獲得や、高校体育大会への参加、大学受験資格獲得など、闘いなくしては得られなかった。民衆の力が大きく動いた東京都知事選で選出された美濃部都知事は、反対する人々が多い中、朝鮮大学を認可し、そのあと各地方自治体が、各地の朝鮮学校を認可して補助金を支給するようになった。今の日本からは考えられないような時代だった。

 

(2) 朝鮮学校無償化排除と差別の現状

 2010年民主党政権は、長年留保していた国連社会権規約の後期中等教育の無償化に踏み切り、留保を解除した。「高校無償化法」は全ての学ぶ意欲にある高校生に、経済的負担をかけないように政府が公立学校生は無償に、それ以外の学生には支援金を支給すると言うものだった。画期的だったのは、対象校に外国人学校を含めたことだったが、民主党政権内部から「拉致問題に進展がない中で朝鮮学校を無償化することは国民の理解が得られないのでは。」という異議がでて、朝鮮学校は無償化適用するかどうか、審査することになった。 

文科省は対象校を3分類し、国交がある国の学校は(イ)国交がなくても国際基準に合っている学校は(ロ)として(イ)(ロ)は無条件で支援金支給、朝鮮学校は(ハ)に分類され、審査会が重ねられた。当時野党だった自民党は、のちに文科大臣になる下村博文が、審査に通りそうとなった時に「(ハ)」の条項を削除するという案を提案し、実際に政権交代で自民党が政権を取ると、安倍政権は最初の政策として、朝鮮学校無償化不適用を通知し、(ハ)の項目を削除し、永遠に申請できないようにした。すでに外国人学校43校が無償化法による支援を受けている中で、朝鮮学校だけが排除され続けている。2013年2月20日のこの日を忘れず、私たちは全国の朝鮮学校支援者に呼び掛けて、朝鮮学校差別反対、無償加即時適用を求める全国運動を行ってきた。

しかし、朝鮮学校差別は無償化排除にとどまらなかった。各地方自治体が支給している補助金についても奪う攻撃が行われた。当時の東京都の石原知事、大阪の橋下知事を中心に、埼玉や千葉、神奈川など次々に補助金が廃止されていった。東京都は、石原都知事の「調査の結果、廃校になってもやむなし。」と言う指示のもと、朝鮮学校調査委員会を作り、教育内容、経営について結論ありきの調査を行い、結果を公表しホームページに掲載した。それをみて、ヘイト書き込みが続出した。この調査結果は2年以上掲載されていたが一度ページ刷新の理由で削除され、小池知事が誕生すると、即再掲載された。通常は問題になった学校については、校名を伏せて掲載するのに、朝鮮学校だけは名前を公表してさらし者にしてきた。そして、2016年3月29日、自民党の「拉致議連」からの要請で、文科省は、補助金を継続している地方自治体に対して、「補助金支給に関しての留意点」と言う通知を出し、各自治体が自主的に廃止するよう促した。この通知を受けてこれまで支給していた補助金を停止や減額するところが激増した。朝鮮学校は経済的な締め付けや差別にさらされると言う攻撃の中で、不屈の闘いを続けている。

 南北会談が実現し板門店宣言が発表され、米朝会談も実施されて朝鮮統一、平和への動きが加速されている現在にもかかわらず、安倍政権は相変わらずの圧力政策を転換しようとしていない。在日朝鮮人に対する日本独自の制裁は10年以上も継続され、その中には、朝鮮高校生が祖国訪問から帰国したときに持ち帰る土産品も対象になっている。6月28日には、神戸朝鮮高校生が帰国した際に、土産品を全部没収されると言う惨い事件が起きた。翌日に行われたモンダンヨンピル公演ではこの生徒たちが冒頭の素晴らしい演奏とダンスを披露した。モンダンヨンピルの団員や支持者は帰国後、朝鮮学校支援者とともにすぐさま、日本大使館に抗議してくれた。私たち無償化連絡会でも国会議員を通して、経産省・財務省・内閣府に対して抗議声明を提出し、話し合いの場を持った。この抗議声明には、1週間くらいの間に、7600人を超える団体や個人の賛同が寄せられた。しかし、今年2月に起きた朝鮮総連中央本部への銃撃テロについては、日本政府は何の声明も出さず、国会でも全く問題にならなかった。こうした日本の現状はおかしいと、私たちは大手新聞社への社説掲載要請を行い、また、国会議員へのロビー活動も行った。また7月18日には、神奈川県下の朝鮮幼稚園に対して、ヘイト集団だと思われる人たちによって、ガラス窓が破壊される事件が起きている。「ヘイトスピーチ解消法」が成立して2年の日には、在日コリアンが多く居住する川崎市で、ヘイト集団による講演会が企画され、条例や公共施設利用のガイドラインが作られているにも関わらず、市長がそれを認めてしまうと言う事件が起きた。500人以上のカウンターによって集会は中止を余儀なくされたが、そこで、警官が守っていたのはヘイト集団の側だった。海外からも極右政権と称されている安倍政権によって、今、日本社会はかつてのナチスの時代のような状況が起きていると言っても過言ではない。

 

(3) 朝鮮学校支援の動きと今後の展望

 2014年韓国で「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」が結成されて、今年6月に第10次の訪問団が来日し、力強い支援活動を展開してくれている。(この活動については韓国側からの報告があると思う)

同じ年2014年8月には、国連人種差別撤廃委員会が日本政府に対して、「朝鮮学校無償化排除は差別であり、即時適用すること、そして、地方の補助金についても支給するように中央政府が指導すること」という勧告を行った。すでに社会権規約などからも勧告は出ていたが、この勧告は重要勧告4つの中に位置づけられ、しかも補助金についても勧告したことは画期的だった。しかし、日本政府は「国連の人権勧告に従う義務なし」と閣議決定し、無視し続けている。その日本政府は2017年から国連人権理事国に就任し、2020年のオリンピックには人権大国になると宣言している。オリンピック開催地の東京が率先して朝鮮学校差別をしていることはオリンピック憲章違反ではないのか、と私たち支援者は東京都に抗議している。

また、海外在住の日本人やコリアンの方々からの支援の声も届くようになった。カナダ在住の長谷川さん、乗松さんは。朝鮮学校差別に抗議する声明を文科省と政府に提出し、多くのカナダの著名人や市民が賛同署名している。乗松さんは学生たちが毎週金曜日に文科省前で行っている金曜行動にも参加され、この声明を披露してくれた。金曜行動とは、朝鮮大学の学生が企画して、毎週学部ごとに文科省前で抗議行動を継続しているものだ。時には高校生や神奈川や千葉などからも学生や支援者が参加し、毎週金曜日に1時間の抗議行動を行っている。学生たちは自分の言葉で、文科省に向けてなぜ、朝鮮学校だけが排除されるのか、植民地支配の結果としての言語や文化剥奪の歴史を知っているのか、と一人一人が訴える。その姿は多くの参加支援者の心に深い感動を与え続けている。学生が参加できない時には支援者が継続し、すでにその数は300回を超えた。

 また、2014年に全国5か所で国を訴える裁判が提訴され、地裁での判決が出てきている。大阪では画期的と言える、原告勝利を勝ち取った。裁判長は自ら資料を読み込み、学校と民族団体の関係についても歴史的に意味があることと判断し、無償化適用をすべきであると、判決した。しかし、その前後に行われた判決では、広島も東京も敗訴した。裁判長は、国側から提供された公安警察庁の総連に関する資料や、政権寄りの新聞の資料など、明らかに偏った資料を裁量し、原告敗訴とした。さらに愛知でも敗訴判決が出された。福岡だけはまだ地裁判決が出ていないが、9月20日に結審する。そして4か所ではそれぞれ高裁での審理が進み、9月には大阪の、10月には東京の高裁判決が出る予定だ。

朝鮮学校への不当な差別を訴え多くの支援者を得るために、私たちはあちこちの集会でアピールしたり、各種団体の広報に記事を書いたりしてきたが、何と言っても今年初めからの南北会談や朝米会談の影響が表れてきたのか、裁判の報告集会に国会議員が複数参加して発言したり、朝鮮中高級学校を地方議員含めて10人以上の議員が参加したりと言う状況が生まれてきている。各地域での街頭宣伝にも議員が参加するような報告もある。朝鮮学校無償化排除、補助金廃止の攻撃は、日本の植民地支配、侵略戦争の歴史を否定し、新たな戦争国家へと進む攻撃の核になる問題だ。文科省との交渉では、「なぜ、日本の学校に行かないのか、そうすれば多額の援助が受けられるではないか」と平然と発言する官僚の不勉強に愕然とする。植民地支配から引き続く日本への同化政策に何の反省もない。私たちは、安倍政権のこうした攻撃に対抗し、朝鮮学校こそ、日本で守るべき学校であることを確信し、今後はもっと支持者を拡大できるよう、韓国での支援に力をいただきながら頑張っていきたいと思う。

●【韓国訪問報告④】無償化差別反対ソウル金曜行動に参加

森本氏「怒りと恥と嘆かわしさを感じる」

ソウル第180回金曜行動、安倍政権糾弾1110人国際宣言発表(全文)

         韓国インターネットニュースサイト「統一ニュース」から

             原文 http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=125811

 

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1948年には、日本政府が在日同胞の民族教育を大々的に弾圧し、ついに少年を死亡させた「阪神教育闘争」が発生して70年が過ぎた今日も、日本政府の在日同胞弾圧は続いている。 "

 

国内はもちろん、海外同胞まで第1次として1110人が署名した「在日同胞と朝鮮学校を弾圧する安倍政権糾弾国際宣言」が10日昼12時、ソウル栗谷路日本大使館前で「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」(市民の会)が開催した「第180回金曜行動」で記者会見形式で発表された。

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参加者は、チョンヨンイ全国女性農民会事務総長が朗読した「在日同胞と朝鮮学校を弾圧する日本政府を糾弾する」というタイトルの国際宣言で「植民地支配に対する謝罪はおろか、在日同胞と朝鮮学校を露骨に弾圧する日本政府を強く糾弾する」と4つの要求事項を発表した。

 

△日本政府は、植民地支配を謝罪せよ! △対北敵対政策と独自制裁即刻撤回せよ! △在日同胞に対する弾圧を即刻中断せよ! △朝鮮学校にも高校無償化制度を適用せよ!

 

司会を務めたチョウォンホ市民の会企画委員長は「国際宣言に参加された方は、合計1110人である。ここに、日本、米国、ドイツ、カナダ、オーストラリアにいる同胞が心を合わせた」と紹介し、「2次、3次ずっと続く予定だ」と明らかにした。

 

市民の会共同代表チョンテヒョ牧師は開会辞で「ブラジル学校まで支援するのに、私たち朝鮮学校の子どもたちだけ高校無償を許していないことについて、子どもたちに正当に高校無償化を適用しろという話だ」とし「日本が高校無償化政策を行うまで、そしてまた、日本が植民地政策を謝罪するまで。そして、これ以上ヘイトスピーチや、これ以上多くの日本に行っている人が虐待されず糾弾されないような人間らしい世の中に生きることができるまで、私たちは一緒にする」と述べた。

 

 

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森本孝子高校無償化連絡会(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)事務局員は「この場に今立っていながら、非常に恥ずかしい。それは、日本政府が過去の植民地時代に対する謝罪も、反省どころか、まだ在日コリアンの方々に差別政策をとっているからだ」と話し始めた後、「すでに高校無償化が8年間になったにもかかわらず、外国人学校43校があるにもかかわらず、ただ朝鮮学校だけが除外されている。私は本当にこのような排他的で反植民地的なこのような行動に怒りと恥と嘆かわしさを感じる」と心境を述べた。

 

この日、第180回金曜行動には8.15行事に出席するため訪韓した日韓民衆連帯全国ネットワーク渡辺健樹代表などが席を共にし、加藤正姫氏が通訳をおこなった。

 

森本事務局員は「日本の文部科学省の前でも金曜行動が行なわれていて、午後4時から1時間にわたって行なわれる。ここでは、朝鮮大学校の学生、朝鮮学校の高校生、日本人の支援者が参加していますが、なんと300回を超えた」と紹介し、「国連の人種差別撤廃委員会ですでに日本政府は、差別を是正するよう勧告を受けている」と指摘し、「差別政策を進める安倍政権が日朝協議をするというが、そのような会談を行う資格もない。安倍はすぐに退陣せよ」と叫んだ。

 

1930年代曽祖父の世代が済州島から日本に渡って定着した、在日同胞梁デリュン氏は「在日同胞3世だが、上手でなくてもこのように民族の言葉を話すことができるのはなぜなのか」と反問し、「日本には幼稚園から大学まで在日同胞学校がある。朝鮮総連の学校がある。私は幼稚園から大学まで通ったので、これくらい、話ができる」と述べた。

 

梁デリュン氏は、「今の時代は多く変化しているが、どのように新しい時代、新しい歴史の流れに合わせて、私たちの民族の財産として、北東アジアの新たな歴史に合わせて、朝鮮学校を見なければならないかということだ」とし「今後、弾圧、差別がなくなって、より良い世界が作成されるまで共に力合わせていこうと思う」と語った。

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記者会見を終えた代表たちは、国際宣言を日本大使館側に伝達しようとしたが、警察が防げて伝達できなかった。日本大使館側は事前協議がなかったという点を挙げて受付を拒否した。記者会見の参加者たちは「日本大使出てこい」などを叫び、次回は、事前協議を経て、伝達するとして締めくくった。

 

先に、チョンテヒョ共同代表は、開会辞において「私たちは、三回日本大使館に、私たちの署名を受けることと、私たちが目的とするところを伝えたが、受けなかった。入れなかった。そして郵便でしろというので、郵便でしたにもかかわらず、まだ一度も答えを聞いたことがない」とし「今日も私たちは伝達する。そして継続する」と述べた。

 

【在日同胞と朝鮮学校を弾圧する安倍政権糾弾国際宣言(全文)] 

 

 在日同胞と朝鮮学校を弾圧する日本政府を糾弾する

 

1948年、日本政府が在日同胞の民族教育を大々的に弾圧し、ついに少年を死亡させた「阪神教育闘争」が発生して70年が過ぎた今日も、日本政府の在日同胞弾圧は続いている。

 

日本政府は、国内のすべての高校に適用する「高校無償化」制度から唯一、朝鮮学校だけを排除し、平等に教育を受ける権利がある子どもを対象に、差別的措置を強行した。それに応じて、いくつかの自治体は、これまで支給した教育補助金さえ中断し、初級、中級学校まで財政的圧力をかけている。

 

また、日本政府が課した対朝鮮独自制裁のために、在日同胞は北側にいる家族、親戚とまっとうな往来、物資交換さえ遮断される被害を被っている。この間、北に修学旅行に行ってきた朝鮮学校高級部の子どもたちの修学旅行のお土産を日本の税関が全部押収した事態が発生した。禁止品目や危険物ではなく、個人の物品も没収していく日本政府の反人権的行動に驚愕を禁じえない。

 

朝鮮学校は日本の植民地支配時代、強制的に日本に連れて行かれ定着するようになった私たちの同胞が「朝鮮人は、朝鮮語を学ばなければならない」という当然の道理で設立した民族教育機関であり、在日同胞は、日本政府からの保護を受ける権利がある日本社会の構成員である。

 

しかし、日本政府が加える露骨な差別政策は、右翼団体のヘイトスピーチと在日同胞の建物に対する銃乱射などの衝撃的な暴力行為につながり、在日同胞をヘイトクライムの対象に追いやっている。

 

植民地支配に対する謝罪はおろか、在日同胞と朝鮮学校を露骨に弾圧する日本政府を強く糾弾する。私たちは、同胞の正当な権利のために最後まで連帯して戦っていくことを宣言し、次のように要求する。

 

1.日本政府は、植民地支配を謝罪せよ!

1.言葉だけで日朝関係の改善、日朝首脳会談を云々せず、朝鮮敵対政策と独自制裁を即刻撤回せよ!

1.在日同胞に対する弾圧を即刻中断せよ!

1.朝鮮学校にも高校無償化制度を適用しろ!

 

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*在日同胞と朝鮮学校を弾圧する安倍政権糾弾国際宣言(1-1110人)

                       【翻訳 佐野さん/藤井さん】

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