●【ミニ解説】韓国大統領選結果を見る一視角、私たちの教訓
渡辺健樹
先の韓国大統領選は、周知のように「対北先制攻撃」「在韓米軍のTHAADミサイル追加配備」「韓米日同盟優先」などを唱える保守野党の尹錫悦(ユン・ソギョル)が接戦を制して当選しました。与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)との得票率は、尹錫悦48.56%、李在明47.83%でその差はわずかに0.73%でした。
日本のマスメディアでは殆どこの二人しか取り上げられていませんが、進歩系の諸政党からの大統領候補も奮戦していました。そのなかで前回総選挙(2020年)で6議席を獲得していた正義党・沈相ジョン(シム・サンジョン)は2.37%を獲得しています(議席のある政党のため候補者のTV討論にも参加)。
仮に李・沈両候補が一本化していれば、李の47.83%+沈の2.37%で単純合算はできないものの李の勝利の可能性もあったと言えます。
ただ、これも結果として僅差勝負になったがゆえに言えることで、保守野党はもとより失政続きの共に民主党に対しても批判的な正義党や進歩党(前回総選挙で2議席を失い0議席となった民衆党が改称した)などの少数派の進歩政党が、当初から独自の旗印で独自の闘いを進める方針をとったこと自体は非難されるべきではないでしょう。歴史性や国情の違いもありますし。
とはいえ、この点からも、あらためて日本では自公に対抗する野党共闘・一本化が必要との教訓が導き出せそうです。
*近々、かもめさんによる韓国大統領選の本格分析も掲載予定です。乞うご期待!
韓国聯合ニュースより
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