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カテゴリー「9・17ピョンヤン宣言集会報告」の13件の記事

2022年9月19日 (月)

●9・17日朝ピョンヤン宣言20周年集会に200人(詳報&感想)

UPLANさんの集会全編動画はコチラ↓

 https://www.youtube.com/watch?v=k-dwoV1Wd0I

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                       日韓ネット事務局・尾澤邦子

 9月17日(土)午後、東京の文京区民センターで行われた「9.17日朝ピョンヤン宣言20周年集会『今こそ日朝国交正常化交渉再開を』」に参加しました。

 主催者あいさつは、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の菱山南帆子さん。安倍元首相について「ピョンヤン宣言を無視し、朝鮮との外交などのつながりを持とうとせず、重要課題だと言ってきた拉致問題では何一つ進展はありませんでした。ミサイルの脅威を利用して票をだまし取り、延命してきたにすぎない政権でした。」など、東北アジアの平和とは程遠い行為を行ってきたことを批判。また3年ぶりに韓国に行ったことを報告し「日本は過去の侵略戦争を反省し、繰り返さないと誓った憲法9条を世界に活かしていくことこそが戦争責任だと思う」と話しました。憲法9条を「みっともない憲法」だと言い、改憲に邁進し、また民族差別の政治を行ってきた安倍元首相を国葬になどしてはいけないと強調しました。「国葬反対の世論が盛り上がっている今こそ、市民運動が力を発揮するとき。岸田政権に対し、畳みかけるような運動の継続が必要。軍事費の増額を許さない世論を盛り上げ、内閣を打倒しよう。そのためにも東北アジアの仲間たちとの連帯は不可欠」と訴えると、会場からは「そうだ!」の声と拍手があちこちから起こり、おおいに元気をいただきました。

菱山南帆子さん

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 旧統一教会問題などでいまや大忙しの有田芳生さんが登壇。「拉致問題はなぜ解決しないのか。安倍政権の罪」と題して講演を行いました。
 朝鮮民主主義人民共和国のソンイルホ大使が一昨日出したコメントには、3つの特徴があると話し始めました。「ひとつは『拉致問題は完全に解決した』、これは20年間変わっていない。5人生存、8人死亡を今回も明らかにした。問題が解決つかないのは、日本政府に責任があるという指摘。また日朝ピョンヤン宣言が今でも有効であることを声明で出したことは大事なことだ。日本政府も日朝ピョンヤン宣言は有効だと言っている」と。
 有田さんは「2002年の小泉訪朝は、1年間の水面下での極秘交渉があって実現した。しかし拉致を認めようとしないキムジョンイル総書記の態度に対し、これでは日朝ピョンヤン宣言も締結できないと、日本側の総力で説得して、宣言を発表することができた。同行した安倍晋三官房副長官の手柄だなどという人がいるが、それは全くのデタラメだ。2012年の第2時安倍政権発足の時、安倍さんは拉致問題の『完全解決』を約束したが、何も成果がなかった。何が問題かといえば、外務省を信用しなかった。小泉訪朝を準備した歴史、教訓、成果から学ぼうとせずに、官邸外交にシフトした。経産省と警察の幹部を重用して外交をやらせた。そこで失敗した。北朝鮮側は2018年には、日朝交渉再開のための条件を提示している。日本における差別政策を是正すること、制裁の解除など。2017年の国連総会で安倍晋三さんは『北朝鮮に対しては圧力しかない』と演説した。また河野太郎さんは『北朝鮮と断行しよう』などと言った。それが決定的だった。以降相手にされない。救う会が方針を決めて、家族会が容認し、それを政府が聞かざるを得ないというこの構造を崩さないと日朝交渉は進まない。『全ての被害者の即時一括帰国』なんてありえない。それを世論の力で崩していかないといけない」と話しました。とても説得力のあるお話しで、よくわかりました。

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有田芳生さん(上)と岡本厚さん(下)

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 休憩を挟み、「世界」元編集長の岡本厚さんが、「『日朝平壌宣言』20年とウクライナ戦争後の東アジア」と題して、講演を行いました。
 日朝平壌宣言は第1項目で、「国交正常化交渉を再開する」とうたっています。また2項目では、「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」としています。岡本さんは「総理大臣が国交のない国に自ら乗り込み、それまでの関係を一挙に変えようとした画期的な行動」だと評価しました。しかし、なぜ20年間動かなかったのかといえば、安倍さんの歴史修正主義的な姿勢が大きな要因だと話しました。不誠実であったのはアメリカや日本で、「北朝鮮は崩壊する」という思い込みを持っていたのではないか、北朝鮮に対する情報が誤っていたのではないかと考えざるを得ない、教育レベルはとても高い国だと言っていました。
 北朝鮮はなぜ核開発を進めるのかについては、「米韓軍事演習の恐怖、爆撃の恐怖が原点」と話していました。ウクライナ戦争の教訓は「戦争を起こしてはいけない」ということだと。
 これから何を進めるべきかについては、「日朝平壌宣言」の精神に戻ることと話していました。確かにそうだと思います。そして「今こそ日朝国交正常化交渉」の再開が必要だと思います。司会者から、ぜひおうちに帰って「日朝平壌宣言」を読み直してくださいと言われました。

集会は最後に、安倍国葬に反対する実行委員会から高田健さん、沖縄の玉城デニー知事再選勝利後の闘いについて沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村辰彦さん、朝鮮学校「無償化」排除に反対する連絡会から森本孝子さんからのアピールを受けました。

会場は200人の参加で、みな熱心に講師の話に聞き入っていました。以前なら、終わってからの一杯、交流会を楽しみにしていましたが、まだコロナの影響もあり、みなまっすぐ帰りました。(了)

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 高田健さん                   木村辰彦さん

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 森本孝子さん                  鈴木敏夫さん

 

日朝ピョンヤン宣言20周年集会呼びかけ
-今こそ日朝国交正常化交渉の再開を!-

今年の9月17日は、日朝国交正常化の早期実現をめざすことで合意した「日朝平壌宣言
」から20年を迎えます。かつて日本が行った侵略・植民地支配によって多大な被害を与
えた朝鮮民主主義人民共和国との間で未だ国交すらないこと自体異常なことです。
私たちは不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化のための交渉を速やかに再開す
ることを求めます。

 停戦状態から朝鮮戦争の終結へ

朝鮮半島が、日本からの解放と同時に南北に分断されてから今年で77年。南北分断に起
因する朝鮮戦争の停戦協定からも69年が経過しましたが、いまだ戦争は終結していませ
ん。これこそが朝鮮半島の「危機」の根源です。

2018年の南北首脳による板門店宣言、史上初の米朝シンガポール首脳会談は、朝鮮戦争
の終結、朝鮮半島の平和体制と完全な非核化へ向かう歴史的な可能性をもたらしました
が、米国の引き続く強硬政策、韓国の政権交代による米韓合同軍事演習の拡大など再び
緊張激化の時代に入りました。朝鮮側も2018年以来継続してきたICBMの発射実験や核実
験のモラトリアム(猶予)を停止する方向に動いています。

さらに米国はウクライナに対するロシアの軍事侵攻を口実に「東アジアも例外ではない
」として、中国・朝鮮の「脅威」を煽りながら米日韓軍事態勢を強化し、その中で日本
政府は専守防衛から「敵基地攻撃」「敵指揮拠点攻撃」に至る能力の保有や軍事費のGD
P比2%以上へ大軍拡を進めようとしています。

 平和外交こそ日本がとるべき道

日本政府が今とるべき道は、戦争を呼び込むこうした危険な動きではなく、南北・米朝
首脳会談で確認された朝鮮半島の平和・統一と非核化実現のために平和外交で積極的役
割を果たすことだと私たちは確信します。

そして何よりも日朝ピョンヤン宣言を基礎に、不幸な過去を清算し日朝国交正常化交渉
を速やかに再開すべきです。またその中で在日朝鮮人への差別を止め法的地位と人権保
障についても誠実に協議・履行することを求めます。
日朝ピョンヤン宣言20周年集会に結集し、声を挙げていきましょう。p> 

 

【資料】         日朝平壌宣    (日本外務省HPから)
 小泉純一郎日本国総理大臣と金正日朝鮮民主主義人民共和国国防委員長は、2002年9月17日、平壌で出会い会談を行った。
 両首脳は、日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通の認識を確認した。

1.双方は、この宣言に示された精神及び基本原則に従い、国交正常化を早期に実現させるため、あらゆる努力を傾注することとし、そのために2002年10月中に日朝国交正常化交渉を再開することとした。
 双方は、相互の信頼関係に基づき、国交正常化の実現に至る過程においても、日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む強い決意を表明した。

2.日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した。
 双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。
 双方は、国交正常化を実現するにあたっては、1945年8月15日以前に生じた事由に基づく両国及びその国民のすべての財産及び請求権を相互に放棄するとの基本原則に従い、国交正常化交渉においてこれを具体的に協議することとした。
 双方は、在日朝鮮人の地位に関する問題及び文化財の問題については、国交正常化交渉において誠実に協議することとした。

3.双方は、国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認した。また、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。

4.双方は、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認した。
 双方は、この地域の関係各国の間に、相互の信頼に基づく協力関係が構築されることの重要性を確認するとともに、この地域の関係国間の関係が正常化されるにつれ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識を一にした。
 双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。
 朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。

 双方は、安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした。

    日本国 総理大臣       朝鮮民主主義人民共和国 国防委員会委員長
      小泉純一郎                 金 正日

 

2022 9・17日朝ピョンヤン宣言20周年集会 賛同団体⇒個人一覧・50音順 (9/15現在)      

【団体】荒川住民ひろば、原水爆禁止日本協議会(原水協)、強制動員問題解決と過去清算のための共同行動、キリスト者平和ネット、研究所テオリア、「憲法」を愛する女性ネット、憲法を生かす会関東連絡会、在日韓国民主女性会、在日韓国民主統一連合、スペース21、朝鮮学校「無償化」排除に反対する連絡会、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会、日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)、日朝協会、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会、日本平和委員会、ぴ~す・め~る、東アジアの和解と平和ネットワーク、ふぇみん婦人民主クラブ、婦人民主クラブ、部落解放同盟東京都連合会、本郷文化フォーラムワーカーズスクール(HOWS)、許すな!憲法改悪・市民連絡会、【個人】浅井健治、新里倫子、池上仁、石井寛(韓国良心囚を支援する会全国会議事務局長)、石下直子、伊藤英一、井上好子、岩村義雄(神戸国際キリスト教会牧師)、岩本乾治、大谷猛夫、小笠原三枝子、岡田雅宏、奥村律子、尾澤邦子(日韓ネット・ノレの会)、尾澤孝司(日韓ネット)、小田川興(在韓被爆者問題市民会議)、小野信也(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、北川広和(日韓ネット・「日韓分析」編集)、北原れい子、北村小夜、金性済(日本キリスト教協議会[NCC]総幹事)、くじゅうのりこ(東アジアの和解と平和ネットワーク)、倉林浩(郵政ユニオン)、小林和博(日本製鉄元徴用工裁判を支援する会会員)、近藤ゆり子(9条の会・おおがき世話人)、斎藤紀代美、坂本史子(元目黒区議会議員)、佐藤かづ代、佐藤邦也、芝崎眞吾(東水労退職者会)、城山大賢(報正寺住職)、申嘉美、高梨晃嘉(日朝国交正常化をすすめる神奈川県民の会事務局長)、高野孟(ジャーナリスト)、高橋昭子、高橋華絵、竹内宏一(日朝教育・文化交流をすすめる愛知の会)、竹腰英樹(中野協同プロジェクト)、武田隆雄(日本山妙法寺僧侶)、田場祥子、寺尾光身(元理系教員)、土松克典(日韓ネット・HOWS)、西賢一、西惇、蜂巣裕人、原崎澄子。番場明子(ぴ~す・め~る)、平山良平(<ノーモア南京>名古屋の会事務局)、堀純、布施由女、松尾直樹、松田照男、森内慎一郎、森川静子、森本孝子(平和憲法を守る荒川の会代表)、矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動)、山口菊子(「憲法」を愛する女性ネット)、山根敏英、吉原信次、渡辺一夫(韓国良心囚を支援する会全国会議代表)、渡辺健樹(日韓ネット共同代表)、渡辺真哉(比例代表制を求める請願署名)、渡辺多嘉子、渡辺吉男 (匿名希望4名)

 

2021年10月11日 (月)

●9.18日朝ピョンヤン宣言19周年集会に130名

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 9月18日午後、東京・文京区民センターで「9.18日朝ピョンヤン宣言19周年集会-朝鮮戦争の終結と日朝国交正常化交渉の再開を-」が開かれました。朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!市民連帯行動が主催。コロナ禍に加え、台風14号の接近による強い雨の悪コンディションでしたが、130名の人々が参加しました。(この内30名はコロナ禍の定員制約のため、第二会場で実況中継をご覧いただいきました)。
 集会内容は下記の通りですが、途中、第一講演の猿田佐世さんが突然の腹痛のため中断し、第二講演の梅林宏道さんの講演に急きょ切り替え、梅林さん終了後に再び猿田さんが登壇するというハプニングもありましたが、講演や朴金優綺さんの特別報告、各領域からのアピールなど充実した内容となり、来年の日朝ピョンヤン宣言20周年に向けてさらに取り組みを強めることを全体で確認しました。

 ただ、猿田さんの講演の中で、中断前と後半部分で「集会呼びかけ文」や渡辺さんの主催者あいさつで米国批判が多過ぎると執拗に非難され、米韓合同軍事演習も「中止された」と強調してていましたが、朝鮮戦争の終結を目指す立場からは当然であり、米韓合同軍事演習も今年も強行されています。
 猿田さんが候補に挙がったときに、朝鮮問題にあまり理解がなくても他の領域で活動されている方と幅を広げる意味でもコラボしていこうという立場で了解されました、立場や意見が多少異なっても、ゲストとして呼ばれている以上言い方というものもあると思います。
 この点は主催した市民連帯行動事務局の総括会議でも集会に参加された皆さんからは同様の意見が出されました。ただし今後ともこのようなコラボは必要だという点も一致しています。

【集会全体のYouTube動画】
 https://www.youtube.com/watch?v=QmJL1u3kQJI
 この動画はアップしてくれたU-PLANさんが気を利かせて大幅に編集されており、猿田さんの講演途中のハプニングなどもなかったようになっていて、中断前の主催者への非難部分もなくなっています。

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開会  司会 山口菊子(9条壊すな!実行委員会)
主催者挨拶 渡辺健樹(「3.1朝鮮独立運動」日本ネットワーク)
講演①バイデン米政権の東アジア政策
      猿田佐世さん(新外交イニシアティブ[ND]代表・弁護士)40分
講演②米朝対話と日本の課題
      梅林宏道さん(ピースデポ特別顧問・長崎大学客員教授)40分
       <休憩>
韓国からのメッセージビデオ 
[特別報告]国際人権基準からみたコロナ禍の朝鮮学校差別
      朴金優綺さん(在日本朝鮮人人権協会事務局) 20分
アピール
 ①沖縄・辺野古の闘い 木村辰彦さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
 ②アフガニスタン問題 今井高樹さん(日本国際ボランティアセンター[JVC]代表理事)
 ③日韓和解と平和プラットフォーム 金性済さん(日本キリスト教協議会[NCC]総幹事)

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9.18集会主催者あいさつ
                                                                                渡辺健樹
  お集まりの皆さんに主催者あいさつを申し上げます。
 先月、世界の人々はサイゴン陥落以来の米国のアフガニスタン侵略戦争の歴史的敗北を目の当たりにしました。20年にわたり「対テロ報復」の名により行われたこの戦争は、外部勢力によりアフガニスタン内部を無茶苦茶にしただけであり、一体この間どれだけの市民が殺されたのか追及される必要があります。タリバンに様々な問題があるとしても、それも含めアフガニスタンの人々自身が自己決定すべきことであり、外部勢力が軍事力で介入すべきではありません。
 翻(ひるがえ)って朝鮮半島ではどうでしょうか。
 朝鮮半島では、日本からの解放と同時に外部勢力によりもたらされた南北分断から76年、朝鮮戦争の停戦協定からも68年が経過しましたが、いまだ戦争は終結していません。停戦協定で「すべての外国軍隊の撤退」について協議するとされていましたが、米国はそれを無視したままこの地に軍隊を置き続けています。これこそが朝鮮半島の「危機」の根源です。
 2018年の板門店宣言、米朝シンガポール共同声明は、朝鮮戦争の終結と平和体制構築、完全な非核化へ向かう歴史的転機をもたらしましたが、米国の一方的な核放棄要求によりこう着状態のまま推移してきました。
 トランプ政権時代に、朝鮮側は「米国が米朝共同声明の精神に沿い、相応の措置を取れば寧辺の核施設を永久廃棄するなど追加措置を講じてゆく用意がある」と提案しましたが、これに対して米国が行ったことは米韓合同軍事演習の”縮小”のみでした。
 トランプ前政権から代わったバイデン政権は、中国敵視政策を引き継ぎながら、その一方で「対朝鮮政策の見直し」を行い、2018年米朝シンガポール共同声明を継承し「実用的かつ調整されたアプローチで北朝鮮との外交を模索する」としていますが、具体性はまったくありません。それどころか「対北朝鮮戦略」に基づく米韓合同軍事演習を執拗に繰り返しています。朝鮮側が対話を拒否しているのはそのためです。
先日の朝鮮の短距離弾道ミサイル発射実験を非難している米国や日本は、その1時間後に行われた韓国のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射実験に対しては黙認し続けています。
 米朝共同声明で合意された包括的目標は同時的かつ段階的に進められる必要があり、その信頼醸成があってはじめて朝鮮半島の平和体制・非核化も実現可能です。対話を望むなら米韓合同軍事演習の中止、朝鮮戦争の終結と平和協定への転換、制裁緩和など、信頼醸成のため米国から具体的提案がなされるべきなのです。ボールは米国側にあるのです。
 日本では、菅政権は「安倍政治の継承」を掲げ、引き続き中国・朝鮮の「脅威」を煽り、専守防衛の建前すらかなぐり捨てて「敵基地攻撃能力の保有」まで進めています。その中で在日朝鮮人への人権侵害と差別政策もとり続けています。安倍―菅政権はこの間、口を開けば「朝鮮首脳との無条件対話」を繰り返してきましたが、その前提には相変わらずの朝鮮敵視政策と「拉致の解決なくして国交正常化なし」という姿勢が横たわっています。それ自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題の解決も含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因です。過去の清算を基礎とした日朝国交正常化交渉の再開こそ求められているのではないでしょうか。
その菅首相もコロナ対策をはじめ相次ぐ失策で支持率が急落し、事実上の退陣表明をせざるを得なくなりました。10月21日には衆議院議員の任期切れを迎え、必ず衆議院総選挙が行われます。いま自民党は総裁選で菅首相に代わる選挙の顔の「架け替え」にうつつを抜かしていますが、アベ・スガ政権からの脱却のためには政権交代が必要です。私たちは総選挙の結果次の政権が誰になろうと、東北アジアの平和に寄与し、日朝国交正常化交渉の再開を行うよう引き続き迫っていきましょう。

 

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猿田佐世さん

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梅林宏道さん

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朴金優綺さん

 

2021 9.18日朝ピョンヤン宣言19周年集会 賛同団体⇒個人一覧・50音順 (10/4現在)  

荒川住民ひろば、強制動員問題解決と過去清算のための共同行動、キリスト者平和ネット、原水爆禁止日本協議会(原水協)、「憲法」を愛する女性ネット、在日韓国民主女性会、在日韓国民主統一連合(韓統連)、新社会党東京都本部、真宗遺族会「ナヌムの家とハルモニたち」を支援する連絡センター、スペース21、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会、東京朝鮮人強制連行真相調査団、日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)、日朝協会、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会、東アジアの和解と平和ネットワーク、ひょうたん島研究会、ふぇみん婦人民主クラブ、フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)、婦人民主クラブ、平和といのちイグナチオ9条の会、本郷文化フォーラムワーカーズスクール(HOWS)、許すな!憲法改悪・市民連絡会、青柳清美(憲法を生かす会)、秋山淳子(オール埼玉総行動副実行委員長)、安達由起、新里倫子、五十嵐政晴(日本共産党荻川支部)、池上仁、岩本乾治、大下富佐江、大畑龍次(日韓ネット)、小笠原三枝子、尾澤邦子(日韓ネット・ノレの会)、小田川興、小野信也(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、笠原直子、片山光広、加藤正姫(日韓ネット)、北川広和(日韓ネット・「日韓分析」編集)、北原れい子、金性済(日本キリスト教協議会[NCC]総幹事)、くじゅうのりこ(東アジアの平和と和解ネットワーク)、権龍夫、斎木登茂子(カトリック正義と平和協議会)、斎藤紀代美、斎藤義夫(元高校教員)、申嘉美、鈴木敏夫(子どもと教科書全国ネット21事務局長)、高橋華枝、高柳允子、竹腰英樹(中野協同プロジェクト)、橘優子、田場祥子、塚本春雄(「横浜事件」国賠)、寺尾光身(元理系教員)、土松克典(日韓ネット・HOWS)、中地弘志、中塚明(奈良女子大学名誉教授)、西惇、西賢一、丹羽雅代、蜂巣裕人、花村健一、比企敦子(日本キリスト教協議会[NCC]教育部)、平野晶男、藤岡直登(浄土真宗僧侶)、森本孝子(朝鮮学校排除に反対する連絡会共同代表)、矢野秀喜(朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長)、山口菊子(「憲法」を愛する女性ネット)、山下治子、山根敏英、梁大隆(東京朝鮮人強制連行真相調査団)、吉原信次、渡辺一夫(韓国良心囚を支援する会全国会議代表)、渡辺健樹(日韓ネット共同代表)、渡辺多嘉子、渡辺吉男 (匿名希望1団体+2名) 

 

2020年9月20日 (日)

●9.17日朝ピョンヤン宣言18周年集会開く-朝鮮戦争の終結と日朝国交正常化の実現を!

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9月17日夜、東京・文京区民センターで「日朝ピョンヤン宣言18周年集会-朝鮮戦争の終結と日朝国交正常化を」が開かれた。総がかり行動実行委と「3・1朝鮮独立運動」日本ネット(旧100周年キャンペーン)を中心に昨年結成された「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を」市民連帯行動が主催。昨年の集会に400人近くが詰め掛けた会場は、今年はコロナ禍で大幅に制限された定員約100名と、入りきれず第二会場でライブ中継を見ていただいた約50名の計150名が、コロナ禍にもかかわらず駆け付けてくれた。
集会の内容は以下の通り。

司会 菱山南帆子(総がかり行動実行委) 
主催者挨拶 渡辺健樹(「3・1朝鮮独立運動」日本ネット[旧100周年キャンペーン])

●講演 「対米従属の源流-朝鮮戦争と日米安保」
                 布施祐仁さん(ジャーナリスト)

  韓国ビデオメッセージ (韓国・安倍糾弾市民行動)

●特別報告 「生み出され続ける朝鮮学校差別2010-2020」
                 朴金優綺さん(在日本朝鮮人人権協会)
 各アピール
  ①改憲問題 (山口菊子さん 憲法9条を壊すな!実行委) 
  ②辺野古問題 (青木初子さん 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
  ③徴用工問題 (矢野秀喜さん 強制動員問題解決と過去清算のための共同行動)
  ④「慰安婦」問題 (柴洋子さん 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表)
 集会アピール 提案(憲法共同センター)・採択

【集会全体の動画は下記から】
U-PLANさん https://www.youtube.com/watch?v=pi4EsVRJxUQ&t=2s
川島進さん https://www.youtube.com/watch?v=yxt9-C-kRuw
レイバーネットTV  https://youtu.be/fHv7nljHs_o

     【写真】布施祐仁さん(上)と朴金優綺さん(下)
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9.17日朝ピョンヤン宣言18周年集会アピール

朝鮮戦争を終結させ、停戦体制から平和協定へ

   朝鮮半島では、日本からの解放と同時にもたらされた南北分断から今年で75年。朝鮮戦争の停戦協定からも67年が経過しましたが、いまだ戦争は終結していません。これこそが朝鮮半島の「危機」の根源です。
   南北首脳による板門店宣言、史上初の米朝首脳会談は、朝鮮戦争の終結と朝鮮半島の平和体制・非核化へ向かう歴史的転機をもたらしましたが、段階的解決を無視した米国の一方的要求により、こう着状態のまま重大な岐路を迎えています。
   しかし、米朝共同声明で合意された4項目の包括的目標は同時的かつ段階的に進められることが必要であり、その信頼醸成があってはじめて朝鮮半島の平和体制・非核化も実現可能です。
   朝鮮戦争を終結させ、停戦協定を平和協定に転換させることがその核心です。
 これは、辺野古の米軍新基地建設や日米軍事一体化、日本に置かれた「朝鮮国連軍」支援基地の問題などと密接にかかわっています。そして何よりも「北朝鮮の脅威」を煽り、それを口実に改憲・大軍拡と「戦争のできる国」づくりを進め、いまや専守防衛の建前すらかなぐり捨てて「敵基地攻撃能力の保有」まで公言してきた安倍政治とは相いれないものです。

在日朝鮮人差別政策をやめ日朝国交正常化へ

 またこの中で、安倍政権は在日朝鮮人への人権侵害と差別政策をとり続けてきました。朝鮮高校生への「高校授業料無償化」からの除外にとどまらず、昨年10月から始まった「幼保無償化」からも除外するなど、あからさまな差別政策を進めています。
 これらを一刻も早くやめさせる必要があります。
   いま、米国の警官による黒人殺害に端を発して「Black Lives Matter」(黒人の命も大事だ)の抗議のうねりが世界各地に拡散し、植民地主義や奴隷制の上に成り立ってきた米欧のルーツまで問い直す動きになっています。このことは、あらためて朝鮮や中国などアジアと日本の関係をも問うているのではないでしょうか。
   安倍政権は、この間、拉致問題を政治利用し「拉致の解決なくして国交正常化なし」などとしてきましたが、それ自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題の解決も含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因です。
   数々の失政とウソ・詭弁・改ざん・隠蔽で自ら行き詰まり、持病を悪化させて辞任した安倍首相に代わり新たに誕生した新政権が、「安倍政治の継承」を唱えていることはとんでもないことです。
   私たちは、日本政府が、東北アジアの平和のために、南北・米朝首脳会談で確認された朝鮮半島の平和体制構築と完全な非核化実現のために積極的役割を果たし、日朝ピョンヤン宣言を基礎に、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化を速やかにめざすことを強く要求します。

     2020年9月17日 日朝ピョンヤン宣言18周年集会 参加者一同
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【日朝ピョンヤン宣言とは】2002年9月17日、当時の小泉純一郎首相が訪朝し朝鮮の金正日国防委員長と合意したもの。内容は、(1)双方は国交正常化を早期に実現させるため努力を傾注、(2)日本側は過去の植民地支配について痛切な反省と心からのお詫びを表明、(3)双方は国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらない。朝鮮側は日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題が再び起こらないよう適切な処置をとる、(4)双方は北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため互いに協力する。
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 【2020 9.17日朝ピョンヤン宣言18周年集会・賛同団体⇒個人一覧・50音順】  

荒川住民ひろば、外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク埼玉、強制動員問題解決と過去清算のための共同行動、原水爆禁止日本協議会(原水協)、「憲法」を愛する女性ネット、憲法を生かす会関東連絡会、憲法9条壊すな!実行委員会、在日韓国民主統一連合(韓統連)、在日韓国民主統一連合東京本部、新社会党東京都本部、スペース21、全水道東京水道労働組合、戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター(憲法共同センター)、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)、朝鮮学校「無償化」排除に反対する連絡会、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会、朝鮮・韓国の女性と連帯する埼玉の会、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会、東京朝鮮人強制連行真相調査団、東京都アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会、日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)、日韓和解と平和プラットフォーム、日朝協会、日朝国交正常化をすすめる神奈川県民の会、日朝友好女性ネットワーク、日本と南北朝鮮の友好を進める会、日本平和委員会、ピースボート、東アジア和解と平和ネットワーク、ひょうたん島研究会、ふぇみん婦人民主クラブ、フォーラム平和・人権・環境、婦人民主クラブ、平和を実現するキリスト者ネット、平和といのち・イグナチオ9条の会、本郷文化フォーラム・ワーカーズスクール(HOWS)、青柳清美、五十嵐政晴(日本共産党員)、池上仁、石井寛(韓国良心囚を支援する会全国会議事務局長)、石谷春日、岩崎富久男、岩本乾治(福祉労働者)、上西創造(キリスト者・九条の会会長)、浦島悦子(フリーライター)、大畑龍次(日韓ネット)、岡田雅宏、尾澤邦子(日韓ネット・ノレの会)、尾澤孝司(日韓ネット)、小田川興(在韓被爆者問題市民会議)、加藤正姫(日韓ネット)、北川広和(日韓ネット・「日韓分析」編集)、北原れい子、金性済(日本キリスト教協議会総幹事)、金梨恵(韓統連東京本部)、くじゅうのりこ(カトリック東京正義と平和委員会)、小池恵子、高史明(作家)、権龍夫、斎藤紀代美(朝鮮学校生徒を守るリボンの会)、斎藤義夫(元高校教員)、佐藤邦也、芝崎眞吾(東水労OB)、白石孝(日韓市民交流を進める希望連帯代表)、鈴木敏夫(子どもと教科書全国ネット21事務局長)、須田稔(立命館大学名誉教授)、高田健(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動共同代表)、高梨晃嘉、高橋信(名古屋三菱・女子勤労挺身隊訴訟を支援する会共同代表)、高橋華枝、田上中、竹腰英樹(中野協同プロジェクト)、武田隆雄(日本山妙法寺僧侶)、田中宏、橘優子、谷口洋子、田場祥子(VAWW RAC)、千葉利江、趙秋子(朝鮮学校と連帯しこども達の教育を考える会)、寺尾光身(元理系教員)、土松克典(日韓ネット・HOWS)、冨田一彦、中地弘志、中塚明(奈良女子大学名誉教授)、中村知明(郵政ユニオン)、成川晃、難波幸矢、西賢一、蜂巣裕人、花村健一(樹花舎)、原崎敏、布施由女(三多摩日朝女性のつどい世話人)、平野晶男、松井幸博(日本AALA常任理事)、松浦賢治、丸山知恵子、森本孝子、八木浩一、安井正和(原水協事務局長)、安川寿之輔(名古屋大学名誉教授)、矢野秀喜(朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長)、山口菊子(「憲法」を愛する女性ネット)、山下治子、山根敏英、梁大隆(東京朝鮮人強制連行真相調査団)、吉田哲四郎、吉原真次、渡辺一夫(韓国良心囚を支援する会全国会議代表)、渡辺健樹(日韓ネット共同代表)、渡辺多嘉子(平和を実現するキリスト者ネット)、渡辺吉男 (匿名希望3名) 

 

2019年9月20日 (金)

●2019 9.17日朝ピョンヤン宣言17周年集会に400人

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 9月17日夜、「日朝ピョンヤン宣言17周年 朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!日朝国交正常化交渉の再開を!」9・17集会が開かれ、会場の東京・文京区民センターは約400人の人びとで埋め尽くされた。集会では和田春樹さん、リ・ビョンフィさん、韓国ゲストのカン・へジョンさんらが日本・朝鮮・韓国のそれぞれの立場から現状認識と問題提起をおこなった。

  Makabe Takashiさんの動画にリンク。
  (前半)https://www.youtube.com/watch?v=zDd5lvicZWU
  (後半)https://www.youtube.com/watch?v=Q9eo8uBV_eU

  【お断り】発言は個人見解・個人の問題提起を含み主催者の見解とイコールではありません。

 司会 山口菊子(憲法9条壊すな!実行委員会)
 主催者あいさつ 福山真劫(総がかり行動実行委員会) (動画前半1:20)
 【発言】
   ●安倍首相と韓国・朝鮮 (11:40)
           和田春樹さん(日朝国交正常化連絡会顧問)
   ●朝鮮民主主義人民共和国側から見た朝鮮半島情勢 (40:00)
       リ・ビョンフィさん(朝鮮大学校教員)
    【映像】 8・14~15ソウル行動の記録 (後半3:00)
   ●日韓関係の現状から考える朝鮮半島の平和と日本(14:20)
       カン・へジョンさん *韓国ゲスト
          (アジアの平和と歴史教育連帯 国際協力委員長/正義記憶連帯 運営委員)
     決議案朗読・採択 (1:00:50)
     閉会あいさつ  渡辺健樹(3.1独立運動100周年キャンペーン) (1:06:30)

  和田春樹さんP1020052_20190927105101      

リ・ビョンフィさんP1020053

カン・ヘジョンさんP1020058

 9・17日朝ピョンヤン宣言17周年集会 決議

  今年の9月17日は、日本の加害の歴史を清算し諸懸案を解決して国交正常化を目指すことを確認した日朝ピョンヤン宣言から17年目となります。宣言で「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ち」(第2項)を表明しました。
  私たちは、日朝ピョンヤン宣言から17年目の今日、あらためて加害の歴史の清算を基礎に日朝国交正常化を速やかに実現すべきことを訴えるものです。

 朝鮮半島における平和への流れを確かなものに

  昨年始まった朝鮮半島の対話への動きは4月の板門店宣言、6月の米朝共同声明へ結実しました。一昨年まで、一触即発の戦争危機さえはらんでいた米朝首脳が歴史上初めて対面し、両首脳の名により包括的な目標が示されたことは画期的です。
  しかし、その後も米国の一方的な「北朝鮮の非核化」要求や米韓合同軍事演習の強行、これに反発する朝鮮の短距離ミサイル発射実験などでこう着状態が続いていますが、このことは66年にも及ぶ停戦状態で蓄積された相互不信を一挙に拭い去ることはできないことを示しています。米朝共同声明の包括的目標は同時的かつ段階的に進められる必要があり、それを通じた信頼醸成があってはじめて朝鮮半島の完全な非核化と平和体制構築も実現可能です。
  紆余曲折はありますがこの歴史の流れは止められないでしょう。
  後続交渉では、朝鮮戦争の終結、停戦協定の平和協定への転換、国連軍司令部の解体や在韓米軍の撤収または何らかの地位変更問題などもまな板の上にのらざるを得ません。これは日本を含む東アジアの平和に密接に関わっています。
  私たちは、朝鮮半島の非核化を含む包括的な平和体制構築を後押しすべきです。

 安倍政権は朝鮮半島の平和への動きを妨害するな

  この間、安倍政権は「北朝鮮の脅威」などとことさら煽り、圧力と制裁を叫び、朝鮮半島の緊張を持続させようと躍起になってきましたが、トランプ米政権が米朝対話に転じ「蚊帳(かや)の外」に置かれるや、拉致問題を政治利用しながら日朝首脳会談を模索するポーズをとり始めています。しかし、朝鮮敵視政策は何ら変わらず、これを利用して軍拡の道を走り続けていることも変わりません。「制裁」の名による在日朝鮮人への人権侵害も後を絶ちません。朝鮮高校だけ「高校無償化」から排除する差別政策をとり続け、新たに10月に予定される「幼保(幼児教育・保育)無償化」から朝鮮学園を排除する動きも顕在化しています。
  他方、形だけでも「前提条件なし」の日朝対話に言及せざるを得なくなった安倍政権は、こんどは対韓バッシングに踏み出しました。昨年10月末、韓国大法院が元徴用工の賠償請求を認めるや、「65年請求権協定で解決済み」「国際法違反」などと声高に叫び、7月には半導体3部品の輸出規制、8月には韓国を「ホワイト国」から除外するなどの対韓報復を進めています。これらは請求権協定によっても「個人請求権は存続する」という従来の政府見解や日本の最高裁判決からも逸脱して行われているものです。
  私たちは、対韓報復の輸出規制を撤回し、徴用工問題の解決を対話で図るよう強く求めます。
  ここで浮き彫りになっているのは、いまだ植民地主義を清算できずにいる日本の姿です。今なお植民地主義を清算せず居直り、改憲・軍事大国化の道をひた走る安倍政治を一刻も早く終わらせることが、これらの状況を打開する一歩です。
  私たちは、日本政府が、南北・米朝首脳会談で確認された朝鮮半島の平和プロセスに積極的役割を果たし、日朝ピョンヤン宣言に基づき、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化に向け交渉を速やかに再開することを強く要求します。

          2019年9月17日 日朝ピョンヤン宣言17周年集会 参加者一同

 

2018年9月22日 (土)

●2018 9・15日朝ピョンヤン宣言16周年集会の報告

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 915日夜、東京・文京区民センターで「日朝ピョンヤン宣言16周年 朝鮮敵視政策を改め日朝国交交渉の再開を!915集会」が開かれた。

 はじめに渡辺健樹さん(日韓ネット共同代表)が主催者挨拶。「南北共同連絡事務所の開設、918南北首脳会談、第2次米朝首脳会談への調整など、朝鮮半島は再び大きく動き出している。こんな中、河野外相は『朝鮮戦争の終戦宣言は時期尚早』などと発言している。日本の南北分断責任や朝鮮戦争に深くかかわってきた歴史を踏まえれば朝鮮戦争を一刻も早く終結させる責任がある。あらためて日朝国交正常化の実現を含め東アジアの平和のため取り組みを強めよう」と提起した。

 

P1010688_998x825_2                           高野孟さん

 朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方 高野孟さんが講演

 続いて高野孟さん(インサイダー編集長、ザ・ジャーナル主幹)が「朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方」と題してメインの講演をおこなった。

 高野さんはパワーポイントを使いながら、まず、6月の米朝首脳会談について「共同声明が短く中身がない」とか「非核化が進んでいない」などとケチをつける人が多いが、これにより「戦争の危険が主、平和の可能性が従という63年に及ぶ関係がついに逆転した」と切り出した。そして政府やメディアの意図的な歪曲も含め、「北朝鮮の非核化」vs.「朝鮮半島の非核化」の基本概念の混乱など、「非核化」についての基本的な誤解が生じているが、国際的にはすべて「朝鮮半島の非核化」とされていること。その上で、①最大の非核化責任は米国にある、②北に核武装を決意させたのは米国、③その後も繰り返し核恫喝を加えてきたことなどを指摘した。

 そして、万が一戦争が起これば膨大な被害が出ることになるが、日本が被爆国でありながら世界最大級の核兵器武装国・米国の傘の下にあり、またプルトニウムを貯め込む潜在的核保有国、米軍の核出撃基地を提供している状況こそ問題視されるべきであり、「東アジア非核地帯」「東アジア安保共同体」の形成をめざすべきだと力説した。

 さらに安倍政権の対朝鮮政策については、圧力一辺倒からトランプが対話に転じると微妙にニュアンスを変え、拉致問題を絡ませて「やっている感」の奇策に走っているだけだと指摘。現実には安倍政権の下では日朝首脳会談など開けないし、安倍政権をさらに追い詰めていく必要があると提起した。【講演の詳細は別掲】

 

 休憩をはさみ、今年811日にソウルで開かれた自主平和統一大行進や南北労働者サッカー大会などに参加した韓青同作成の映像が上映された。

P1010696_1024x768                           朴金優綺さん

朝鮮「制裁」に名を借りた在日朝鮮人への人権侵害の実態 

  -朴金優綺さんが特別報告

 

 続いて「朝鮮『制裁』に名を借りた在日朝鮮人への人権侵害の実態」についての特別報告を朴金優綺さん(パクキム・ウギ、在日本朝鮮人人権協会事務局員)がおこなった。

 朴金さんは、最初に628日に関西空港税関支署が神戸朝鮮高級学校生徒たちの朝鮮への修学旅行のお土産品を没収した事件について報告。税関係官が生徒のカバンをほとんど開けて検査し、お菓子・石鹸・はちみつ・人参茶・クッション・扇子・Tシャツ・化粧水・写真立て・ブックカバー・ポーチ・巾着袋・キーホルダーetc.など没収の生々しい実態を明らかにした。

 その上で、①日本と朝鮮間のヒト・モノ・カネを全面遮断する日本政府の対朝鮮「制裁」の現状、②日本政府による「高校無償化」からの朝鮮学校除外と地方自治体による朝鮮学校への補助金停止などで莫大な被害が及んでおり、事実上の「制裁」としても朝鮮学校差別があると指摘。日本の対朝鮮「制裁」は、①非人道的、②制裁目的との合理的関連性を欠き正当化できない、③旧植民地出身者の永住市民を対象とする点で不必要・不相当、④制裁目的が達成されないまま継続しており異常で、事実上の「制裁」である朝鮮学校差別は、政治的外交的理由に基づき朝鮮学校生徒らの人権を侵害する違法・不当なものだと訴えた。

 そして、非人道的な対朝鮮「制裁」の廃止、国連人種差別撤廃委員会の日本政府への勧告(2018.8.30、人種差別禁止法の制定、ヘイトクライム・ヘイトスピーチなどを撤廃する行動計画策定、朝鮮学校への「高校無償化」適用、朝鮮旅券所持者など一部の在日朝鮮人への再入国許可要件の撤廃etc.)の実現などを目指す必要があることを提起しつつ、最後に、日本政府による対朝鮮「制裁」や朝鮮学校差別は、日本政府自らによる在日朝鮮人へのヘイト行為であること、在日朝鮮人と朝鮮民主主義人民共和国とのつながりを全面的に切ろうとする日本政府に反対する声を共に挙げてくれるよう訴え、報告を締めくくった。

 

 集会は最後に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表の大仲尊さん、許すな!憲法改悪・市民連絡会で総がかり行動共同代表でもある高田健さん、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)共同代表の中原道子さん、在日韓国民主統一連合副議長の宋世一(ソン・セイル)さんから、それぞれの重要な取り組みについてのアピールを受け、「2018 日朝ピョンヤン宣言16周年集会アピール」(下に掲載)を全体で確認して終了した。

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日朝ピョンヤン宣言16周年集会

 

朝鮮半島における平和への流れを確かなものに

 今年に入って始まった朝鮮半島の対話への動きは4月の南北首脳会談、6月の米朝首脳会談へ結実しました。

昨年まで、一触即発の戦争危機さえはらんでいた状況からすれば歓迎すべき大転換です。何より、朝鮮民主主義人民共和国の建国から70年に渡り、砲火を交え銃口を向けあってきた米朝首脳が歴史上初めて対面し、両首脳の名により包括的な目標が示されたことは画期的です。

米政権の一部や日本政府、マスメディアの多くは、もっぱら「北朝鮮の非核化」のみに焦点をあて、一方的にCVID(完全かつ検証可能で後戻りできない非核化)が明記されていないことなどを取り沙汰しています。

しかし、米朝共同声明の4項目は同時的かつ段階的に進められることが必要であり、その信頼醸成があってはじめて「朝鮮半島の完全な非核化」も実現可能です。

後続交渉では、朝鮮戦争の終戦宣言、停戦協定の平和協定への転換、国連軍司令部の解体や在韓米軍の撤収または何らかの地位変更問題なども「まな板」の上にのらざるを得ないでしょう。

私たちは、朝鮮半島の非核化を含む「完全かつ検証可能で後戻りできない平和体制構築」を後押しすべきではないでしょうか。

安倍政権は朝鮮半島の平和への動きを妨害するな

私たちは、この間まったく蚊帳の外で右往左往してきた安倍政権が、拉致問題を政治利用し日朝首脳会談を模索するポーズをとりながら、依然として朝鮮敵視政策をとり続け、これを利用して軍拡の道を走り続けていることを厳しく糾弾します。また「制裁」の名による在日朝鮮人への人権侵害も後を絶ちません。628日には関西空港税関支署が、祖国へ修学旅行した神戸朝鮮高校の生徒たちのお土産品まで没収しています。

安倍首相は、拉致問題を日朝交渉の入り口としてすべての上に置いてきましたが、それ自体が日朝ピョンヤン宣言の歪曲であり、拉致問題も含め日朝関係が一歩も進んでこなかった要因です。

私たちは、日朝ピョンヤン宣言16周年にあたり、日本政府が、南北・米朝首脳会談で確認された朝鮮半島の平和体制構築と完全な非核化実現のために積極的役割を果たし、日朝ピョンヤン宣言に基づき、不幸な過去の清算を基礎とした日朝国交正常化交渉を速やかに再開することを強く要求します。

 2018915日 日朝ピョンヤン宣言16周年集会 参加者一同

 

  【高野孟さん講演要旨】朝鮮和平の新展開と安倍政権の行方

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高野孟さんのご了解を得て、9・15日朝ピョンヤン宣言16周年集会の講演のパワーポイントのファイルをそのまま掲載させていただきました(各ファイルをクリックすると拡大します)。

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2017年9月23日 (土)

【講演詳細】9・16集会 纐纈厚・山口大名誉教授のレジュメから

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日朝ピョンヤン宣言15周年 朝鮮半島と東アジアの平和を求める9・16集会

南北朝鮮の和解と統一を阻むもの

~アメリカの覇権主義と追随者たち~

 

                                  Rep.纐纈厚

                                                                                                                         .朝鮮分断の歴史過程~日本の朝鮮植民地支配を出発点として

 

1)歴史の事実から

 

〇日本敗戦過程のなかで:

「ポツダム宣言」(1945.7.26.)連合国側、特にアメリカの思惑と違い日本受諾拒否(1945.7.27.)を躊躇連合国の日本降伏計画に齟齬。アメリカ、原爆によりソ連を牽制(1945.8.6)ソ連対日宣戦布告(1945.8.8.)アメリカ、二度目原爆投下(1945.8.9.)

 

日本、「国体護持」を条件に降伏受諾(1945.8.10.)日本国内で降伏条件をめぐりクーデタ発生。「聖断」により決着(1945.8.14.)玉音放送(1945.8.15.)この一連の流れのなかで朝鮮分断方針は明示されず

 

〇アメリカによる日本占領計画作成(1945.8.10.-11)

占領計画の完成(1945.8.16.)アメリカの三省委員会(アメリカ陸軍はソ連による朝鮮全土の単独占領の可能性を阻止し、38度線での分断方針を構想

 

⇒何故、38度線なのかに就いては諸説あり

 日清戦争後、朝鮮半島をめぐり緊張関係を高めていた日本とロシアが1896に、38度線を境界線朝鮮分断を画策。同様に1903年にも朝鮮分断交渉を水面下で進め、交渉妥結に至らなかったことも含め、日露戦争が開始(1904)[1]

 日本の大本営が本土決戦に備えて38度線以北を関東軍の管轄とし38度線以南の朝鮮軍を大本営の直轄とした[2]

 

〇朝鮮植民地化政策のなかで:

1910822日、違法性の高い「朝鮮併合条約」により朝鮮の植民地化日本、朝鮮半島を大陸侵攻の橋頭保に

⇒第二次世界大戦終結後:フランスのように占領後、直ぐに独立が不可能であった背景があった。朝鮮臨時政府「大韓民国臨時政府」(中国上海で設立)の動向との関連、日本降伏に伴い機能不全に。日本敗戦(ポツダム宣言受諾)以後朝鮮戦争(1950.6.25.-1953.7.27.休戦協定成立)

 

 

2)戦後史研究から

 

〇分断を志向する米ソの角逐のなかで:

8月6日の広島、9日の長崎への原爆投下により、日本敗北が時間の問題となって以後、占領計画書作成過程の最終段階で米国の戦争指導者たちは、ソ連軍がこのまま進撃すれば朝鮮全土、北海道まで解放占領する勢いに危機感を強め、急遽、国務-陸軍-海軍3省委員会(SWNCC)のジョン・マックロイが2人の若い将校に隣室で朝鮮を分割する地点を見つけるようにと指示

 

⇒8月10日から11日にかけての深夜のことで、作業に与えられた時間は30分、2人は地図を見ながら、「アメリカ側に首都を含めることができる」という理由から、北緯38度線を選択、これが朝鮮において米ソ両軍によって占領されるべき地域として確定され一般命令第1号に含まれた

 

*この2人が30分の間に選んだ線が、36度線あるいは39度線ではなくて38度線だったのかについては以下の事実が参考されたのであろう。①日露両国が、1896年(日清戦争終結の翌年),38度線を境界線として朝鮮を分断する交渉した経緯があり、同様の交渉が再度、1903年(日露戦争の前年)にも行われた[3]

 

〇朝鮮植民地支配との関連性:

⇒日本の大本営が本土決戦に備えて38度線以北を関東軍の管轄とし、38度線以南の朝鮮軍を大本営の直轄としたことから、日本敗北後、関東軍がソ連に、朝鮮軍がアメリカにより武装解除された経緯から、38度線以北を事実上ソ連に、以南を事実上アメリカの支配権下にすえおくことになった[4]

 

⇒38度線提案が出され、38度線条項を含む一般命令が討議されている間にソ連軍は19458月12日朝鮮北部に入り進撃、8月15日には千島攻撃を開始する予定だったが、米軍はまだ沖縄に留まっていた(九州上陸作戦の予定は194511月1日であった)

 

⇒一般命令第1号は、19458月15日マッカーサ元帥に打電され、ソ連にも打電されたが、スターリンは、翌日ソ連軍による北海道北半部占領を提案し米国から拒否されたが、ヤルタ秘密協約遵守の言質を与えられたこととの引き換えに38度線分断を黙認

 

⇒8月15日に日本政府は、天皇の権威でやっと軍部の抵抗を抑え込み、天皇が戦争終結の放送をし、全日本軍に戦闘停止命令を発した。38度線条項を含む一般命令第1号は1945年9月2日、マッカーサ元帥によって発せられた。

 

.今 韓国で何が起きているのか~韓米同盟への見直し求める動き

 

1)韓国国内での新たな動き

 

〇アメリカのためだけの同盟:

Is this an alliance? Get lost with your THAAD!(これが同盟なのか。サードを持って消えろ!)=韓国の人々がアメリカ政府やアメリカ軍基地に向け、口々に叫んでいるスローガン=不平等な韓米関係と従属的な韓米同盟の見直しを希求する切実な声

 

⇒韓国国内では、文在寅大統領の下、「6・15南北共同宣言」への見直しの機運が高まる

 

〇韓米同盟の見直しを迫る:

2000613日から金大中大統領と金正日国防委員長との首脳会談が行われ、「六・一五南北共同宣言」を発表=「自主的解決」による統一及び韓国の「連合制案」と北朝鮮の「連邦制案」の共通性を相互に認め合うこと等を骨子とし、南北朝鮮が自主的平和的統一への方向で共同歩調を採ることを合意

 

2007102日から開始された盧武鉉大統領と金正日国防委員長との首脳会談後に発表された「10・4宣言」も含め、韓国では所謂「6・15時代」を取り戻そうとする運動が活発化=韓国が対米従属路線から脱し、主権を回復する運動とも位置付けられる

 

韓国の主権を回復することが切望され、韓国政府とこれを支える韓国国民が団結して、「6・15南北共同宣言」以来、両国間で検討されていた統一方式の共通性を土台とする統一国家構想の具体化に向けて歩みだす機会との位置づけ

 

 

2)「戦闘なき停戦」の時代をどう捉えるのか

 

〇米朝間の歩み寄りの時代から相互批判・対立の時代へ:

北朝鮮の核開発プログラムの凍結を取り決めた米朝枠組み合意」(1994年10月21日)が成立。2003年に決裂するまで10年近く継続。アメリカ韓国・北朝鮮・中国ロシア日本の六ヵ国から構成された北朝鮮の核開発問題に関し、解決のため関係各国外交当局の局長級担当者が直接協議を行う「六者協議」が、20038月から20073月まで北京を協議場に、合計6(合計9次)開催

 

〇合意や協議が破綻した理由は何か:

六か国間の軋轢の深刻化=日本と韓国及び中国とは、領土問題や歴史問題で相互不信に陥り、アメリカとロシアとはシリア問題等で険悪化し、日本と北朝鮮はミサイル発射実験などで冷却化

 

アメリカの北朝鮮政策の硬直化:である。これに日本も韓国も追随し、加えて中国の北朝鮮への影響力も薄らぎ、ロシアも具体的な手を打てず、傍観者的な立場に

 

〇「戦闘無き停戦」の本質としての〝戦闘なき戦闘〟状態の恒常化:

アメリカは休戦協定(第13d項)違反を侵しているだけでなく、北朝鮮侵攻計画「5015計画」を決定(2016.6.

 

繰り返される米韓軍事合同演習の実態=「戦争のように演習し、演習のように戦争する」事実上の戦争⇒北朝鮮の経済・工業・教育など全ての分野に消耗を強いる目的(今回の演習も北朝鮮で始まった稲の収穫期と合わせた農業・食料生産の削減を意図)

 

アメリカ軍が韓国軍を巻き込んで実施する米韓合同軍事演習は、軍事演習の範疇では捉えきれないもので、事実上〝演習〟という名の戦争である。」(ジョン フェッファー栗原泉他訳〉『アメリカの対北朝鮮・韓国戦略』明石書店、2004年)

 

米軍関係者による恫喝の繰り返し=cf.金正恩がソウルを砲撃すれば、米空軍の核爆撃機による〈クローム・ドーム〉作戦で北朝鮮は地球上から消えてしまうだろう(前米空軍合同参謀本部次長トーマス・マッカーニ予備役中将の発言)

 

 

 

Ⅲ.アメリカの北朝鮮恫喝政策が「脅威」の根源 

 

 

1)アメリカによる「二重の恫喝」

 

〇アメリカによる南北朝鮮同時的恫喝:

北朝鮮には米韓合同軍事演習と核戦略で、韓国には韓米同盟の履行を迫る意味で、アメリカは南北朝鮮を同じ「鳥の籠」に押し込めている

 

韓国の政府も国民も実は強く認識しているが、南北朝鮮分断の固定化が、アメリカの利益に叶うと考えている

 

〇歴史を跨いでの〝植民地支配〟の継続:

戦前期朝鮮は日本による35年間に及ぶ植民地支配を受け、戦後は1951年以降、アメリカによる、事実上の〝植民地支配〟(新植民地)を受け、それを担保するものとして米韓安保・米韓地位協定を締結(日本も同質)

 

「国際内戦」と称される朝鮮戦争は、脱植民地の戦争ではなかったのか、という問いが発せられていることの意味(米ソ冷戦体制は、アジアにおける植民地支配の継続を担保)=朝鮮戦争(1950-53)を〝脱植民地戦争〟と把握する視点が意味するもの

 

〇自主的平和的統一とは、〈復元〉ではなく〈創造〉であること:

休戦協定締結以後、南北朝鮮は1972年の「7・4南北共同声明」で祖国統一の三大原則に合意し、1991年には「南北基本合意書」を取り交わし、南北関係を国家と国家の関係でない統一を志向する関係と規定

 

分断の歴史的性格からして、朝鮮統一とは分断以前の状態へ単に復元することではなく、統一とは朝鮮民族固有の歴史と文化とを踏まえ、新たな国家を創造すること

 

 

2)休戦協定を潰したアメリカ

 

〇最初に休戦協定を潰したのはアメリカ:

休戦協定第13節d項=南北朝鮮が損傷を受けたり、使い古した装備の再配備以外には朝鮮に新しい武器を持ち込むべきではないと規定。事実上、核兵器とミサイルの持ち込みを禁じていた

 

19569月、アメリカのアーサー・W・ラドフォード統合参謀本部議長は、アメリカ政府内部でアメリカの軍備増強として朝鮮に核兵器を持ち込むことになると主張、アイゼンハワー大統領の承認を得た。

 

1957621日、在朝鮮国連司令部軍事休戦委員会の会合でアメリカは北朝鮮代表団に国連軍(UNC)は最早休戦協定第13節d項に対する義務を負わないと表明

 

19581月、W7などの核砲弾が発射可能のMGRI(オネスト・ジョン)、W9/W31、核砲弾発射可能のM65 280mmカノン砲が韓国に配備

 

〇北朝鮮からは平和協定締結への繰り返しの提案[5]

1970年代:朝米間平和協定締結案、1980年代=韓国を含めた米朝韓間三国による平和協定案、1990年代:新しい平和保障体系樹立提案、2007104日、停戦協定関係国が集い、戦争終結を宣言する問題を推進することについての提案、20101111日:朝鮮戦争勃発60年になる年に停戦協定を平和協定に変更するための会談を速やかに開始することについての提案

 

201336日、朝鮮人民軍最高司令部スポークスマン声明=「停戦協定の効力を全面的に白紙化する」と宣言

 

最近における弾道弾迎撃ミサイル・システムであるTHAADミサイルTerminal High Altitude Area Defense missile)の配備に至るまで、アメリカは核兵器やロシア・中国・北朝鮮を対象とした攻撃・迎撃兵器を朝鮮半島および日本を含め地域周辺に大量に持ち込み続ける。

 

〇繰り返される南北朝鮮間の軍事衝突:

真相は定かではないものの、韓国海軍の大型哨戒艦「天安」沈没事件2010326)、北朝鮮人民軍の多連装ロケットBM21北朝鮮名BM11によると思われる砲撃が、韓国領土内の延坪島に向けて発射され、韓国軍も応戦した事件が発生した。こうした南北間の緊張関係が増幅する傾向

 

 

3)アメリカがアジアでの軍事プレゼンスに執着する理由は何か

 

〇親米国家の再生産による世界覇権主義の貫徹:

⇒アジア(韓国・フィリピン・インドネシア等)、ラテンアメリカ(アルゼンチン・チリ・ブラジル等)、中東(イラク・リビア等)の親米軍事独裁政権を支援し、その限界性が露呈されると見るや、表向きには「親米民主政府」、実際上には「民主的独裁」とも呼称し得る政権形成に奔走

 

⇒アメリカからの自立志向を仄めかす親米国家指導者への干渉と恫喝=cf.田中角栄(中国への自立的接近)、小沢一郎・鳩山由紀夫(在日米軍有事駐留論)らへの干渉と失脚を誘導

 

〇アメリカの本音は何処にあるのか:

⇒アメリカ外交の常套手段は分断政策=かつてユーゴスラビアを解体し、続けてチェコスロバキア・中央アフリカ・イラク・シリア・スーダンと事実上の分断による内紛の常態化政策を直接間接に実行

 

1997年成立の「アメリカ新世紀プロジェクト」Project for the New American Century, PNAC)は、アメリカ第一主義を掲げるアメリカの権力集団が、アメリカ主導の朝鮮統一を目途とし、朝鮮半島全域にアメリカの軍事力プレゼンスを展開。アメリカの意向を汲んだ統一朝鮮が、新たな経済収奪対象地域と算定

 

韓米同盟も日米同盟も、南北朝鮮の自主的平和統一の阻害要因。段階的であれ同盟関係の緩和から、さらには解消のプログラムの構築が大胆に検討されるべき

 

 

4)作為された〝脅威論〟の果てに

 

〇〝脅威論〟の実際は、「作為された脅威」であること:

〝脅威〟がアメリカの朝鮮半島における軍事プレゼンスを正当化するために利用されていること、そして、日本では安倍首相の言う「東アジアの安全保障環境が変わった」という言辞によって、集団的自衛権から安保関連法、さらには共謀罪まで次々に法制化されていく外交軍事政策の口実にされていることが、実は平和を希求する人々にとって、本当の脅威であること

 

防禦的抑止力の向上を目的に、北朝鮮は今後もミサイル発射実験を繰り返すことは充分に予測されるが、それはアメリカの具体的な侵攻作戦が発動されない限り、先んじて動くことはあり得ない。

 

日本本土に落下した場合に備える訓練が各地で企画実践されているが、それはある種の政治プロパガンダの一環として地方自治体や住民を巻き込んで、所謂脅威の実態化に懸命。極めて悪質なプロパガンダである。

 

作為された「脅威」が日本や韓国を含め、アジア全域の人々にとっては実際の脅威

 

 

.分断状態の清算と南北統一に向けて~平和実現を阻むものは誰か

 

 

1)繰り返される戦争挑発の背景

 

〇分断固定化の利益構造:

⇒分断の固定化を意図するアメリカの思惑⇒朝鮮半島を不安定化することにより、アジアにおけるアメリカのプレゼンスを堅持し、常時介入路線を正当化する⇒今回のカールビンソンを旗艦とする機動部隊による恫喝行為もその象徴的事例

 

〇米韓合同軍事演習の意図:

米韓両軍は2017年3月1日、北朝鮮の脅威に備えた定例の合同野外機動訓練「フォールイーグル」を開始、昨年の訓練には、米軍約1万7000人、韓国軍30万人以上が参加したが、今回も同程度かそれ以上の規模で実施⇒共和国は臨戦体制化を強いられ、軍事領域以外にも防衛体制が敷かれる(経済・教育などの諸領域に影響)

 

〇日本自衛隊も合同軍事演習に参加:

⇒朝鮮半島の緊張が高まる東アジアで日米韓が合同演習。日本はヘリ空母型護衛艦「いずも」(満載時24000トン、長さ248m)、アメリカは空母カールビンソン(10万トン、長さ333m)(日本は今までより大きな役割を果たす。南シナ海にも、海上自衛隊が最大級の護衛艦「いずも」などを派遣

 

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                いずも                   

Photo_2               カールビンソン

                  

日本とアメリカ、韓国の3カ国は14日から2日間の予定で日韓両国の近海で弾道ミサイル防衛の合同訓練を開始⇒日本もより大きな役割を担う

 

2)米韓合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」

〇演習の実態:

⇒8月21日~31日まで実施:演習には米軍1万7500人、韓国軍5万人が参加、以前は乙支フォーカスレンズ을지 포커스 렌즈Ulchi-Focus Lens)と呼ばれていたが、当時2012年に予定されていた戦時作戦統制権の韓国軍への転換に備えるために2007に改称、韓国軍が主導しそれをアメリカ軍が支援する形で実施[6]

⇒アメリカ軍は北朝鮮が米韓合同軍事演習にあわせて挑発してくる可能性が高いと判断して、今月21日から24日にかけて行われる米韓合同軍事演習の「乙支フリーダムガーディアン」の際に空母2隻を展開

⇒空母2隻に随伴する、イージス巡洋・駆逐艦10隻以上、原子力潜水艦3隻以上、戦闘機160機以上とトマホーク巡航ミサイル100発以上の戦力を保有

 

        <カールビンソン()とロナルド・レーガン>

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.繰り返される共和国への戦争挑発~事実上の戦争の常態化

 

1) 北朝鮮侵攻作戦計画の変容

 

〇在韓米連合軍に何が起きているのか:「5027」から「5015」へ[7]

 

⇒作戦計画「5015」(2016.6.韓米連合司令官兼在韓米軍司令官署名)、韓米安保協議会(SCM)が朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国と略す)の戦略転換に対応して作成した作戦計画で当初は戦時作戦統制権(戦作権)の転換予定に伴う措置、結局は戦作権の転換は2020年代まで延長となったが「5015」はそのまま履行

 

 

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              図をクリックすると拡大します

 

〇)作戦計画「5027」と「5015」の違い:

⇒朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国と略す)の侵攻阻止に集中するのではなく、全面戦争開始前に迅速かつ積極的に北上侵攻作戦を進め、北朝鮮の壊滅を意図する作戦計画⇒北朝鮮は、これに共和国は「7日戦争計画」で対応戦略を準備⇒「5015」は、「5027」と共和国国内の急変事態に対応する「5029」などの総合作戦計画と捉えておくのが合理的

 

⇒韓国国防省は計画で、共和国の核・ミサイル施設に先制攻撃を加える防衛システム「キルチェーン」と、独自の韓国型ミサイル防衛(KAMD)の構築に向けた予算を優先的に配分

 

⇒韓国国防軍は日本自衛隊と同様に日米韓三国軍事同盟の強化路線を敷く

 

 

2)朝鮮半島の平和構築の方途は

 

〇自主的平和的統一のための戦略:

朝鮮民族の主体性を尊重し、外圧・恫喝など軍事的かつ非平和的手段を拒否するなかで、南北朝鮮の融和と友好関係の阻害要因を段階的に除去すること。その意味で以下の金正恩氏の発言の意味を確りと受け止めるべきであろう

 

5000年の悠久の歴史と燦然たる文化を誇る朝鮮民族が、70余年の長きにわたり外部勢力によって分断の苦痛と辛酸をなめているのは、これ以上たえることのできず容認できない民族の恥です。国の分断が持続すればするほどわが同胞がこうむる被害と災難は重なり、朝鮮半島における戦争の危険は増大し、しまいには民族的惨禍をまぬかれないでしよう。国と民族がそれぞれ自己の利益を前面におしだし、きそって発展を指向しているとき、朝鮮民族が北と南にわかれていまなおおたがいに反目し対決しているのは、みずから民族の統一的発展をはばみ、外部勢力に漁夫の利をあたえる自殺行為です。これ以上民族の分断を持続させてはならず、われわれの世代にかならず祖国を統一しなければなりません。[8]*傍線引用者

 

北と南が統一の同伴者としてたがいに尊重し、協力していくためには、相手方を刺激する敵対行為をとりやめなければなりません。相手側にたいする敵対行為は不信と対決を助長し、関係の改善をさまたげる主な障害です。[9]

 

〇南北和解の第一歩を築くために:

大韓民国(韓国)の対米従属政治から脱却し、在韓米軍の撤退を求め、米韓安保廃棄への方途を示すことが不可欠

 

⇒そのためは日本も対米従属・日米同盟強化論・日米安保を段階的解消に向けて取り組む必要性⇒韓米安保・日米安保の段階的解消を通して、南北朝鮮及び日朝関係の戦略的和解の方向性を希求していくことが重要

 

日本の姿勢として、徒にアメリカに追随する姿勢から、主体性を取り戻すことが肝要、日韓・日朝関係改善のためには、朝鮮支配の歴史を見据えなおし、あるべき歴史認識を深めていくことが急務


[1] ブルース・カミングス〔鄭敬謨・林哲・加地永都子訳〕『朝鮮戦争の起源1 1945-1947年  解放と南北分断体制の出現』(明石書店、2012年)、181頁。

[2] 大森実『戦後秘史』第8巻、講談社、1981年、48頁。

[3] ブルース・カミングス前掲書、181頁。

[4] 前掲『戦後秘史8 朝鮮の戦火』、48頁。

 

[5] 『労働新聞』201336日付。以下、北朝鮮の停戦協定への構えについては、高一「朝鮮戦争とその後:北朝鮮からみた停戦協定体制」((成蹊大学アジア太平洋研究センター編刊『アジア太平洋研究』No.39,2014)を参照。

 

[6] 乙支とは高句麗将軍である乙支文徳から命名。

[7] 「東アジアの平和を求め岩国基地強化と韓米合同軍事演習に反対する日韓共同アピール」(基地と平和を考えるフォーラムin岩国 2017.2.18.)では、「きたる3月上旬から4月にかけて韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」・「フォールイーグル」が行われようとしています。昨年(注:2016年)の同演習は、朝鮮民主主義人民共和国に対する先制攻撃と体制破壊をも想定した「作戦計画5015」にもとづいて実際、史上最大規模となりました。このような演習は、朝鮮半島の軍事緊張と戦争危機を極度に高め、東アジアの平和を阻害するものに他なりません。」と記し、「5015」の意図を明確に指摘している。但し、ここで言う「先制攻撃」とは、北朝鮮の核・ミサイル発射の兆候があれば、30分以内に「先制攻撃」するものであって、そうでない場合は必ずしも想定されていない。韓国国防軍の対北朝鮮作戦計画「キルチェーン」(Kill Chain)の基本概念もそうである。そこでは特に米韓合同軍事演習に典型的にみられるように〝誘発〟や〝挑発〟の軍事・宣伝行為が絶えず繰り返されていることは抑えておくべきであろう。

[8] チュチュ思想国際研究所編『金正恩著作集』第二巻、白峰社、201718日刊、188頁。

[9] 同上、194頁。

 

2017年9月17日 (日)

●【速報】9・16日朝ピョンヤン宣言15周年集会開く

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 9月16日夜、東京・文京区民センターに雨の中約150人の人々が結集し、「日朝ピョンヤン宣言15周年 朝鮮半島と東アジアの平和のための9・16集会」が開かれた。

 集会では、渡辺健樹さん(日韓ネット共同代表)が主催者挨拶。

続いて纐纈厚・山口大学名誉教授が登壇し、「南北朝鮮の和解と統一を阻むもの-アメリカの覇権主義と追随者たち」と題して講演。①戦後の朝鮮半島の南北分断が日本の朝鮮植民地支配に起因していること、②韓国内の民衆の闘い、③アメリカの朝鮮恫喝政策が「脅威」の根源、④平和実現を阻むものは誰か、⑤繰り返される朝鮮への戦争挑発、⑥朝鮮半島の平和構築の方途-などについて詳しく話された。【講演の詳細内容は後日掲載】

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                    纐纈厚さん

 休憩をはさみノレの会から、8月に参加した「徴用工像とともに 仁川(インチョン)平和文化祭」の映像が流され、さらに「リムジンガン(臨津江)」を参加者とともに合唱した。

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                            熱唱するノレの会

 

続いて、この間の朝鮮高校への「無償化」差別裁判の広島・大阪・東京など各地の判決について、長谷川和男さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会共同代表)が特別報告を行った。長谷川さんは「大阪地裁判決はまっとうな、当たり前の司法判断で勝利したが、広島・東京地裁では原告の訴えを一顧だにしない、政府の差別政策と小理屈を司法が追認した不当判決が出された。これを日本人が許していることが問題であり、日本人の歴史的責任が問われている。戦後、困難の中で営々と築かれてきた朝鮮学校の素晴らしさを広く伝え、世論を変えていくことが必要だ」と訴えた。長谷川さんは、この間全国の朝鮮学校への激励行脚を行っており、今回スケジュールを調整して参加してくれた。

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                  長谷川和男さん

  集会は各団体からのアピールに移った。

辺野古の新基地建設をめぐる緊迫した状況と闘いについて大仲尊さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表)、「慰安婦」問題の日韓合意の問題性と闘い、石垣島の慰安所で亡くなった朝鮮人被害者の碑建立の経過などについて中原道子さん(VAWW RAC共同代表)、この間の朝鮮半島の平和のための取り組みと改憲阻止の闘いについて高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、キャンドル行動と新政権成立以降の韓国の現状と民衆の闘いについて宋世一さん(ソン・セイル=在日韓国民主統一連合副議長)が、それぞれの課題での提起を行った。

これらを受け、最後に「集会アピール」を全体の大きな拍手で確認し終了した。

P1010393_640x480                   大仲尊さん
P1010395_640x480                   中原道子さん
P1010397_640x480                    高田健さん
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                         宋世一さん

日朝ピョンヤン宣言15周年

朝鮮半島と東アジアの平和を求める

16集会アピール

 

今、朝鮮半島の軍事緊張は極度に高まり、一触即発の状態が続いています。米国はサードを韓国に配備、史上最大の米韓合同軍事演習を繰り返し、朝鮮側は核実験やICBMなどの発射実験でこれに対抗しています。

         朝鮮半島の緊張の根源と平和への道

日本では一方的に「朝鮮の脅威」のみが煽られていますが、これは誤った見方です。

朝鮮戦争の停戦協定から今年で64年にもなりますが停戦状態のまま大規模軍事演習で絶えず軍事的威嚇を加えてきたのは米国です。

この米国の軍事的圧迫が朝鮮を核・ミサイル開発に向かわせたのです。                      

 朝鮮半島の緊張状態を平和の方向に転換させるためには、米国が大規模軍事演習を停止し、朝鮮も核・ミサイル開発を停止する「相互停止」がまず必要です。そして対話により現在の停戦状態から平和協定締結に向かうことです。これは朝鮮戦争当事者である米朝の義務であり、朝鮮半島非核化の近道でもあるのです。

しかし、これを拒み続けているのは米国です。ここに朝鮮半島の緊張の根源があります。

                 朝鮮半島の緊張利用する安倍政権

安倍政権は米国に追随して「対話より圧力」の旗を振り、朝鮮半島の緊張を煽り、それを最大限に利用して「戦争のできる国」作りを推し進めています。

戦争法に基づく自衛隊の米軍への戦争協力(集団的自衛権行使)拡大、「共謀罪」の強行成立、そして憲法9条の改悪にまで手を付けようとしています。これを絶対に許してはならないでしょう。

また日本政府が公然とおこなっている朝鮮高校への「無償化」差別に反対し、「無償化」適用を強く要求していきましょう。

                 日朝正常化と米朝平和協定の実現を

国交正常化を目指すことで合意した日朝ピョンヤン宣言(2002.9.17)に基づき、対朝鮮敵視政策を転換し、米国に対話と平和協定締結を促すことこそ、日本の取るべき道であり、日本の平和の道にも直結しています。その実現を目指して声をあげていきましょう。

 2017年9月16日 集会参加者一同

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 9・16集会呼びかけ・賛同一覧(9/16現在)                              順不同    

 

日韓民衆連帯全国ネットワーク、ピース・ボート、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)、許すな!憲法改悪・市民連絡会、反安保実行委員会、在日韓国民主統一連合、荒川住民ひろば、韓国良心囚を支援する会全国会議、憲法を生かす会東京連絡会、新社会党、新社会党東京都本部、スペース21、全水道東京水道労働組合、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会、日韓平和連帯、日本カトリック正義と平和協議会、ぴ~す・め~る、本郷文化フォーラム・ワーカーズスクール(HOWS)、安達由紀、石井寛(韓国良心囚を支援する会全国会議事務局長)、伊藤英一、岩村義雄(神戸国際キリスト教会牧師)、上原成信(沖縄の老人・90才)、大畑龍次(日韓ネット)、岡田雅宏、尾澤邦子(日韓ネット・ノレの会)、尾澤孝司(日韓ネット)、小野信也(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、片山光広、加藤加津子、加藤正姫(日韓ネット)、川見一仁、北川広和(日韓ネット・「日韓分析」編集)、北原れい子、近藤ゆり子、高史明(作家)、東風徹(韓国良心囚を支援する会全国会議)、佐藤大介(ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン)、高梨晃嘉(日朝県民の会・かながわ)、竹内宏一(日朝教育・文化交流をすすめる愛知の会事務局長)、武田隆雄(日本山妙法寺僧侶)、塚本春雄(横浜事件国賠を支える会)、寺尾光身、土松克典(日韓ネット)、冨田一彦(新社会党)、中村知明(郵政ユニオン本部書記長)、永好和夫(ボランティア)、成川晃、原崎敏、番場明子(ぴ~す・め~る)、布施由女、正木峯夫、森本孝子(東京朝鮮高校生裁判を支援する会事務局)、矢野秀喜、山田昭次(歴史研究者)、横原由紀夫(東北アジア情報センター運営委員)、吉原真次、渡辺一夫(韓国良心囚を支援する会全国会議代表)、渡辺健樹(日韓ネット共同代表)、渡辺吉男 【匿名希望1名】

 

2015年9月15日 (火)

●9・13ピョンヤン宣言13周年集会の報告

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 913日、東京文京区のアカデミー茗台で「ピョンヤン宣言13周年 日朝国交正常化を求める913集会」が開かれた。戦争法案に反対する連日の国会行動や前日には辺野古新基地建設に反対する国会包囲行動が取り組まれるなど、連続的な行動の合間を縫うような集会設定となったが約120人の人々が参加した。

集会では、はじめに渡辺健樹さんが主催者あいさつ。「戦後70年という節目の年に安倍政権は戦争法案をごり押しし、安倍談話で過去の加害責任をあいまいにした。日本の大きな岐路の中で、これらの動きに反対し、侵略・植民地支配の反省の上にアジアの人々と対話と交流による友好関係を築くことこそ進むべき道だ。その中で日朝間では過去清算はおろか国交すらない異常な状態が続いており、日本人としての歴史的責任を込めて一刻も早い国交正常化を目指そう」と訴えた。

 

高嶋伸欣・琉球大学名誉教授が講演

 

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 続いて高嶋伸欣・琉球大学名誉教授が「拉致問題で歪む日本の民主主義-日朝ストックホルム合意と安倍政権」と題して講演を行った。

 高嶋さんは、まず「安倍首相が拉致問題の解決に対する熱意を喪失しているのではないかという指摘がある。会員制情報誌「選択」(20155月号)によれば、今年春の段階で『官邸は拉致問題を放棄していた』という。安倍首相は、拉致問題はこれ以上展望が開けず、自らの支持率向上につながる劇的な成果はあげられないと見切っているようだ。マスコミはこのようなことを報道しない。それを報道されたら『北朝鮮がけしからんという世論をつくらなければ』などと攻撃されることが予想される今の社会状況が背景にある」「安倍首相が拉致問題に関する調査報告書でなければ受け取ってはならないと指示したとの情報もある。拉致問題以外の報告書を先に受け取ってしまっては立場が保てず、世論の批判を浴びてしまうという状況となっている。安倍政権が掲げる被害者の『全員帰国』という目標も日本側を自縄自縛に陥らせている」と指摘した。

そして「拉致被害者である地村保志さんはかつて、『そもそも北朝鮮による拉致事件はなぜ起きたかを考えると、その一つに戦後国交が正常化されていない日本との対立関係が背景にあるものと考えられる。そういった意味では拉致は戦争の延長、犠牲とも受け止められる』と語っている。福田康夫元官房長官も、拉致事件について『国交がない状況下において起こったというのが前提になる。戦争状態ではないが、戦争状態の継続のような状態にあった』と述べている。拉致問題がどういう状況の中で、何を発端として起こったのかということを、大局的に、冷静に捉えるべきだ。南北朝鮮は最近、話し合いを通じて軍事的危機を回避した。このような大局的な見地からのアプローチこそが求められているのではないか」と強調した。

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 休憩をはさみ、ノレの会の合唱に移り、韓国民衆歌謡<♪反戦平和の歌><♪ソウルからピョンヤンまで>-の2曲を熱唱した。とくに<♪ソウルからピョンヤンまで>90年代から韓国民衆の中で歌い継がれてきた曲で、≪ソウルからピョンヤンまでタクシーなら数万ウォンで行ける距離なのに、何故行けないのか。人類は月にまで行けるというのに光州より近いピョンヤンに何故行けないのか。わが民族の土地ピョンヤンへクラクションを鳴らして走ってみよう≫-という統一を願う歌で会場を盛り上げた。

非武装地帯を越えた各国女性たちの行動 高里鈴代さんが特別報告

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 続いて沖縄からのゲスト・高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表)が特別報告を行った。

 高里さんは今年5月、世界各国の女性たち30人が、非武装地帯(DMZ)を通過して朝鮮半島を縦断し、朝鮮の統一と平和を訴えた「ウィメン・クロス・DMZ」に参加。

パワーポイントを使ってその時の模様やピョンヤンとソウルで開かれた国際平和討論会などの様子を詳しく報告した。高里さんはまず「朝鮮戦争の時、沖縄は占領下で米軍の派兵基地とされ、派兵された米兵が再び沖縄に戻った後、女性たちにすさまじい暴力をふるったこと、当時の沖縄の状況は戦争で甚大な被害を受けた朝鮮半島の状況と密接につながっていた」として、今回のプロジェクトに参加を決めたと話した。

Women_cross_dmz                 南側に到着した一行の歓迎集会(ハンギョレ新聞より)

 ウィメン・クロス・DMZは韓国系米国人の女性の強い思いから始まり、2人のノーベル平和賞受賞者をはじめ各国の女性たちに広がった。朝鮮半島の停戦状態を平和協定に転換させることなどを掲げ、南北分断と停戦状態のまま放置され続けている現実に焦点をあてるため徒歩で板門店を越える計画だった。しかし、韓国当局と国連軍司令部の反対で京義線に沿って陸路をバスで越えざるを得なかったが、北と南の市民の大きな歓迎を受け大きな成果があったことを報告した。北側ではピョンヤンとケソンの2か所で平和行進も行われ、沿道の人々から統一への熱望を肌で感じたという。

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 その上で高里さんは、日本の責任として「朝鮮半島を植民地支配し、分断と戦争の大きな原因をつくった日本は、米国に協力することで朝鮮戦争による莫大な利益を得た。そして今、安保法制や辺野古新基地建設のための口実として朝鮮半島情勢の緊張を利用している。朝鮮を『敵対国』というイメージを植え付けることで、自分たちがやってきたことを消し去ろうとしているのではないか」と批判した。そして「沖縄には裵奉奇(ペ・ポンギ)さんという元日本軍『慰安婦』の女性がいた。生前、『(故郷である)韓国を訪ねてみないか』と話を持ちかけられた時、彼女は『統一した故郷だったらね』という言葉を残した」

「沖縄が置かれた状況と朝鮮半島の状況は共通点も多い。朝鮮半島分断の大きな原因をつくった日本が、朝鮮半島問題に対してこれ以上『部外者』のようにふるまうことは許されない」と強調した。

Women_cross_dmz2                         左から3人目に高里さん

 集会は最後に、改憲・戦争法との闘いについて高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、日本軍「慰安婦」問題について山田恵子さん(VAWW RAC事務局長)、「高校無償化」差別との闘いについて森本孝子さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会事務局)、在日韓国人元政治犯再審裁判について石井寛さん(韓国良心囚を支援する会全国会議事務局長)、韓国・南北関係の動向についてソン・セイルさん(在日韓国民主統一連合副議長)などからのアピールをうけ、今後の取り組みを確認し終了した。

 

2014年9月22日 (月)

●9・13ピョンヤン宣言12周年集会の報告

 5月の日朝ストックホルム合意で動き出した日朝交渉を前に、市民の側から声を挙げようと913日夜、「日朝ピョンヤン宣言12周年 動き出した日朝交渉-今こそ国交正常化へ!913集会」が文京区民センターで開かれ160人が参加した。

 

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 はじめに実行委員会を代表して渡辺健樹さん(日韓ネット共同代表)が基調報告。①日朝ストックホルム合意の誠実な履行を、②安倍政権はなぜ日朝合意したのか-安倍政権の狙いと日本民衆の立場、③日本の戦後責任と東北アジアの平和に直結する日朝国交正常化-の三つの柱から歴史と現状況を明らかにし、市民・民衆の闘いの方向として「安倍政権の集団的自衛権行使容認など『戦争のできる国』づくりや反人民的な政策に真っ向から反対しながら、同時に、安倍政権による日朝ストックホルム合意の履行を監視し、これに逸脱する場合は徹底的に批判しあくまで合意を履行するよう圧力をかけていく-このような闘いが求められている」「今こそ、日朝国交正常化の実現へ声を挙げよう!」と提起した。また来年の65年日韓条約体制50年、戦後70年を問う闘いの重要課題の一つとしていくことも明らかにした。

  基調報告全文「12.pdf」をダウンロード
  日朝ストックホルム合意全文「529.pdf」をダウンロード

イ・ヨンチェ氏が講演

 

 続いて、イ・ヨンチェ恵泉女学園大学准教授が「今なぜ日朝国交正常化交渉なのか-歴史と現状を読む」と題して講演。50年代からの日朝関係と東アジアの動向を分析し、①「韓流」と日韓・日朝関係の現状、②歪曲された日朝関係の歴史的構造、③朴槿恵政権の対外政策と日朝接近、④日朝交渉の課題と展望、⑤北朝鮮は本当に変化しているのか、⑥北朝鮮とどう向き合うのか-を柱に問題を提起した。

 

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 休憩を挟んで、後半のトップバッターとしてノレの会が「歌のようにステキな世界」「イムジン河」を熱唱し、会場全体を巻き込む歌声で大いに盛り上がった。

 続いて、西野瑠美子さん(VAWW RAC共同代表)が在朝鮮「慰安婦」被害者の実態、福山真劫さん(平和フォーラム共同代表)が在朝鮮被爆者の実態について報告した。

 

在朝鮮「慰安婦」被害者の実態を報告(西野瑠美子さん)

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 西野さんは、ピョンヤン宣言の過去清算部分では日韓請求権協定と同じ「経済協力方式」しか明記されていないが、第13回日朝交渉で朝鮮側が「一括妥結」だけでは不十分、「慰安婦」被害者等への個人補償を提起していることを指摘。河野談話でも在朝鮮「慰安婦」被害者の聞き取りもされておらず、「国民基金」の対象からも外されてきたとし、「今や『慰安婦』問題は韓国人『慰安婦』問題にすり替えられ、アジア各地の被害者への関心の疎外化が顕著になっているが、とりわけ北朝鮮に関しては意図的な沈黙が感じられる」と警鐘を鳴らした。そして、西野さんが直接取材した在朝鮮「慰安婦」被害者の具体的事例をパワーポイントの映像も駆使して紹介し、国交正常化と彼らへの謝罪・補償が急がれることを訴えた。

 西野さんの報告全文「9_13.pdf」をダウンロード

 西野さんの当日レジュメ「9_13_2.pdf」をダウンロード

在朝鮮被爆者の実態報告(福山真劫さん)

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 福山さんは、広島・長崎で被爆しその後朝鮮に帰還した人が約2000(推計)いたが、すでに亡くなっている人も多く朝鮮被爆者協会の2008年調査時点で生存者が382人いる現状を紹介。高齢化で健康悪化と生活不安の拡大、被爆2世・3世の問題など緊急な被爆者支援・医療支援が求められていることなど具体的事例を挙げて提起し、日朝国交正常化のなかで必ず解決すべき課題と指摘した。

 

 福山さんのレジュメ全文「fukuyama.pdf」をダウンロード

 

 集会はさらに、集団的自衛権に反対する取り組みについて土井登美江さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、辺野古の新基地建設阻止に向けて大仲尊さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表)、朝鮮学校に「高校無償化」適用を求める取り組みを森本孝子さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)、来年の日韓条約50年を問う取り組みについて矢野秀喜さん(日韓つながり直しキャンペーン2015事務局長)、在日韓国人民主・統一運動についてソン・セイルさん(在日韓国民主統一連合副議長)からアピールを受け、最後に集会アピールを全体で確認して終了した。

 

韓国ハンギョレ新聞の報道(日本語版)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/18255.html

韓国ハンギョレ新聞の報道(原文)http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/655081.html

 

9.13日朝ピョンヤン宣言12周年集会アピール

 私たちは、「日朝ピョンヤン宣言12周年 動き出した日朝交渉-今こそ日朝国交正常化へ!913集会」を開催し、日朝ストックホルム合意の意義と合意履行の重要性について明らかにした。日本政府は拉致問題だけに固執しているが、合意によれば、「日本側は……すべての日本人に関する調査を要請した」のであり、朝鮮側の特別調査委が調査を完了すれば、日本側は「信頼醸成と関係改善を目指す」ため、ただちにすべての制裁措置を解除して、日朝国交正常化交渉を日朝ピョンヤン宣言にのっとって前進させなければならない。過去清算に基づく日朝国交正常化は、日本の東アジア平和外交の第一歩である。私たちは、安倍政権に対して、この日朝合意を誠実に履行するよう強く要請する。

 日朝国交交渉では、集会で報告された在朝鮮「慰安婦」問題や在朝鮮被爆者問題にも焦点が当てられ、強制連行問題を含む個人補償問題が解決に向かうことが求められる。その実現こそが、来年、締結50周年を迎える日韓条約の抜本的見直しにもつながる。

 ところが、安倍政権は、朝鮮との協議に応じる一方で、朝鮮や中国の脅威を防衛白書などであおりつづけている。また、敗戦記念の式辞で安倍首相は、「加害責任」や「不戦の誓い」を意図的に外している。これは、集団的自衛権の行使容認の閣議決定にも見られるように、海外で戦争のできる国、つまり侵略戦争ができる国づくりを推し進めていることをあらわしている。私たちは、侵略戦争に突き進もうとする安倍政権の暴走を絶対に許さず、断固としてこれを阻止する。

 安倍政権はまた、国連人種差別撤廃委員会の最終勧告にもかかわらず、ヘイトスピーチに対する法的規制に取り組まず、朝日新聞の報道をきっかけに「従軍慰安婦はなかった」とするキャンペーンをマスメディアとともに展開し、朝鮮高校を無償化措置から除外する差別的措置をとりつづけている。

 安倍首相が、侵略戦争・植民地支配を否定する歴史歪曲発言を繰り返し、韓国人、朝鮮人、中国人に対する憎しみをあおる差別排外主義的言動をとっているのは、みずからの人権意識水準の低さと軍国主義への憧憬をさらけ出している。しかし、それだけではない。国民に海外での武力行使を容認させるためであり、詰まるところ国民を戦争に動員する狙いも込められている。

 私たちは平和を願う多くの心ある市民に呼びかける。

こうした安倍政権の人権無視・憲法破壊の諸政策に反対する国内の様々な闘いの連帯の輪を広げよう。

韓国、朝鮮、中国を初めとしたアジア民衆と連携して、東アジアに真の平和を築く努力を強めよう。

そして、動き出した日朝交渉を注視しながら、「今こそ日朝国交正常化へ!」の声を挙げよう。

913日朝ピョンヤン宣言12周年集会・参加者一同